ヒッグス場が教えた相対論等価原理の仕組みと空間理論の基礎について4 5月5日 5月16日追記

 アインシュタインの特殊と一般相対性理論が近似式である部分が一部ですが証明できました。この続きで、グルーオンの性質としての陽子の形状が、加速器実験から明らかに出来ると判明しました。理論物理上ですが、中性子星を構成するDUD中性子の存在を証明する、新しい加速器実験への一歩目を踏み出せたでしょう。
 関連して質量獲得メカニズムの空間理論との関連も理解が進んだので、空間理論側が質量を産み出す真空の仕組みを教えてくれることに、量子対生成と対消滅の仕組みの理解を通じて期待が持てそうです。
 表現を変えます。特殊と一般相対性理論は、光速度とこれを超えた領域では素粒子物理に反し、現実の物理を反映しない成り立たない方程式です。これでブラックホールは理論上消滅です。やっとここまで来られたところでしょう。祝ブラックホール否定です。

 ここまでのこの記事を書いてから3ヶ月ほどが過ぎているところです。今新たにこの記事の続きと言える「空間理論とらせんの力で進歩した核物理が医療と放射能制御を発展させる1~」を書き始めたところです。
 この記事を書くに当たってクオークとグルーオンの姿を再検討しました。素粒子論としてのその姿と原子核論としての姿を比較したかったのです。その結果でヒッグス場についての理解がさらに進んだと言える状況があり、一部ですが相対論の影響を考えられるようになりました。
 アインシュタインの特殊相対性理論と一般相対性理論が物理としては近似式であり、ヒッグスメカニズムをつなぎ込まないと正確にはならないと書いてきたつもりです。数式化が難しいとは思うのですが、そこまで進まなくともこれに対して、それぞれの理論が近似式である部分が簡単に証明できることに気づきました。
 これは物理としては大きな進歩になるので、原子核の記事よりも先にこの部分をまとめて公表します。多くの方にはアインシュタインと言えば相対性理論、相対性理論と言えばアインシュタインであり、光速度に近づくと時間が遅れたり物が重くなったりするという、不思議な世界が起きると聞かされているでしょう。
 以前の古い時代の説明にはヒッグス場の影響など考えることが出来ないのですが、今の私達にはその影響を検討できるところまで、素粒子理論が進歩していたのでした。
 そして科学の進歩は、光速度による重さの無限大への発散と、時間の静止への矛盾を明らかにして、それぞれが有限な値に留まることを明確に予想させるのでした。科学がより現実に近づいたのです。一般の方にも分かる大きな進歩だと言えるのでした。現実的にあり得ない物である、無限大の重さと流れない時間を、物理の理論の中からやっと追放できたのでした。
 特殊相対性理論と一般相対性理論は、素粒子論を無視して空間の性質を表している近似式であり、現実との乖離がここに表れているのでした。アインシュタインから約100年もかかってやっと、近似式の中にある現実との矛盾を明確に出来たと言えるでしょう。小さな一歩ですが、現代天文学の中にある一般相対性理論の宗教とも呼ぶべき査読の弊害が、これからやっと認識されて減って行くでしょう。
 特に天文学によりノーベル物理学賞の間違いが連続されている現実を、私達は手放せるでしょう。ダーク何とかと重力波と、ブラックホールこそ物理学におけるばれないつもりの嘘の典型である事が、査読の問題として明らかになるのでした。

1)特殊相対性理論が近似式である部分の証明
 ヒッグスメカニズムで物質が質量を獲得する部分が明らかになっています。このメカニズムで光速度に近づくと何が起きるのかを考えられるのです。素粒子論には元々相対論も組み込まれているのですが、これまでそこまでの研究がなされていなかった物だと思います。
 特殊相対性理論において、物質を光速度まで加速すると、重さが無限大になります。時間も遅くなって静止してしまうで良かったと記憶です。
 これまでは質量が生み出されるメカニズムが分からないので、何故質量が増えるのかが不明瞭でした。そういう物だ、が特殊相対性理論の答えであり、理論は何故には応えてくれなかったのでした。
 ヒッグスメカニズムにより質量が産み出される仕組みが明らかになった事で、実は数年前からここにある何故に答えることが出来る様になっていたのでした。
 まず電子を物質の例として加速して行く姿を説明します。結論は、もし無理やり光速度まで加速が出来たとしても、その質量は計算できる有限な上限に止まるとなります。
 専門家には以下の説明をヒッグス場の厳密な姿に推定できるでしょうから、ここでは簡単に分かりやすい姿で説明します。難しい議論が必要ないからです。
 この時、真空場が電子に質量を持たせることになる、何もないはずの真空の中にある電子・陽電子のペアの数を、雨における降水量でたとえて検討します。雨の降り方が一定であれば、ゆっくり進む時の車のフロントウインドウの濡れ具合は少しであり、速度を上げるとどんどん濡れが増えて、ワイパーを早く動かす必要が出るでしょう。高速道路に乗るならさらにどんどん早くしないと前が見えないのでした。この濡れこそ加速による質量の増大です。
 この現象で特殊相対性理論における質量の増大に大まかに対応出来るのです。電子と陽電子対における雨の強さとは、光の速度の数%とかにならないと分からないほどに高速な現象でしかないのです。光の速度の90%とかになると、そこそこに大きな影響を受けるのでした。

