ほころびが見え始めている米英の戦争戦略 5月1日

 英国にリズ・トラス外相という過激な発言を繰り返す人がいて、どんな思考回路と背景があって滅茶な発言が可能かを検討する所で、ロシア側からその内容が公表されました。現実離れした思考であり、今の英国が現実の問題に対処できなくなる部分が、勝利の投影ではなく、苦悩の投影であると表現されていました。
 ゼレンスキー大統領を、戦争における戦略戦術レベルでは夢見る乙女だと書いてきたのですが、同じ流れで表現すると妄想作家でしょう。これだと現実の問題に適切には対応出来ないのでした。
 これが一外交官の台詞なら、これを使って情報操作でもやりたいのであって、利用されるコマの一つになるのですが、過去の栄光を背負った英国の外務大臣です。非常に驚かされた展開なのでした。
 妄想発言でこちらが気になった物が以下の部分です。

トラス外相は、新たな世界の安全保障のしくみの確立を呼びかけている。また、そのしくみでは、ロシアが拒否権を行使している国連安保理の役割をG7(主要7カ国)とEU(欧州連合)に移るようなものにすべきだとしている。さらにインデペンデント紙によれば、トラス外相は、NATOはその影響力を全世界に広げ、国際的な「自由のネットワーク」になるべきだとしており、それを目的として、西側諸国に対し、軍事予算を増大するよう呼びかけている。

 国連安保理の役割をG7とEUに移すとか、軍事状況からは考えられない発言です。ロシアと中国を敵に回して世界の安全保障が出来ると夢見るのであれば、ゼレンスキー大統領をはるかに超える夢見る妄想作家であり、どこにこれを可能にする実力を伴う根拠があるのか、現実無視でしかないのでした。
 外務大臣にこれを言わせて、本音が他にあって落とし所があるなら使える部分もあるのでしょうが、これは妄言のレベルです。今一生懸命G20からロシアを外すなどの運動をしているのですが、所詮はロシアに禁輸を実施している国など欧米諸国だけに等しいのでした。中ロを経済から追放することなども不可能なのでした。
 英国はそこまでしないと先に進めないと考えているのであり、やはり核戦争路線であって、その中で永遠に新型コロナウイルスのバイオテロが続き、人々が抑圧されて支配される構造が必要なのでしょう。自由も民主も死んで行くのであり、これを求める妄想に取り付かれているのでした。
 これらを説明する2つのニュースを続けます。

