査読を宗教にしている現代科学の問題2 5月3日

1)-b)天文学の宇宙論
 この項目では、本記事で説明が不十分であったダークマターとダークエネルギーの問題を一般の方にも分かるように説明したいと思います。一般相対性理論の幻が作り出している天文学の大問題、ブラックホール、ダークマターとダークエネルギーを、その原因が分かるように説明したいと考えています。2011年のノーベル物理学賞で存在が確定したように扱われていますが、主に回転運動による重力的効果を無視していることから起きている大きな幻です。科学の進歩とともに激減するでしょう。
 これまでにも記事にしてきた項目です。改めて分かりやすくなるようにイラストを工夫していますので参照下さい。まずは一枚目のイラストです。

ダークマターについて
 ダークマターは、遠方にある銀河の生み出す重力レンズ効果が、計測出来る質量よりも10倍位多いなど、計測に合わなかった結果で生み出されています。重力レンズ効果とは、イラストに描いたように、銀河のそのまた遠くにある星や銀河を、ガラスで出来た光学レンズの様に、手前の銀河の重力がリング状に拡大してみせる効果を指しています。
 当時の天文学には回転による重力発生は、理解されていない状況でした。二重星からの重力波の放射が評価されてノーベル物理学賞に認知されたのが1993年と比較的最近です。これよりも古ければ、何でもかんでも重力的効果の源は質量でしょう。
 その結果で生み出されてきたダークマターは、イラストの中央上部の円グラフによれば、全宇宙のエネルギーに対して23%の比率です。物質の総量が4%であり、この6倍もあるのですが、これらは回転運動の生み出す重力効果を無視する所から、その大半が生み出されているでしょう。
 重力を生み出す物は質量だけではなく、回転運動も大きな重力を生み出していました。回転の生み出す重力効果を知らないので、存在しない幻の質量の分をダークマターとして取り扱ったのです。当時は他に方法が無かったので、ある意味仕方がないでしょう。
 1993年以降の天文学者には、波の重ね合わせの原理という、高校生でも知っている基本を天文学に適応することをしてこなかったのです。重力波が重ね合わされて空間の歪みになり、一般相対性理論の空間の曲率を構成出来るのですが、この部分は一般相対性理論からは、式の変形などで「直接的には」導き出せないのです。らせんの力に発展出来ないのは、単にこれだけの理由だと思います。
 1993年よりも前に書かれている論文には、ダークマターがほとんど証明済みに近い形で書かれているでしょう。何十年もの積み重ねがあるのです。これを正すことが出来ていないのが現状です。一般相対性理論から直接導き出せるものしか、天文学の宇宙方程式に入らないので、無視出来ていたという彼らの都合です。アインシュタインの宇宙方程式が査読により、天文学の一般相対性理論的宗教の教祖様になっているような物でしょう。

ダークエネルギーについて
 中央の右寄りの図は宇宙の加速膨張を説明することに使われる一般的な絵です。
 時間が右に向かって流れる中で、ビッグバン以降宇宙は広がり続けています。この拡がり方は最近になって早くなっているというのが、衛星を打ち上げて観測した宇宙全体の星々の観測結果でした。遠くほど古い時代を見ているので、今とは異なる宇宙の広がる速度が現れているのです。昔は広がり方が遅いのでした。
 絵としては、空間の広がりを釣り鐘が拡がる部分で表しているのが、この図の特徴です。広がりで加速を表現しているのです。
 この加速現象をアインシュタインの宇宙方程式で解くと、実に宇宙の全エネルギーの73%ものダークエネルギーが必要になるのです。ここでは空間を曲げる力というべき所ですが、73%の得体の知れない物があるとして、その正体を簡単な物理で理解しましょう。回転運動から生まれる重力効果が、ここでも無視されているだけなのです。