 特殊相対性理論では加速すればするほど、質量は増大します。これを車のフロントウインドウの濡れ方で表現すると、車には上限速度である光速度が存在します。ここに上限速度があるので、濡れる量が限界を持つことになるのでした。車のウインドウが通り過ぎる体積を、光速度が最大値に指定するのでした。従ってこの場合、ヒッグス場という現実の世界においては、光速度まで仮に物質を加速しても、最大値に達するだけになるのでした。
 ここには物理としては大きな意味があり、理論が無限大を出すならそこには無限のエネルギーであるという矛盾が産み出されるのです。ここに到ってヒッグス場が、特殊相対性理論の間違いというか、近似でしかない部分に答えを出したと言えるのでした。現実には質量が無限大にならないという一般的な答えになるのでした。上限が存在するのでした。
 物質が光の速度の90%まで加速されると、まず電子の場合ですが光の速度の90%で動くことになり質量を構成する単位時間で、質量を構成する広い体積をカバーするので重くなるのです。ここ言う体積とは、フロントウインドウが質量を産み出す単位時間に速度に応じて産み出す体積の事です。フロントウインドウの面積x速度で決まる体積です。これでも99.99・・%までは良いのでしょうが、100%を超えると激変です。
 その電子ですが、ここにある電荷こそ光速度以下のエネルギーを物質として支えるメカニズムなので、光速度を超えると電荷が空間要素側に剥がれて残り、なにがしかのエネルギーに戻るでしょう。電子のエネルギーはそのままにガンマー線などの光になって拡散するのでした。実際には起きない現象ですが理論上の話です。
 光の速度になるとこれが始まると思われ、物質である電子は光になって爆発的に消滅してしまうのでした。
 もう一つ重要な部分もあって、学者さんにしか分かりにくいでしょうが、上限の存在で時間も止まらないのでした。この部分が上手く説明が出来なくてすみません。数学的に質量の無限大と時間の静止がセットなので、一方が崩れると他方も成り立たないと考えて下さい。時間が物質の存在に何らかのリンクを持つとこちら的にはやっと納得した部分であり、あの世とこの世は異なる時間が流れていると、これでこちらの物理として確定です。あの世とは異なる物質世界の時間が、この世には流れているのでした。オカルトではなくて理論物理の話です。
 次に陽子の場合を考えるのですが、ここには電子とは異なるグルーオンの物理が加わるので、新しい加速器実験が必要になるほどの変化が期待できるのでした。