NATOを待っているのは世界征服かそれとも破滅か?同盟国間で合意に達せず
2022年4月30日, 18:08
NATO(北大西洋条約機構)の今後の役割について、英国のリズ・トラス外相と米国のジェド・バビン元国防副次官の間で意見が分かれている。トラス外相は、NATOは全世界を従える国際的な組織であると捉えているのに対し、バビン氏は、現在、NATOはきわめて多くの問題に直面しており、ロシアに対抗することはもちろん、世界を支配することなどできないとの確信を示している。
グローバルな自由のネットワーク
インデペンデント紙が伝えるところによれば、トラス外相は、新たな世界の安全保障のしくみの確立を呼びかけている。また、そのしくみでは、ロシアが拒否権を行使している国連安保理の役割をG7(主要7カ国)とEU(欧州連合)に移るようなものにすべきだとしている。さらにインデペンデント紙によれば、トラス外相は、NATOはその影響力を全世界に広げ、国際的な「自由のネットワーク」になるべきだとしており、それを目的として、西側諸国に対し、軍事予算を増大するよう呼びかけている。
トラス外相は、NATO加盟国は、集団的防衛力を強化するだけでなく、経済的な推進力も利用していかなければならないとの考えを示している。グローバル経済へのアクセスについて、トラス氏は、「これはルールに基づいたゲームに左右される。現在、ロシアや中国のような国はこのルールに従ってプレーしようとしておらず、そうした国々は『世界のシステムから排除されることになる』と言明した。
決裂の危機にある現在のNATO
一方、第41代米大統領、ジョージ・ブッシュ政権の下、国防副次官を務めたジェド・バビン氏は、NATOの将来についてそれほど楽観的な見方をしていない。オンラインマガジン「アメリカン・スペクテイター」に投稿した記事の中で、バビン氏は、NATO加盟国は自らの防衛に急いで資金を投じようとしていないと指摘している。バビン氏は、「ロシアがウクライナで特別作戦を開始したとき、ドイツのアルフォンス・マイス陸軍参謀長は、NATOの防衛システムの強化という意味で何ら提案できることはない、NATOの多くの加盟国または大部分の加盟国の軍が同様の状況にあると述べた」と書いている。
バビン氏は、ロシア国境付近での軍事演習の規模を拡大させ、新たな国を加盟させることによるNATOの復活を予言している専門家らの意見には賛同できないとしている。というのも、現在、NATO内部にはあまりにも多くの問題が存在するからである。その一例がトルコ問題である。バビン氏は、エルドアン大統領は「国を西側の価値観から逸れさせ、米国ではなく、ロシアにより近い立場をとるようになった」と指摘している。さらにバビン氏は、トルコがNATOから排除されれば、NATOはより強化されるだけだとの見方を示している。
英国労働党の元党首であるジェレミー・コービン氏が、すべての軍事同盟は解散すべきであるとして、NATO解散の必要性を訴えたというニュースは「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。