 イラストには数式も載せています。こちらの説明が必要な方は以下の元記事を参照下さい。らせんの力の基本式の説明も元記事です。

客観性の追求による科学の進歩とノーベル賞の間違い1~5
http://www.biblecode.jp/News_View.php?@DB_ID@=623
ID@=623から627までのアドレスです。

 ここではイラストに載せている宇宙が膨張している様子の説明を行います。
 この記事の始まりが銀河の形成理論です。ビッグバンを経てガス雲が発生し、その中に棒状の銀河が生まれて強い重力を発生し、隣の銀河に引かれて回転運動を始めるところまでは説明してきた部分です。それぞれの銀河はお互いの引力を回転力にして受け取り、この回転速度でさらに発生する重力を増やしたのでした。銀河の発生する重力は、質量寄与項と、回転寄与項の二種類です。もちろんアインシュタインの宇宙方程式には回転項が無いので、現実を表現出来ないのです。その結果は続きでの説明です。
 時間が進むと、質量の寄与する重力には変化が起きないのですが、回転運動の起こす重力効果は重力波の放射に伴い回転エネルギーを失って小さくなるのです。1975年に二重星から放射する重力波として論文化されており、1993年のノーベル物理学賞です。エネルギーを失って二重星の回転数が減ってゆくところまでを明らかにしていました。
 隣の銀河から受け取った回転力ですが、二重星同様にエネルギーを放射して回転数が遅くなり、回転寄与項の重力は時間とともに減少するのです。
 すると何が起きるでしょうか。隣の銀河の引っ張る力が弱くなれば、以前よりも速いスピードで遠ざかれるでしょう。元々ビッグバンで宇宙の全ての質量が拡散する運動を与えられているのです。この中でこの拡散速度を質量の重力と回転の重力が邪魔をしてきたのです。この内の回転寄与項は時間とともに減少するので、その分邪魔が減って元の速い速度での拡散に戻れるのでした。
 これは時間の流れの中で銀河を引きつける引力効果の反対になるのです。宇宙方程式の式の上では斥力として働き、この斥力こそ存在しないはずのダークエネルギーに等しいのでした。

 イラスト中の銀河間の距離であるマゼンダ、緑、水色の銀河の距離は宇宙の膨張により開いているが、銀河の間に働く力は、黒矢印として減少している様子を描いています。昔は銀河の間に働く力が強かったのですが、それが時間の経過とともに弱くなったので早く広がるようになったと「見かけ上」見えるだけなのです。
 この続きはまだ明確な理論化が出来ていない部分ですが、超弦理論や統一場理論の世界です。今の証拠からは加速膨張などしていないはずですし、加速する理由もないのでした。2011年のノーベル物理学賞は、観測結果を宇宙方程式に当てはめて、回転寄与項の数値を既存の方程式に無理矢理合わせただけなのです。これが正しくなる理由などゼロなのです。
 その結果が73%の得体の知れないエネルギーなのですが、引力の反対の力を及ぼすこの実態は、これとは正反対に、銀河の初期に生み出されていた銀河の持つ回転運動が引き起こしてきた重力が減少しただけの物です。この引力の減少を数式の上ではダークエネルギーという物に出来るだけです。2011年のノーベル物理学賞には、実態など全く伴わないのが現状のこちらの解釈です。