2)陽子の加速器実験は陽子の形を変化させて、理論上の最後は残余を光に変える
 陽子の中がヒッグスメカニズムで満たされていて、そこには一定量のグルーオンが質量に比例して存在しているとします。このグルーオンはある意味でクオーク・ペアと元の姿のグルーオンで入れ替わり続けています。2つのあり方の間で振動しているという見方でも良いでしょう。量子ゆらぎの中でこれが起きているのでした。
 素粒子論的な姿をここでも説明しておきたいと思います。陽子の中にある2つのUと1つのDのクオークには、その周囲にグルーオンがまとわりついています。このグルーオンはエネルギーで出来ているのですが、クオークとは切り離せないという性質を持っています。この部分が非常にたくさんのクオーク・ペアとグルーオン状態の振動を起こすと考えて下さい。
 グルーオンは、クオークペアとグルーオンの状態で振動していると書きました。これが光速度を超えると振動できなくなるのです。理由は簡単で、グルーオンからクオーク・ペアには成れるのですが、元の姿のグルーオンになりたくても、そこにグルーオンが存在できないのでした。要するにあまりにも早すぎるので、戻るべき位置が後ろにおいて行かれてしまうのです。先頭を走るのがUだとするならここにグルーオンがまとわりつくのですが、このグルーオンは光の速度を超えられないので、置いてけぼりを食らうのでした。
 この現象は速度に応じて少しづつ起きるでしょう。クオーク・ペアがグルーオンの不在で(存在確率の著しい低下で)グルーオンに戻れない時には、クオーク・ペアは仕方がないのでガンマー線に変身してエネルギーを解放するのでした。
 これは恒星が燃え尽きて中性子星になって、存在しないブラックホールのもどきになる時にも起きています。この記事の始めに触れているように、強い重力で中性子が潰れる時に、潰れでグルーオンに戻るスペースがなくなると、その部分がガンマー線になって放出されるのでした。元の質量の97%も放出するのでした。
 話を戻すと、光速度まで加速すると、グルーオンは光の速度にしか対応出来ないので、UやDのクオークから切り離されてしまい、ガンマー線に成るしかないとなるのでした。
 残されたUやDですが、こちらも電荷こそ光速度以下の物質を支えるメカニズムなので、光速度を超えると電荷が空間要素側に剥がれて残り、なにがしかのエネルギーに戻るでしょう。UやDのエネルギーはこちらもそのままにガンマー線などの光になって拡散するのでした。これも起きない現象ですが理論上の話です。
 光の速度になるとこれが始まると思われ、物質は光になって爆発的に消滅してしまうのでした。

 ここからやっと新しい加速器実験の説明です。陽子のグルーオンはUとDで作り上げるおにぎり型の三角形か、エネルギーとして釣り合う球の形をしているだろうという想定があります。これを光速度に近い状態まで加速すると、移動するグルーオンに着いてこられない部分は、ガンマー線になって消滅するしかないのでした。
 まずこれを円というか球で説明します。2つの同じ大きさの円を、半径の範囲で重ねて書くと、移動速度に応じた重なる部分が、クオーク・ペアが確実にグルーオンに戻れる部分です。ここにあるのは単なる重なりではなくて、量子論におけるトンネル効果までが期待できるので、多少離れていてもまだグルーオンとクオーク・ペアの振動は可能になるのでした。
 絵を描けば分かるとおりに、進行方向の先端と後尾、加えて進行方向から90度の方向の先端に重なりが取りにくくなると自明です。この部分からグルーオンに戻れずにガンマー線への変換が起きると明らかでしょう。
 この変化が起きるとして、ガンマー線の放出のデーターは、元の形が球形か、おにぎり型かで変わるでしょう。これは単純な話です。
 陽子のUDUとそれにまとわりつくグルーオンは球にはならないと思われ、電気的な偏極の存在とおにぎり型が期待値です。ここに偏極の存在があるので、電気的にこれを回転させることが出来ると、その部分が元位置との重なりからずれやすくなってガンマー線に変化しやすくなるのでした。これで元の形状を調べる実験になるのでした。らせんの力を使えばこれが出来ると思います。

 陽子の大きさと、クオーク・ペアの振動周期は計算できるので、ILCなどの加速器の性能をここまで高めることが出来るなら、陽子を変形させてその物理を調べる実験までが可能になるのでした。これは擬似的な物として、強重力場におけるDUD中性子の様子を調べることと、ほぼ等価に扱えるはずなのでした。どちらもグルーオンが外部要因により影響を受けて、ガンマー線を放出する物理です。
 以前はDUD中性子などどうやって実証すれば良いのか、全くアイデアなしでした。中性子星にマグネットスターがあるので、これを持って表面に電荷の産み出される例があるとするのが精一杯でしたが、いまはこれを類似の実験から類推するところまで進めると明らかに出来たと言えるでしょう。ありがたい進歩となったのでした。
 現実の意味では、まだ加速器実験で特殊相対性理論との乖離が明らかになったという話はないでしょう。この意味でもILCどころかその次の世代まで進まないとこの種の実験は難しいのかも知れません。それでもどこにターゲットの速度があるのかは、陽子や中性子の大きさとヒッグスメカニズムより計算できるのでした。これを目指して装置を開発するだけになるのでした。
 ILCという国際リニアコライダーはこちらの記憶の中では長さ40kmですが、この先常温核融合を実現して、その続きで質量制御までを実現すると、宇宙空間での素粒子加速の実験に道を開くでしょう。こうなると今よりも制約がなくなるので、40kmが200kmとかまで大きく出来る可能性を持つでしょう。何処までやれるか未来の世代に託すことになるかと思います。出来たら面白いのですが、科学の進歩がどこまで追いつくかはこれからの未来です。
 陽子を加速すると、光速度になる手前からガンマー線の放射が始まって、光速度を超えると残りが光に変わると予想出来るのでした。上限が計算できる部分もよく似ていると思いますが、ガンマー線に変わる部分との兼ね合いで上限が決まる部分は電子とは異なるでしょう。グルーオンの性格がここに表れるので、今の私達では電子よりも推定が難しくなるのでした。