リズ・トラスの戦闘的なレトリックは、ブレグジット後のイギリスが危険なほど妄想的であることを示すもう一つの兆候だ。
中国とロシアに対する外務大臣のキャンペーンは、ロンドンが陰謀に敗北したことを示している。
ティムール・フォメンコ、政治アナリスト
狂信的なネオコン、イギリス外務大臣リズ・トラスは、「民主主義」と「権威主義」の間の妥協のないイデオロギー闘争で、世界情勢を提示している。
彼女はまた、冷戦の熱狂に夢中になっているようです。
水曜日の夜、ロンドンでの彼女の演説は、ロシアと中国に対する戦争への願望を同時に示すことに端を発していた。最初に「ロシアをウクライナ全土から追い出す」よう呼びかけることで、トラスは、紛争を「我々の戦争」と表現し、その後、中国に目を向け、中国の台頭は「不可避ではなかった」と北京をあざ笑い、「ルールに従って行動する」よう要求し、NATOは、潜在的な不測の事態に際して、台湾を防衛すべきだとさえ主張した。トラスは再び「自由のネットワーク」を呼びかけ、望ましくない国々への経済的依存を避けるよう促した(これもまたロシアと中国への言及)。
しかし、トラスにとって不幸なことに、そして私たちが現在存在している気候にもかかわらず、このハフアップされたレトリックのどれも現実に深刻な根拠を持っていません。しかし、もし彼女が自分の道を行くなら、潜在的な危険は実存的である:イギリス外務大臣のレトリックは、一つの核超大国の敵に対してだけでなく、二つの核超大国の敵に対する直接の紛争を台無しにしている。ロシアをクリミアから追い出そうとし、もし中国が台湾を奪取しようとすれば、中国が台湾を奪取するのを阻止することは、どちらも軍事的対応、潜在的に核攻撃さえももたらしかねないシナリオだ。これはトラスをかすめるようには見えないし、ヨーロッパの指導者たちは、ワシントンの彼女の主人たちがそれを聞くのを喜んでいるとしても、おそらくこれに満足しないだろう。しかし、ブレグジットの傲慢さとノスタルジックな活力が、英国を崖っぷちから追い出し、世界における現在の位置についてのあらゆる種類の理由、抑制、節度、またはリアリズムの外交政策を放棄しているという、より広い真実を究極的に語っています。
1945年以降のイギリスの外交政策の物語は、衰退する帝国が悲しみの段階を経るという物語として要約されるかもしれない。スエズ危機が怒りと否定を表していたとすれば、1970年代に欧州経済共同体に加盟しようとする英国の試みは、交渉と受け入れを表していた。しかし、それは長続きしませんでした。英国の英語圏の例外主義的アイデンティティは、もちろんヨーロッパ本土からの分離という地理的条件付けによって悪化し、近隣諸国のそれとはまったく異なる歴史的経験を生み出した。フランスとドイツは、何世紀にもわたる戦争による広範な荒廃の最近の記憶を持っているが、無傷で無敗の英国は、その歴史を勝利の歴史と見なしており、対応するものの実用主義を欠いている。
その結果、大英帝国は、ある種の「審判」に直面するのではなく、消え去り、つまり、英国の世論は決して「リセット」されず、それが善のための力であると信じ続け、政治的権利がそれを象徴し続けることを可能にし、保守党の多くの人々の間でBrexitの形で現れたのはまさにこの帝国主義の郷愁です。ブレグジット自体が経済的利益を全くもたらさなかった現実を考えると、ジョンソン政権は、ナショナリズム的なレトリックと「ブリタニアが波を支配する」という陶酔感を倍増させることで、これを補おうとしてきた。「グローバル・ブリテン」のスローガンは、本質的には帝国のコードワードであり、ヨーロッパ政治の内部的な争いから遠ざかり、代わりに世界中で野心的な貿易事業を追求し、道徳的およびイデオロギー的例外主義の名の下にすべてを軍事的に支配しようとしている国の含意である。
英国の経済環境が悪化するにつれて、このレトリックが悪化していることは驚くことではありません。インフレは30年ぶりの高水準にあり、エネルギー価格は制御不能であり、Covid-19は経済を圧倒し、さらに悪いことに、ボリス自身の政府は絶え間なく繰り返される一連のスキャンダルに揺さぶられた後、非常に不人気であり、それが集めることができるどんな気晴らしも探しています。こうした背景と、ウクライナでの紛争の中で、リズ・トラスが冷戦を、そして潜在的には熱い戦争さえも、雷鳴のように呼びかけることを許されていることは、本当に驚くべきことだろうか?これは、これらのコメントが危険であるかもしれないほど危険な英国の強さの現れではなく、英国の弱さの現れです。現政権は、他の大国との戦争の可能性を楽しませ、中国に対する歴史的に攻撃的なアヘン戦争スタイルのレトリックを呼び起こすことによって、ナショナリストと帝国主義の感情に訴えること以外に何も持っていない。しかし、もちろん現実は違います。トラスはそれを認めないだろうが、イギリスはブレグジット後の重要な経済パートナーとして中国を必要としており、もちろん、ロシアがウクライナから追い出される可能性は皆皆知っている。彼女の立場にもかかわらず、そしてボリス自身でさえもそれほど断固として反中国的ではないことを考えると、彼女が彼女のビジョンを単独で達成する実際の影響力を持っていることは信じがたいようです。
だから、このレトリックは危険かもしれないが、地方選挙の前にできるだけ多くの騒音を作りたがっているますます不人気な政府からの空虚な話でもあるが、それはトラスが世界における英国の立場に可能な限り大きなダメージを与えることを止めていない。しかし、外務大臣がこの種の話に縮小されたという事実は、英国が直面しているより広範な問題、アイデンティティと願望が慢性的に現実と接触していない国を象徴しています。それはもはや勝利の投影ではなく、苦悩の投影です。

 英国も米国も必死になって、ウクライナ戦争ではロシアが失敗していて、戦争は長引くことにしたい状況です。ウクライナの負けっぷりなど、ニュースにならないのでした。
 この説明をする前に米国側でも大根役者が登場してへまをやらかしているので、これを説明してから続きを書きたいと思います。