 天文学の最後はビッグバンの問題です。ここには天文学が宗教と変わらない様子が明確に見られるので、中世の教会の天動説対地動説を再現する様子を見てみたいと思います。2枚目のイラストを参照下さい。
 一枚目のイラストには釣り鐘型のビッグバンの様子を載せています。一点から全宇宙のエネルギーの爆発が起きて、そこから空間と物質が広がったとするのがビッグバンの理論です。神を信じない科学者達も、この理論を覆すことが出来ないのでした。宇宙背景放射という物が計測されており、昔々のその昔に、宇宙で大爆発があったことを証拠で残しているからです。どの様に爆発が起きたかは分からないのですが、元をたどれば一点になるだけで無く、その後の物質の拡散が、原子核の理論で説明できるのでした。
 始まりには光速度を超える必要まで出てくるので物理法則をここでも破っているのですが、一点に全てが集まる時点でも、これを説明することなど私たちの科学を超えているのでした。少なくとも当時の科学には解けない部分でした。
 歴史の流れでは、アインシュタインさえも宇宙の始まりを信じていなかったのです。1929年にハッブルが銀河が遠ざかっている運動を持つことを明確にし、同時期にロシアのガモフが核物理で水素からヘリウムが生まれて、さらに他の物質へ変わってゆく部分のさわりを明らかにしています。この当時はビッグバン対定常宇宙論だったのですが1964年に宇宙背景放射が見つかって論争にけりがついたのでした。

 尊敬する数学者に批判される種類の、論より証拠の物理屋としては、まずはビッグバンの素粒子論版を紹介したいと思います。元記事はダークエネルギーと同じ所にあり、当時はブラックホールにしていました。もちろんDUD中性子星としてのブラックホールもどきです。ここでは詳細の物理を省きますので科学者の方は元記事へどうぞ。

1)2つの超巨大DUD中性子星を互いの重力で正面衝突させる。
2)合体時に均一に過熱するためには、四方八方からの衝突が必要かも知れない。距離を調節することで合体後の温度上昇量が決まる。この温度をヒッグス場によりクオークが質量を失う以上にする。約10兆度です。
3)ヒッグス場により重力源だったクオークは質量を失う。その後質量に伴って発生していた重力も消滅するので、クオークのエネルギーを持つガンマー線として光の速度で爆発的に拡がることになる。
 この時に始まりの時点の質量と、衝突エネルギーを選べるので、その後の質量拡散状況を発散か、重力による再凝縮かを選べることになる。

 これまでのビッグバンとの差ですが、まずは空間は始めから存在するとします。少なくともDUD中性子星を衝突させる分の空間を事前に準備する必要があるのです。空間はビッグバンのエネルギーを利用して拡げられる可能性を持つのですが、空間の科学はまだそこまで進歩出来ておらず評価出来ないのです。超弦理論の言うところのコンパクト化した空間とXYZ+時間の次元を持つ空間であるとしています。
 これだとDUD中性子星を事前に作り出す必要が生まれます。
 その手法ですが、いわゆるあの世からエネルギーを送り量子過程でクオーク対や電子対を発生させて、対称性の破れから物質にして星に成長させる必要があるとなります。どんどん物質を送り込んでDUD中性子星に育てる必要があるのでした。この位置と成長速度で宇宙の未来の姿が決められる。どれだけの大きさのエネルギーで爆発を起こすかを選べるので、エネルギーの総量が決められる自由度を持っているのです。
 乱暴な議論の部分ですが、1917年のファティマの聖母の出現を持って、光の乱舞のショウをもって、あの世から光のエネルギーがこの世に送れるとしています。それであればこの世界の空間にガンマー線を放射すると物質が対生成で生み出せるので、対称性の破れをゼロ電位のシフトで実現し、物質優勢の世界でどんどん物質を作り続けると、DUD中性子星が完成出来るのです。
 あとはこれを作りながら時間と位置を適切に選ぶことで、お互いの重力で必要な速度であるヒッグス場を超える温度に加熱出来る速度位置を選べば良いのです。

 ゼロ電位の話はニュートリノの電荷の話です。電荷があってもゼロとの差を計測出来ない私たちです。これが理由でニュートリノの種類が半分に少ないのですが、電荷が計測出来れば理論通りですし、ゼロ電位を意識的にずらせば、たとえばプラスのニュートリノの発生過程がマイナスよりもほんの少しですが、エネルギーの負担が大きい状況を作れるのです。その結果で物質優勢の世界に出来るので、これを利用すれば反物質との差をどんどん広げられると考えています。
 ニュートリノの計測は日本のお家芸と聞いているので、この電荷を調べることで素粒子の標準理論に電荷と質量の関係性を組み込むのが、この国の素粒子学者達の大事な仕事でしょう。現状の素粒子論はこの点で破綻しており修正が必要です。