 この話の最後は、特殊相対性理論が近似であるかどうかを実験で確かめる話です。ILCという国際リニアコライダー実験において、電子を加速していって、その質量が特殊相対性理論通りに増えなくなるかどうかです。
 これは理論的に予想出来るのであり、もしILCの大きさでこのずれが検出できるなら、この検出は陽子の変形以上に目先の大きな実験目標になるでしょう。理論の正しさを知るだけではなくて、そこにある限界の意味が理解出来てこそのさらなる発展でしょう。

3)一般相対性理論が近似式である部分の証明はブラックホールの議論になる
 前の項で見たように、ブラックホールがあるならシュバルツシルト半径の所で、「光の速度になるとこれが始まると思われ、物質は光になって爆発的に消滅してしまうのでした。」の姿に従い飲み込まれるはずの物質は皆光に変えられてしまうのでした。これでブラックホールを今の銀河中心の姿に成長させることなど不可能なのです。
 これまではヒッグスメカニズムがあると、光速度を超える質量の存在はあり得ないという説明でしたが、具体的な姿でこれを示せたでしょう。ブラックホールが出来ようとすると、その時にシュバルツシルト半径において光への転換が起きるので、大質量のブラックホールなど生まれないのでした。
 実際にブラックホールが産まれるかどうかが問題の本質です。ここは残念ですが、空間理論の進展を待ってこその答えでしょう。簡単に説明をしておきます。
 ここまでの説明で、光速度を超えると物質が光に変わる部分は明確に出来たでしょう。続きは光が重力に負けてブラックホールに飲み込まれるかです。
 この説明をネット上で調べると、面白いことが書かれています。専門家なので一般相対性理論に矛盾しない説明だと思います。その説明は「空間ごと光も含めてブラックホールに落ち込んで行く」です。ブラックホールは何でもかんでも飲み込めるので、天文学者達は根拠なしで空間も飲み込まれるとまで表現するのでした。

 これまではちゃらんぽらんな議論しかないのですが、空間理論を真剣に既存の理論と矛盾なく構築するなら、空間が飲み込まれるとは言えないでしょう。これは箱庭として作られた宇宙空間が崩壊しない安全装置になるのでした。空間要素が隣の空間要素を食べ始めて際限がなくなるなら、これは宇宙全体崩壊につながるでしょう。今のブラックホールもどきが産み出されて成長を止められなくなると言う話に等しいのでした。
 この種の崩壊を考えるならそこにはエネルギーの保存が成り立たなくて、宇宙を崩壊させて行くことになるのです。本来の世界は崩壊したら困るので、この種の崩壊を防いであるのでした。この答えを空間理論側から出さないと、本質的にブラックホールが生まれないという、理論上の答えにならないのでした。
 これは現時点では空間理論が不明瞭なので不可能なのでした。実際にここにも、あの世側が意図的に作り込んでいる選択肢としての、宇宙をブラックホールで崩壊させないセーフティー機構があるはずなのでした。とにかく何が何でも光速度を超えないようにしてあるという話です。これを超えることを許すと、そこからエネルギーの散逸が始まって、空間要素が連鎖反応で壊れ続けて宇宙が崩壊するほどになるのでした。
 悔しいところではあるのですが、この世界の空間要素は光速度を超えないという条件で作り出されているので、重力が光速度を超えるは、あり得ないが大きな期待値です。この結果を出せるように、空間理論の構築を進めて結果を出すことになるのでしょう。