プーチン氏は「邪悪」=言葉詰まらせ糾弾―米国防総省報道官
2022/04/30 16:27
 【ワシントン時事】米国防総省のカービー報道官は29日の記者会見で、ロシアのプーチン大統領について、言葉を詰まらせながら「無実の人々に対して邪悪な行為をもたらしている」と糾弾した。多数の一般市民らが犠牲になっている事実に感情的になったようだ。
 カービー氏が感情をあらわにしたのは、「プーチン氏は理性的に行動しているか」との質問に対して。「道徳的、倫理的な人は彼や彼の軍隊がウクライナで行っていることを正当化できない」と非難し、ウクライナの惨状を示す画像に言及する際に数秒間、沈黙した。

在日ロシア大使館
転送元
ロシアのMFA
マリア・ザハロワによる#Opinion:
ペンタゴンのジョン・カービー報道官は神経を失っている。彼は失礼で、侮辱的で、厄介です。彼はロシア大統領についていくつかのナンセンスを言った。
他の馬鹿げた話の中でも、彼は「ロシア軍がウクライナで何をしているのかを見るのは難しい」と述べた。ほんとですか。アメリカの少将が何かを見るのはどれほど難しいことでしょうか?
カービーは、海軍情報部長を含む海軍での28年間(1986-2015)の印象的なサービス記録を持っています。これは、彼がペンタゴンのすべての情報を受け取った上級アメリカ将校の一人だったので、文字通りすべてに気づいていたことを意味します。彼はユーゴスラビアの劣化ウランとイラク戦争記録について知っていたが、彼らは現在、イラクで米軍兵士が犯した戦争犯罪を証言する膨大な文書と呼ばれている。
私たちは、カービーの同僚によって破壊されているウィキリークスとその作成者のおかげで、これらすべてについて学びましたが、ジョンは毎日これらのレポートを読みました:アメリカ軍の残虐行為によってイラクとシリアの村で亡くなった何千人もの民間人について。米軍の装備のレベルを考えると、写真や映像を見たのは間違いない。あの非人間的な光景を見るのは難しかったのだろうか。
しかし、今は違います。私は見ることができる2理由そのためには。
第一に、彼の機関は、ウクライナで生物兵器を開発するという違法行為に関与していたことが発覚した。誰もが、アメリカの国際的な義務を考えると、神経を失い始めるだろう。
第二に、政治チームがホワイトハウスを去るのと同時に、こうしたことが起きている。誰もが逃げている。米メディアによると、ホワイトハウスからの高官の流出が始まっているという。米国の専門家が指摘する理由は、政権とバイデン個人に対する信頼の欠如による悲観論が蔓延していることだ。
もし議会に対する支配が共和党にゆだねられれば、連中は何が彼らを襲ったのか分からないだろう。カービィは公聴会で最初に引きずり出されるだろう。いいえ、まずはヌーランドになります。それからカービィ。
反ロシア経済制裁の立案者である大統領府の国際経済担当国家安全保障担当副補佐官ダリープ・シンが、彼の努力から一息つきたいという突然の願望については、既に書いた。
彼らの多くは、この1年間の緊張を感じていることがわかりました。
米国メディアによると、大統領の上級顧問、公共関与局長のセドリック・リッチモンドは引退しようとしています。ジーナ・マッカーシー国家気候顧問、ピリ・トバール・ホワイトハウス通信副局長、ダン・フェルドマン大統領気候特使首席補佐官も全員、引退を計画している。
ジョン・ケリーは、同じアメリカのメディアによると、年末までに船を離れることを検討している。しかし、私は彼を信じています。このような瞬間に気候とバイデンを離れるのは不名誉なことです。
私は、カマラ・ハリス米副大統領のチームで何が起こっているのか、書きたくもない。それは脱出です。参謀総長と報道機関は、すでに去った数十人の主要スタッフの先導に従う。
だから、カービーにとって難しいのは、ウクライナの発展ではなく、彼自身の未来を見ることだ。