 あの世が出てきたり、ニュートリノの電荷を対称性の破れに利用するなどは、数式できっちりと進めるべき部分でしょう。乱暴な物理屋ですみませんが、全体像を説明する部分では、これにあの世の定義を加えることで十分なはずです。
 あの世はカラビヤウ微小空間の寄与の差で定義します。この世が微小空間の内の6次元を使うなら、あの世はこれに重なる2次元と、重ならない4次元を持つという感じです。カラビヤウ微小空間は全次元として10次元、この世に関与するのはその中の6次元で、あの世は一部が重なり重ならない次元も含んだ6次元とする。重なる次元を使ってこの世に関与出来て、エネルギーも一部ですが送れるのです。
 天文学者が査読を宗教にしているところですが、本来の宗教とは支配の道具としてだけではなく、この世とあの世の仕組みを教える物であったはずです。魂が主体ですが、あの世とこの世で輪廻転生を繰り返す物こそ、私たちの魂です。死んでる人間の集合がファティマの聖母を表現出来るのであり、あの世の科学も使ってこの世にも関与出来るのでしょう。こちらの物質の世界を作れるのは、彼らの科学であると思える状況なのでした。
 少なくともこのレベルの定義でビッグバンを人工的に引き起こせるのであり、一点からエネルギーと空間と物質が広まったという科学にならない部分を、明確に回避出来るのでした。

 これから古いビッグバンへの批判です。
 過去のビッグバン理論の問題点は、まずは一点に宇宙の全てのエネルギーが集中出来る理由が不明瞭であり、これをどの様に実現するかです。科学の根拠は非常に乏しいですが、過去に起きた爆発としては、その他の証拠からこの説明は否定出来ないレベルです。
 もう一つの問題は、全く根拠なく、この一点から空間が光速度で広がっているという説明です。ここには理論の裏付けがゼロであり、数式で空間が生まれたことを示すことが誰にも出来ていないのに、「なぜか」、この瞬間から空間が生まれたことにされるのみならず、しかも、光速度で広がるという大きな制約のオマケまで付いているのでした。これは根拠が全くないので宗教レベルです。
 数式で説明が出来ているのは、質量が大爆発で拡散する部分であり、そこにはすでにある空間が前提です。こちらの書いた超巨大DUD中性子星の衝突では、空間は始めから存在するという状況が本質的には前提です。衝突の大爆発により、既存の空間を広げる作用を実現する部分はこちらの科学がまだ追いつかず、否定も肯定も出来ない部分です。
 空間の存在について、科学者の査読の権威は、ここまで暴走出来るのであり、これを疑わずにビッグバン理論はここまで生き延びてきたのでした。信じることが本質である信念体系の宗教と、全く変わらないでしょう。

 DUD中性子星の衝突理論においては、空間の理論は超弦理論や統一場理論がその候補です。まだ未完成であり、どうやってコンパクト化した空間を作るのか、全く分かりません。まずはこれを実験的に見つけるところからでしょう。
 これと比較すると、こちらが乱暴な物理屋に見えても、過去のビッグバン理論は暴君を超えて狂信的宗教でしょう。数式など何もないのです。一般相対性理論は物質と重力と空間の関係を説明しますが、空間の成り立ちなど語らないのです。空間の性質をどの様に実現するかについて、中身がないのでした。であるからこそ、一般相対性理論は未来において近似解になるだけの理論なのです。
 科学の進歩には続きがあり、コンパクト化した空間を見つけることが出来れば、その利用にも道が開けるでしょう。こちらとしてはエネルギーを注入してその空間を拡大し、その曲がりを利用してワープしたいのです。ブラックホールに飛び込んでホワイトホールから出てくるSFよりも現実的なのです。