 現代天文学の問題が明確に現れてくる部分の問題です。全く根拠なしでビッグバンから空間も宇宙に広がっただとか、ここに書いたように空間ごとブラックホールに吸い込まれるなどは、空間の性質を全く知らずに口に出来る宗教のレベルです。
 こちらもこれを愚かな姿だと批判したい所ですが、肝心の空間理論が多次元の多様体の物理であり、これからやっと加速器を用いて実験してその姿を解き明かすところです。これで天文学者達を批判したところで、自分も無知であり、ソクラテスの無知の知のレベルで比較するなら五十歩百歩でしょう。お互いにこの世の科学を知らない部分が多すぎるのでした。
 天文学者の皆さんにも、特にブラックホールの存在に自信がある方達には、陽子の加速器実験での、DUD中性子の研究をお願いしたい所です。これを明確に出来てこそ、ブラックホールの存在を明確に否定できるでしょう。
 加速器実験でこれを実証できるとは以前は夢にも思わなかったのですが、この実施はDUD中性子星の存在を明確に出来るでしょう。素粒子の加速器実験への天文学側からのご理解とご協力を重ねてお願い致します。望遠鏡や、各種干渉実験が天文観測の全てではなくて、この種の実証実験にも是非とも力を入れて欲しいと思います。
 空間理論はある意味で天文学その物でしょう。そしてこの実現には多次元の多様体という超難しい数学と既存の物理学の融合が必要です。天文学だけではなくて幅広く科学者の皆さんのご協力をお願いしたい所です。

5月14日の追記
 空間理論と量子対生成についての考察を書いて、質量獲得メカニズムの不思議に触れたいと思います。空間理論には素粒子の物質性と波動性が分かりやすく現せる可能性がありますし、量子対生成の細部を検討することは、今後の為に良い思考実験になるかと思います。
 原子核の記事を書いている途中ですが、素粒子と原子核の比較をしていた所で考えさせられたことが多く、分野の違いがヒントになる世界がここにもあると感じるのでした。真空から量子対生成で電子と陽電子が飛び出してくるのですが、これがどの様に起きるのかを、グルーオンの中で産み出されるクオーク・ペアの状況と比較してみます。

 クオーク・ペアの元ネタはグルーオンの一定量であり、これが素粒子の種別まで変えてクオークのペアで産み出されてきます。電荷が反対で生成後に今度は引き合って対消滅するのですが、その後にはまたグルーオンに戻るのでした。これを空間理論で考えます。
 空間要素の一つにクオーク一つが対応するとして考えます。この時クオーク一つ分のエネルギーが空間要素の一つに集中しているでしょうが、この集中は意図的に起こさないと起きないと思われます。これは実験事実から来る疑問の話です。
 星が燃え尽きで中性子星になるところまでだと、中性子の大きさを保って星が維持されています。この続きでさらに重力が強くて中性子を潰せるほどだと、この段階からのガンマー線バーストが始まって、DUD中性子に潰れるのでした。
 この潰れは重力が起こすのですが、同時にこれはグルーオンの中にあるクオーク・ペアが出来た部分の空洞を潰す部分でもあるのでした。ここが潰れるとクオーク・ペアのグルーオンが元のグルーオンに戻れないので、仕方なくガンマー線になって外部に放射されるのでした。その分小さくなるのです。
 スペースがあるので潰れられると考えています。電気的にクオーク・ペアの支える固さでしょうが、内部に隙間があるのは事実ですので、ここまで潰せばさらに小さくなれるでしょう。
 ここまでを認めると、複数の空間要素にまたがるグルーオンが、一組のクオーク・ペアの対発生に関与すると言えるでしょう。

 思考実験なので、頭の中で超スローモーションでこれを再生します。10個の空間要素から1つのクオークが産み出されてくるとします。1つの空間要素にはグルーオンのエネルギーが1/10となります。
 あなたならこれをどうやって、1カ所に集めますか。グルーオンには「自我」があるので集まってくると言うような説明に近いでしょう。そういった性質をグルーオンが持っているので勝手に集まるでしょう。しかもプラスとマイナスをペアにして集まるのでした。
 超スロー再生ですので、グルーオンが集まる様子を分解してみられるでしょう。中心になる1個には始めは1/10のグルーオンしかないのですが、誰かが勝手に中心を決めると、1/10が2/10になって3/10を経てどんどん増えて、最後に10/10になってクオークに変われるところでしょう。周りの空間要素からはどんどんグルーオンが減って行くように見えるのでした。
 素粒子物理としては、グルーオンにこんな性質などないでしょう。これで困っていたのでした。
 普通の物理ならここに波動を持ち込みます。振動を起こして中心に高い波高を産み出してそれをクオークに変えると言えるでしょう。これだとペアをどの様に形成するのかが疑問になるのですが、そこは後回しにして隣り合う10個が共同してプラスとマイナスのクオークをせいの~でタイミングを合わせて、一組のペアを産み出すのでした。
 これも波動ならそれなりに上手く説明出来るのかと思います。まず何よりもここに物質なのに波動性が混ざり込んでくるのでした。