 ロシア側としてはプーチン大統領が侮辱されているので反撃が必要な所です。カービー氏の必要な情報を集めて説明してくれたので、どうして言葉が詰まったのかを精神分析の世界で理解出来ました。ザハロア氏の歴史学の知識を超えている部分で、少しはロシアのお役に立てるかも知れません。余計なことかも知れませんが、彼の失態には偽旗攻撃計画の失敗なり遅延の意味があると、考えざるを得ないのでした。

カービーは、海軍情報部長を含む海軍での28年間(1986-2015)の印象的なサービス記録を持っています。これは、彼がペンタゴンのすべての情報を受け取った上級アメリカ将校の一人だったので、文字通りすべてに気づいていたことを意味します。

 彼は毎日泣きながら仕事をしていたことになるのでしょうが、あり得ない話です。ペンタゴンの指示で血が流され、イスラム国がペンタゴン指導の下に産み出されてシリアを半分くらいまで制覇した時期です。狂信的な宗教を利用する事で惨たらしい殺害が繰り返されて、地域の平和が大きく損なわれた時期だと言えるでしょう。
 彼は自分達こそイスラム国を育てたと自負しているでしょう。情報将校なのでそこで何が起きていたかを理解している物の一人なのでした。
 ザハロア氏の書くように、「アメリカ軍の残虐行為によってイラクとシリアの村で亡くなった何千人もの民間人について」彼が知らないなどはあり得ないでしょう。
 残虐なほど人々の恐れを生み出せるのであれを利用したのですが、イスラムを理解していないのでやり過ぎて大半のイスラム教徒に嫌われたので、排斥されて消えて行く流れなのでした。今の流れではもう消えるのみです。
 彼は残虐なシーンを見ても何も感じないレベルにトレーニングが終了していると書けるでしょう。トレーニングが出来てない部分が、「意図的に涙を流してみせる行為」です。千両役者なら必要な所で上手く涙を流せるでしょうが、大根役者なので、不要な場面なのに類似の物に反応してしまって涙を流す手前までの失態を、重要な部隊・舞台の上で犯してしまったのでした。

 偽旗攻撃を米軍が準備していると書いてきました。国務長官と国防長官が揃ってキエフを訪れて、アゾフ大隊の実行者責任者とゼレンスキー大統領に説明をしたはずです。
 この実行が4月29日予定だとして、彼はそのニュースを聞いたところで、涙を流したかったのでしょう。核でも化学でも生物兵器でも、実にむごい画像が流れざるを得ないでしょう。これを見て涙を流し、プーチン大統領のせいにして、反撃を「人間の涙の心理を利用して」増幅したかったのでした。
 彼も涙を流すためにどうすれば良いかを考えて、心理面で悲しい場面を思いだすなどでの準備をしたのでしょう。これに合わせてヤラセ記者から質問を受けて、プーチン大統領を責めたかったが予定の計画でしょう。恐らくです。
 予定の29日にそれは起きませんでした。心に準備があるので、心理に訓練があるなら類似の場面でも、自分が涙を見せるのに必要な記憶のフラッシュバックは起きないでしょう。起きても軽くに制御出来るのです。
 これが大根役者の悲しさです。心理トレーニングが出来ていないので、「プーチン氏は理性的に行動しているか」の質問の中にある自分の反応すべき言葉に、制御不能に反応したのだと思えるのでした。プーチンと理性的の組み合わせが自分を泣かせるキーワードだったのかと感じる部分です。泣かなくても言葉に詰まって失態をさらす羽目になったのでした。
 実はもう一つあって、4月29日に失敗したNBC攻撃が非常に悔しい場合です。これも心理的なプレッシャーになって、この種の演技を狂わせるでしょう。勝てない可能性が上昇したので思わず狂ってしまったとなるところです。ここではプーチン大統領を攻撃しているつもりがその心理ベースに入り込むのでした。