 手法は他にもあるかも知れません。とにかく実現出来れば、空間の端を見に行けるでしょう。私たちの宇宙には、イラスト下部に見るコンパクト化した微小空間が詰まっていますが、宇宙の外部にはコンパクト化した微小空間がないとします。するとそこでは、素粒子論が無効になるので、物質が保てないのです。
 この境界面で何が起きるかは、SF作家にお任せしたいと思います。物理の理論は未完成であり、この世のエネルギーの存在出来ない空間になるので、その場所に入れない絶対的な壁になるという予想がこちらの科学です。アニメのエバンゲリオンのATフィールドとは、コンパクト化した空間を消し去った空間と言えるでしょう。この種の物が科学の進歩でコンパクト化した空間要素の操作により、作れるかも知れないのでした。まずは空想するよりも調べに行きましょう。ワープが出来れば可能な事です。
 先史文明の遺跡が地球には100以上もあるのですが、先史文明の存在を認めると一神教の教義が崩れるので、未だに古い文明の存在を明確に出来ないのです。これも本質的には査読が止める世界であり、こちらの例ではサイエンス社です。バチカンを守ることが利益なのでしょう。
 ギザの大ピラミッドには、光速度が私たちの定義している桁数まで組み込まれており、ヒッグス場のパラメーターも6桁分が組み込まれています。3つのピラミッドでは太陽の伴星の周期である29834年、象徴周期である29952年と光速度の29979を表しています。高度な科学はなぜか過去の遺跡にあるのでした。
 これらの遺跡の一部では、特にグアテマラのティカルですが、不思議なことに、アンドロメダ銀河とヤードで表現する光速度が組み合わされています。地球の直径が約4万kmであり、これが光速度29979の数値のベースです。こう考える時にアンドロメダ銀河のどこかの惑星ではその外周がヤードの整数倍なのでしょう。彼らこそ地球にインチとフィートとヤードの単位系をもたらしているかも知れません。
 彼らがいるならワープしないと地球には関与出来ないでしょう。この結果も私たちの科学で答えるところまで進んで行けるでしょう。私たちは隠されてきた過去を、あの世の存在達の助けを借りて、残されている遺跡や遺物などから思い出そうとしているところなのです。

2)常温核融合
ITERを始めとする核融合プロジェクトへの批判
 熱核融合は現在の核分裂型原子炉の次世代の発電所になるとして、2025年にプラズマを灯す予定です。1960年代から開発されてきた技術ですが60年たってもエネルギーを安全に取り出す部分には、目処の立たない物になります。フランスで制作中の大型核融合炉を激しく放射能劣化させながらプラズマを灯しても、発電には目処が立たないままでしょう。
 小型の高温超伝導磁石を使ったシステムも提案されていて、2025年くらいに目処が立つという状況です。こちらはITERの様な問題を持つのかを公表されていない状況ですが、材料の放射化の問題は避けられませんし、超伝導磁石も劣化を起こして期待通りに動作するかは現時点で予想可能な問題であり、著しく劣化するでしょう。当然ですが超伝導を維持するクーパー対を維持出来なくなるエリアが増えるのです。簡単に予測出来るのですが、彼らの投資家はこれを知らされていないのでしょう。こちら的には悪質な未必の故意のレベルです。
 ただ、この部分の未来に賭けたい思いは理解します。こちら的には負ける賭で、上手くゆく可能性は限りなくゼロに近いですが、現時点ではほんの少しが不明瞭でありゼロではないでしょう。こちらはこちらの経験で結果を悪い方に予測するのみです。