 続きがこちらとしては本題の電子のペアです。質量獲得メカニズムと言えばヒッグス場ですが、物質の質量の大半は前に説明したクオーク・ペアの電気抵抗から産み出されています。カイラル対称性の破れと言うらしいですが、現象としては類似でしょう。
 電子のペアですが、真空中に潜在的に存在していると言われる物であり、実際に真空には電磁波やエネルギーまでが存在していて、ごくごく小さな量ですがゼロ点エネルギーとも言われています。実験レベルの物理としては、私達にはまだこの程度の理解です。
 実際の真空中には空間要素があって、この中にはたくさんのエネルギーが入っていると思っています。これを明確にするのが今後の物理学でしょう。
 真空中には文字通り何もないのですが、電子と陽電子がペアになって時々出て来ます。加えて電子や陽子などの電荷があると、そこに群がるように電子のペアが産み出されてくるのでした。これをどうやって実現しているのかが知りたいのでした。
 グルーオンとの比較は簡単です。グルーオンがあるからクオーク・ペアに変身できるのですが、真空中には何もないことになっています。少なくとも平均値でゼロでしょう。ここからどうやって510Kevものエネルギーを持つ電子を産み出すかです。
 普通にこれはお手上げでしょう。量子力学の揺らぎを利用して、真空からエネルギーを借りてくると言う表現が物理学でしょうが、真空からエネルギーを借りて来るの部分には根拠がないのでした。根拠が乏しいと書くべきかも知れません。今の私達は非常に行き過ぎた思考をするので、量子力学の揺らぎでビッグ・バンが起きたとまで天文学者の妄想になるのでした。量子力学を使うと何でもありになってしまうのでした。
 ここでの表現など簡単です。真空にはエネルギーを510Kevx2個分も貸し付けてくれる真空銀行があって、貸し出しには担保がいるとかごちゃごちゃ言わずに、返済される仕組みさえも分からないままに、黙ってエネルギーを真空から持ち出すのです。これは説明レベルとして、あからさまに宗教の姿でしょう。しかしながら悲しいことに、これで量子論の乱暴な現在の姿でしょう。利益を求める銀行なのに、利益を得るための返済を無視しているのでした。エネルギー収支(保存則)の帳尻の合わない現実の真空などあり得ないでしょう。
 誰が考えても、そんな物など真空を管理する銀行業務ではなり立たないのでした。こんな銀行を真空が開設するなど馬鹿げているのに、量子論のごり押しで現在があるのでした。逆に言うと、これしか分からないので無理やりここにつじつま合わせを押し付けているのでした。この真空銀行の連中はアホかと言って欲しいところなのです。あの世のスーパー賢い連中のする事ではないのでした。
 物理の言葉に直すと、エネルギーを借りた場所と返す場所に差があるのです。帳尻を合わせるためにエネルギーを運ぶコスト(エネルギー)がかかるのに、これを無視しているのが今の査読の姿です。現在の量子対生成の説明には、量子論の不確定性原理の範囲を超えている部分があるのでした。不明瞭な部分を無視するこれを科学というのでしょうか。
 あの世の存在達は、この世に質量の概念を導入するために、物理学者にはエレガントというのでしょうが、ここまで複雑で数学的にも非常に難しい多次元の多様体の科学を使っているのでした。ダーク何とかと同様に、量子力学を何でも出来るモンスターにするのは、もう続かないところです。

 電子のペアをクオーク・ペアの概念で見直すなら、真空中にもエネルギーがあって、それを集めると電子が生み出せると考えることになります。そこに見えないエネルギーがあるのですが、これをどうやって利用しているのかが、私達にはまだ分からないのでした。
 まずは前提条件です。空間要素の一点に電子1個分のエネルギーがあると、隣に陽電子とのペアで対生成が出来るでしょう。これを反対方向にそれぞれ放出するのですが、この時すぐに隣にも電子が誘導されて産み出されるでしょう。始めの電荷にたかるのです。
 これを繰り返すと電子が爆発的に産み出されるので、これは抑止されているでしょう。クオークの例で言うなら、10個で1つのクオークです。少し離れているなら、クオークが隣に誘導される前に、自分達が対消滅すれば、連鎖的に産み出されるクオークを制御出来るでしょう。
 この概念で行くなら電子も同様に複数のエリアにあるエネルギーを集めて1つの電子でしょう。これを100個とします。ペアにして考えるなら200個でしょう。
 これを集めて振動を起こして、その振動がごくまれに電子と陽電子になる波動になる時に時に、ほんの一瞬だけ電子ペアが産み出されるという事になるのでした。それなりに広いエリアで電子1個分でも、今の現実が説明出来れば良いでしょう。

