前書き

ばじめに――時の封印が解け、「聖書の暗号」が真実を語り始めた理由

10年以上前になるのでずが.「聖書の暗号」(マイケル・ドロズニン著 木原武一訳 新潮社)という本が出版されて、当時のベストセラーになりました。著者はマイケル・ドロズニンさんというジャーナリストの方です。
彼は2006年に世界大戦、原爆によるホロコーストを予想していました。そのため、今では外れた予言として、多くの人の記憶からは消えていったものと思います。
旧約聖書の中に何かが暗号化されて書かれていることは、現在の研究結果により、聖書の中から多くの人名が確認されていることからも疑いの余地はないのです。
では、なぜ、ドロズニンさんの解析結果は外れたのでしょうか。
当時は意味のありそうな言葉を探して、その言葉をメッセージとして扱っていました。暗号化のルールがわからなかったため、長い文になるもの、それらしく意味がつながるものを暗号化されたメッセージと意味づけていました。この方法での解読メッセージが外れたわけですから、この方法が暗号化のルールでないことは確かです。
この本では「確率的に」自然に存在する言葉と、暗号化された言葉を区別することを基本ルールとして解いてみました。その結果、聖書の暗号は基本的に5文字を一語として暗号化されていることが判明しました。5文宇を一語として暗号としたとのルールを書いた部分が存在しているのです。このルールの存在をもって「誰か」が書いたものが、聖書の暗号であると考えたいと思います。
このルールに添って聖書の暗号を読み解いたのが本書です。
この暗号の示す内容に従って歴史を調べていくと、現在学校で教えられるものとはおよそかけ離れた歴史を見ることになります。そこにはイエスではなく、バチカンの作り上げた、人を支配する宗教としてのキリスト教が存在し、多くの人々がこの宗教に支配され、戦争さえもここバチカンから起こされているという事実を知ることになるのです。

この聖書の暗号はコンピュータの登場に合わせて解読されることを待っていたようです。5文字を基本単位として暗号化され、2回同じ意味の言葉が同じ場所に出るなどの強調手法を用いることで、偶然の存在確率を超えて意味のあるメッセージが旧約聖書の中に作り込まれ、私たちに送られているのです。コンピュータの登場という、「時の封印」が解けたことにより、これらの事実が明らかとなりました。
メッセージの量は膨大で、まだほんの少ししか解き明かすことができていません。本格的な解釈には新しい解析ソフトの作成も必要な状況にあります。それでも今までに解読したメッセージにより、この世界の未来の変化のあらましを知ることができています。
先に見たように聖書の暗号で過去のことを知ることもできます。そこには教科書には書かれていない、現在の学問の世界ではその存在さえも認められていない事実がありました。既に滅んでしまった、私たちよりも科学技術の発達した文明が、先史時代に存在したようです。
過去に滅んだ文明の末裔たちが、その文明の大半を失ったあとに再び文明を作り上げました。この新たな文明を作った存在が私たちらしいのです。私たちの文明は、現在核兵器を持つことで再び自らを滅ぼす恐れがあるレベルにまで到達しています。以前の文明崩壊時の危機を再び起こして、そこから新しい何かを学ぼうとしているかのようです。
この本では、旧約聖書の中に暗号化されて残されていた私たち宛のメッセージを解読し、過去から未来への時の流れを見てみます。前文明の存在とその崩壊、その後のこの世界の成り立ちと、現在直面している宗教、政治経済などの間題に目を向けてみたいと思います。

その先の未来ですが、私たちは既に地球環境を大きく破壊しています。地球の変化に対応することは、地球環境が回復するためにも必要なことのようです。
今再び、聖書の暗号を世に問いたいと思います。