 311地震が起きたおかげで、微生物が放射能を除去するという普通では考えられない現実が起きました。再現性もあったので、ここにはこれまでに解明されていない物理があるはずです。その検討結果が、ナノ構造の強電場による電子軌道の潰れでした。水素原子の周りに電子を10個おけば、その電場で量子力学的に問題なく電子が小さく潰れるのです。電場を強くすれば1/10や1/100など簡単でしょう。この種の物理を私たちは考えてこなかったのです。
 原子核の理論の進展もあり、過剰中性子核を使うことで、核融合反応を高い確率で進められる事も判明しています。この二つが常温核融合を起こす鍵になります。
 過剰中性子核である劣化ウランを電極にして、電子軌道の潰れを起こす重水を使って電気を流すと、簡単に核融合反応が起こせるはずです。ここには強磁場の問題も放射化の問題も熱核融合炉とは比較にならない小規模にしか存在しないのです。一年以下の数ヶ月で実証出来て、簡単な電極型の発電が可能に予測が出来るレベルになるでしょう。
 熱核融合式は、常温核融合を長期に渡ってオカルトにしてきました。これは理論が不明瞭であるからが一つですが、もう一つは単純に予算の奪い合いを恐れる査読の権力闘争でしょう。常温核融合その物は再現性のある実験にまで進歩したのですが、今でも常温核融合などあり得ないと考えている人が多いでしょう。
 電子軌道の潰れと過剰中性子核を利用する核融合は、過去の熱核融合を駆逐するでしょう。太陽レベルの大きさと重力がない限り、投入するエネルギーを材料の劣化に転嫁して、ただただ無駄にしているだけなのでした。

 常温核融合は1989年のニュースで始まっています。当時は再現性の問題があるので科学の査読付きの論文にはならなかったのですが、2007年位から、エネルギーのごく少量の発生が再現性を持って確認出来ている状況です。理論は不明なままですが、電子の軌道の潰れと、過剰中性子核の利用により、今後大きく進展すること間違いなしの分野です。
 ここでは査読の問題に少し触れます。天文学がブラックホール、ダークマターとダークエネルギーに強い関心を寄せるのは、これらが一般相対性理論の語る物であり未証明であることと、もう一つが大きいのですが、単純にこの名前でないと、研究予算が獲得出来ないのでしょう。
 素粒子論を使うとブラックホールは存在出来ないのですが、みんながブラックホールがあるという研究をしている中で、ないという研究をすることがどれほど難しいかを考えてみて下さい。査読者の誰にも相手にされないでしょう。みんなでブラックホールをあることにしたいからである事と、長い時間をかけてきた、それなりの「間接的な」証拠の積み上げがあるからです。1915年からブラックホールの存在する計算が出来ているのです。
 同様の目で見ると事は単純です。熱核融合の研究にはもの凄くお金がかかりますし、核融合と言えばこの研究をしている人が大半でしょう。常温核融合は適切な理論が作れず未来のない科学にしか見えないのでした。同様に査読も機能して、再現性の確保出来た常温核融合を、大きな分野にすることはないのです。未知の科学を進める部分の重要性など理解出来ず、査読で自分が得をするかどうかが、未来を分けるのでした。
 分かりやすい例が日本の核融合科学研究所の実験例です。ここでも熱プラズマの加熱と維持の研究をしているのですが、彼らの手法で熱核融合から発電所が作れると考えている研究者は皆無でしょう。ウィキには以下が記載されていました。

 2017年8月9日、岐阜県土岐市にある核融合科学研究所は大型ヘリカル装置(LHD / 超伝導核融合プラズマ実験装置)を使った実験で、世界で初めてプラズマ中のイオン温度を核融合発電に必要とされる1億2000万℃まで達成させることに成功したと発表した。再現実験も行い、恒常的にプラズマ温度を1億2000万℃まで引き上げられることも確認したという。今後は高密度化などによりさらに高性能なプラズマの生成を目指し、今世紀半ばには核融合発電を実現したいとしている。