 グルーオンとの間には明確な差があります。ここにある電子ペアは、電子や陽子のレベルの電荷があると、その周りに誘導されてわき出すのです。この仕組みにも配慮が必要なのでした。
 簡単な物の一つは、電位差でエネルギーが集められるです。510Kev分集まると飛び出せるようになり、ペアを探して出てくるのでしょう。
 前に真空の中にも波動が隠れていると書いたのですが、ここでは電子になる前の波動の姿を意識しても良いのかと思うのです。ここでの電子には粒子性と波動性の双方を持てるので、粒子の時は空間要素一つに全部のエネルギーで、波動の場合には例えばですが50個くらいに分散するのでした。この粒子性と波動性の間で振動すると、クオークにも似てくるでしょう。向こうは素粒子として性質を変えるのですが、ここでは粒子性が大きくなるか波動性が大きくなるかの差だけです。
 電子のペアの始まりを超スローで頭の中に再生しても、クオークのそれと大きく変わらないと思えるのでした。電子一つにならない種(タネ)がエネルギーを吸い込んで粒子に成長するのですが、(現段階では後述する素粒子を見つけないと)電子の場合は性質を変える素粒子にはならないので、波動性が強く残っても粒子性も失わずに周りにある真空のエネルギーも利用して、自分の「自我」を保つのでしょう。
 物質が波であって粒子でもある基礎が、こんな所にあるのかと思うのでした。量子力学の波動性を感じ取れるので、量子ゆらぎも何らかの工夫で実装しているのかと思う所です。
 当初量子ゆらぎも現実の変化から利用される姿があるのかを疑っていました。宇宙には1立方cmあたり300個のニュートリノがあるそうです。ごくごく微小でも電荷がここにあると考えると、どこでも通れてほぼ光速度で動く300個なので、ごく小さなレベルにおける電位差には、どこでもいつでもさざ波が立っているとなるのでした。もちろん小さすぎるのですが、素粒子に利用可能な絶対ゼロ電位を否定するには良い現実でしょう。

 電子のペアも、対消滅で元に戻ります。エネルギーを返すと言えば返すのですが、おおよそ元の位置でしょう。電子の影響を受ける場合など、元の位置にはエネルギーを返せないでしょう。これを平均化する仕組みまでが、空間要素側には実装されていると思えるのでした。
 空間要素にグルーオンが重なると、そこからはクオーク・ペアが産み出されてくるのですが、グルーオンがなければ普通には電子ペアを産み出すところまででしょう。クオーク・ペアの場合にも確率があるでしょうが、エネルギーの高い分イベントとして非常にまれであり、加えて電子の元になるエネルギーが、そのままクオークでも使われるのかは何とも言えません。
 ヒッグスメカニズムは弱い力を伝えるWとZ粒子の仕組みなので、電荷を持つW粒子として、電場にも反応する仕組みで電子ペアを生み出せるのでしょう。クオーク・ペアを生み出そうとするならグルーオンとクオーク・ペアになれるエネルギーレベルを準備して、空間要素を刺激しろとなるのでしょう。
 電子の場合ですが言い方を変えると、真空には波動になった電子と陽電子が満ちているけれど、電荷と波動がそれぞれキャンセルするのでエネルギーは簡単には計測できない。見えない波動の姿から、外来電荷やエネルギーに反応して、量子対生成を使って粒子になって空間に飛び出してくる。となるのかと思います。空間理論がその本当の姿を教えてくれるでしょう。
 単純には、正の電子の波と負の電子の波が絡み合って振動していると、外から見て電荷ゼロで質量もゼロで、エネルギーの振動幅が小さいと検出が非常に難しいでしょう。グルーオンには色荷があるのですが、電子の波には文字通りに電荷があるのです。これに電子の電場のある程度の強度が加わると、陽電子一つ分になるエネルギーが波動として集まって物質化できるのでしょう。
 絡み合った残りの電子の波も負電荷を奪われるので正電荷の集中が起きて物質化できるのでした。これで量子対生成となって矛盾なくグルーオンでのメカニズムになれるかと思います。正と負の電子の波が絡み合って存在しているのが真空の本当の姿に見えるところです。電荷はエネルギーにある種の振動を与えていて、これが集中して大きくなると物質化した性格を持つようになるのでしょう。
 これまではエネルギーに電荷を付けたら質量発生になると考えてきたのですが、様々な条件があるのでしょう。100%近い波動になると質量を持てないとか、量子論の粒子と波動のインチキその物でしょう。電気抵抗をどの様に実現しているのか、知らないことがまだたくさんありそうです。
 続きで対消滅で正負が混ざった波動になる部分は、色荷でも良いのですがさらに重要な仕組みを教えてくれそうです。少なくともグルーオンにて実現されている世界でしょう。私達は正と負が混ざるとゼロになって何もなくなると考えてきたのですが、実はゼロに見えるように混ざるだけなのかも知れないのでした。基本の仕組みが空間要素側でしょう。