 核融合は1億度と、100兆個/cm3の高い密度と、1秒という点火の条件があります。この中で核融合科学研究所が達成しているのは密度を除く部分です。今世紀半ばという将来は今から30年後ですが、これはその時に対する責任を持たないと言うに等しいでしょう。研究者と責任者はほぼ全員入れ替わっています。しかも2025年にプラズマが灯るITERが発電に失敗する事までもが予測されていることになるのです。この失敗を彼らが正せると言うのですから、皆さんが呆れて良いほどに根拠のない滅茶苦茶を言っているのでした。これが本当に、責任を回避して予算は欲しい彼らの実力なのです。
 核融合を餌にして研究費を確保しているのであり、現実的な核融合など視野に入っていないのです。密度と発電を達成する計画を出せというと、本当に研究所が潰れるでしょう。それほどの状況ですが、国民はその状況など知らされることはないのでした。経産省が絡めば、文部省が絡めば、こんな物ですという事例を後からも取り上げますので、核研だけが悪意ではないのでした。彼らは後ろめたい思いをしてでも、とにかく研究予算が欲しいのです。弱者である一般人の健康を犠牲にして利益を得ている例に比較すれば、まだましという程度です。

 常温核融合の未来を簡単に説明します。自然が動いてこのHPの記事が広まると、常温核融合の理論が科学者の認めるところになるでしょう。本当にくだらないほど簡単であり、熱核融合の科学者達は、一つの水素原子の周りに10個とかの多数の電子を置いて、その強電場で水素原子どうなるのかが、全く想定出来ないのです。想定出来ないと言うよりも、この種の条件を考えたことがないの一言に尽きるのです。科学者とはこういう物であり、前例にないものを見つけることは誰にも難しいのです。
 ここにこの理屈が書けている理由は単純です。311地震の起こした放射能対策で、微生物が放射能を無害化する例を見たからです。どこでどの様に核反応が促せるかを考えた時に、細胞のイオンチャネルがそのチャンスを提供していることに気づいたのです。イオンチャネルは水素原子の周りに電子が10個以上まとわりつく的な、強電場を達成しているのでした。生体のナノ構造の賜でした。
 結局普通にはあり得ないのでオカルトにされている微生物の放射能除去ですが、科学としての再現性もあるからこそ、ここに時間を投入してでもその科学を理解したいという思いが維持出来るのです。この種の不思議こそ科学を進歩させるのですが、査読を自己の利益に合わせて左右しても、身のある未来を導き出すことなど出来ないのでした。核融合科学の結果にも表れる部分であり、この先の未来において誰がどの様に変わり身の術を見せるか、皆さんも注目する事になるでしょう。

 とにかく実現も単純で簡単なのです。発電も簡単なのですが、ここでこちらが乱暴な物理屋で進めると、簡単にプルトニウムの臨界爆発を起こすのです。
 ウランを電極にして、重水を溶媒として、電流を流すと簡単に重水素がウラン原子に取り込まれて、熱が発生してプルトニウムになるのです。これを作りすぎると臨界量が少ないので確かグラム単位で核爆発です。大爆発にはならないのですが実験室を吹き飛ばすでしょう。
 理論が広く流布されると、すぐにこれが起きるでしょう。発電可能なレベルのエネルギー発生の公表まで数ヶ月も待たないと思います。もちろん電流の流し方、超音波の組み合わせ、電気陰性度の調整とナノ構造の採用など効率を変える手段も山ほどあるでしょう。プルトニウムを臨界量に集めない設計の電極での対処が重要です。