 考えてみると宇宙の真空を覆い尽くす大きさの1つの素粒子でもあり、常に内包される電子は不可分であってクオークとグルーオンの関係に似ているでしょう。グルーオンが素粒子の扱いなら、このエネルギー供給源も素粒子でしょう。
 素粒子論側から電子を無理やり波にして解いて行けるかは分かりませんが、空間理論側からはここにある仕組みとエネルギーの由来を解いて、宇宙最大の素粒子の存在を証明してこその、あなたの素粒子発見の名誉でしょう。物理の古い歴史にあるエーテルが「もどき」になって再登場です。電子のふるさとになるのでした。否定される場合もあるでしょうが、真空のエネルギーがどの様な姿であるかを、私達に教えてくれるでしょう。
 物理学者の皆さんには、空間理論を進展させるための思考実験の始まりなのでした。そして、ビッグバンの始まる前から必要な電子の波のエネルギーの海ですので、ここでも宗教的な神には出番がなくて、あの世の存在達の準備があるだけでしょう。ビッグバンの準備は超巨大中性子星と空間要素だけでは足りなかったのでしょう。
 空間要素に透磁率と誘電率のタネが仕掛けられていて、これが基礎で光速度の限界をこの世に産み出していると考えているのですが、電子の波動が宇宙を満たしているならそこにも透磁率と誘電率が存在しうるでしょう。どの様にこれらを組み合わせて現実を作り上げているのか興味は尽きないところです。グルーオンは強い力を伝える媒体ですが、電磁力と弱い力を伝える(光子他を支える)媒体が電子の波の海になり、過去否定されたエーテルになるのも不思議な話です。そして空間要素と役割分担できて、こちらは主に重力伝達となれるでしょう。やはり重力と他の力との統一など本質が別物なので無理かなです。

 あと、質量へのコメントです。素粒子の中でいわゆるkgで計測できる重さが明確なのは電子だけです。ヒッグスメカニズムでZ粒子が質量を持てるのですが、kgで計測するなら非常に軽い粒子になるでしょう。伴うごくごく微量の電荷が生み出す電気抵抗こそkg換算できる質量なので、重さなどないに等しいチリの類いです。Wは電子と電荷が同じなのでkg換算質量は電子とほぼ同じレベルが相当です。エネルギーは約16万倍くらいあるのですが、電荷由来の質量には影響しないのでした。
 Z粒子の重さは91Gevくらいで電荷の普通にあるWは80Gevです。それぞれ素粒子の持つエネルギーであり、これをkg質量にするなら全部をグルーオンに変える必要があるのですが、それでは他の素粒子の姿になるのでした。
 今回本を読んでヒッグスメカニズムを見直したのですが、物理の表現は難しいと改めて思わされました。こちらも電気抵抗こそkgに計測可能な質量を産み出すと書く必要があったと分かったところです。

 加速器実験としてはLHCでエネルギーレベルが上がると流れていました。これだと恐らくヒッグス粒子にも、量子対生成のピークが検出できるのではないかと思います。ごくごく微弱な電荷による量子対生成ですので、Z粒子同様に始めはノイズで評価されるでしょう。これをごく微小な電荷ありでヒッグス粒子の量子対生成を評価して、きれいなピークを見せて欲しいところです。

空間要素は、曲がったことが嫌いな空間を内包して、電気抵抗で重力を支えている。
電子ペアの波は、宇宙の真空を満たして電磁力と弱い力を伝える媒体素粒子になっている。
クオークペアの波は、グルーオンとして広がり強い力を伝える媒体素粒子になっている。

 こんな気がします。

稲生雅之
イオン・アルゲイン