 過去のパラジウム電極を用いた実験では、潰れた二つの重水素の原子が、パラジウム原子の中で偶然に衝突する必要があったのです。これらには電気的な引き合いもなく、大きさも水素原子の原子核のレベルです。
 これに対して、ウランの原子核は過剰中性子核であり、重水素の原子核との間に大きさから来る高い核反応確率を持てるのです。同じ数の潰れた重水素核がパラジウムの内部にある場合と、ウランの内部にある場合の状況を比較してみて下さい。ウランの持つ過剰中性子のニュートロンスキンやニュートロンハロー(中性子が大きく見える効果です)が、潰れた水素原子を取り込む確率を桁を変えて持てることが、単純な予想になるのです。パラジウムではなく電気陰性度を調整したウランを使う場合には、どう考えても高い反応確率になるのでした。
 水素原子はパラジウム原子核に近づくためには、どんどん潰れて小さくなる必要があるのです。反応相手も同様に小さくなっているので、この衝突には確率的な難しさがあるのです。ある程度潰れなければ二つの水素の合体も難しいのであり、この釣り合いがエネルギーの放出効率を低くしてきたのでした。
 ウランの場合は小さく潰れても、大きなニュートロンスキンやハローに飛び込めば良いのでした。後はまた乱暴と言われるかも知れませんが、実験が重要になるのです。
 厳密には誰も計算をしたことのない物なので、電子の潰れ状態でのウラン核への接近をどの様に評価するかが実験その物です。もちろん、セシウム137を同様の反応で無害化できる実例と同じなので、有意に反応が進むはずなのです。続きが実験屋さんのお楽しみの世界であり、反応効率を上げる工夫は潰れの利用その物でしょう。

 放って置いてもこの続きを核科学者が進める事で、まずは電極式のリスクのある発電方式の完成です。これが見えたところで、熱核融合には予算など付かなくなるでしょう。材料を放射化するだけであり、発電には全くといって良いレベルに目処が立たない状況であり、新しい方式こそ、誰もがやりたがるという今とは180度逆転する世界になるでしょう。
 熱核融合は宇宙空間で広大なエリアと強い重力を持つ太陽には可能ですが、常温核融合は微生物にさえも可能なのです。地球で出来ている物理を発電に利用するのは、超小型の太陽を地上に実現するよりも遙かに簡単であることは、誰でも想像出来るでしょう。

 プルトニウムが実験室で簡単に作れるようになる世界では、化学反応でプルトニウムを集めてプルトニウム型の原爆を大学実験で作れるように変わるのです。今の核拡散防止条約など役に立たないのです。誰もが常温核融合で発電して利益を得たいでしょう。その副産物こそ、国連安全保障理事会の常任理事国の利益を守れなくするのです。
 こちらの古い記事にも1億円で原爆を作れるという話が書いてあります。1億円あると必要な実験機の自作までを考慮すれば、原爆に出来るでしょう。10億円あれば実験機器を買いそろえて、短い時間で原爆を完成出来るでしょう。これが近未来の現実になるのです。テロリストの質も変化せざるを得なくなるのでした。
 常温核融合以外に、質量制御を書いています。これを使うと、輸送機が宇宙を飛べるようになります。そのときに大きな岩を宇宙に運んで地球に落とすと、被害はすぐに原爆のそれを超えられるのです。水蒸気爆発も含めて未来の科学の進歩は、小さな国でも大きな他国を滅ぼせるように変わるのです。安全保障理事会の今のあり方は維持出来ないのでした。この続きは二つの月の記事側に載せます。

 日本の求める未来ですが、電極式の発電所はテロリストに弱いのです。詳しく書きませんが、プルトニウム型の原爆として爆破させられても困るのです。これもあるので衝突型の宇宙船に乗せるレベルの安全な常温核融合炉を作り上げる必要があると書いています。日本の特許制度改革が出来たら、詳しくお話し出来るようになると繰り返すのみです。
 もう一つはウランを電池のレベルに小さくする物です。こちらは構造図を書いて公表しており、ナノテクで1年以上持つ小型の電池を作れるはずです。この二つを私たちが2020年代に実現すべく努力をすることになるでしょう。
 理論が広まると、エネルギーの未来に見える世界は、変わらざるを得ないのです。これをここまで止めてきた物こそ、利益を自分に誘導するための査読と、これを利用してきた権力者達なのでした。

3に続く