 彼がこの場面で涙を流す手前に言葉を詰まらせる理由はゼロなので、くだらない演技に失敗したがこちらの判断です。背景がロシア側にここまで公表されないと、記事としては書けない推定情報です。
 この意味で、4月29日のNBC兵器による攻撃は先伸びしているでしょう。何か失敗したのかまでは分かりませんが、ここ数日はまだリスクは高止まりであり要注意です。彼の涙の予定は貴重な変化の何かを告げているのでした。
 関連して起きているのは、こちら的に予定でない物があって、マリウポリから20~25人くらいの民間人の避難者が出ている部分です。アゾフ側が公表していて、ロシア側のニュースを待っていますがまだ何もなしです。この先もボロボロと地下の統治が崩れ少しづつ避難が進むという演出なのか、どんな意図があるのかがまだ不明瞭です。
 マリウポリのアゾフ大隊としては、化学兵器や核兵器で惨たらしく殺されるなら、その前に脱出でしょう。この流れとして、民間人を全て放出してしまうとロシアに成敗される可能性が出るのですが、恐らく彼らは降伏しろのままでしょう。ここまで時間を延ばせるので、ボロボロと市民を解放すると、ロシア側が核や化学兵器を強行したという米英の言いがかりを少しですが崩せるのでした。ホントかどうかは分かりません。とにかく何をしているのか、まだ判断材料に欠けるのでした。
 最後にまとめる前に現在の状勢を必要部分で触れておきます。

停戦交渉より首脳会談を ゼレンスキー大統領
 【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は29日、ポーランドメディアとの会見で、ロシア側代表団との停戦交渉が完全に終わってしまう可能性は「非常に高い」と述べ、重要問題の解決にはロシアのプーチン大統領との首脳会談が必要との見解を示した。ウクライナメディアが伝えた。
 ゼレンスキー氏は、ビデオ会議形式でロシア側との対話が行われているとした上で「1人の人間(プーチン氏)が全てを決めていると分かった」と指摘。代表団との合意は覆される恐れがあるとして「(プーチン氏との)直接交渉と合意だけが履行されるだろう」と語った。

ロシア外相、停戦協議は「制裁解除も議題」 消極的姿勢示す
 ロシアのラブロフ外相は4月30日、中国国営新華社通信とのインタビューで、ウクライナとの停戦協議で「対露制裁の解除も議題の一つだ」と述べた。ロイター通信が伝えた。国際社会に対露制裁の強化を訴えるウクライナ側が受け入れられない内容に言及することで、協議に消極的な姿勢を改めて示した形だ。
 一方、ロイターによると、ウクライナ大統領府は「制裁を決めるのはウクライナのパートナー国だ。議題にはなっていない」と反論。ラブロフ氏がインタビューで「ウクライナ側とはオンラインで毎日のように協議している」と語ったことに対しても、ウクライナ側の停戦協議代表を務めるポドリャク大統領府長官顧問は「ラブロフ氏は一度も協議に参加したことはない」と否定した。
 両国の停戦協議は、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで民間人とみられる遺体が多数見つかってから事実上、暗礁に乗り上げている。ロシアのプーチン大統領は、協議継続の意思があるとしながらも、停滞の責任はウクライナ側にあると主張している。

ポーランドはウクライナのための秘密の計画を持っている、モスクワは主張する
ワルシャワはウクライナ西部を占領するために軍隊を配備する計画だ、とロシアのスパイチーフは主張する
ロシアが入手した諜報機関は、ポーランドとアメリカが、ワルシャワが「歴史的に属している」と見なしているウクライナ地域の支配を取り戻すための計画に取り組んでいることを示唆していると、モスクワの外国諜報機関(SVR)のセルゲイ・ナリシキン長官は述べた。
主張されている計画によれば、この「再統一」の第一段階では、ポーランドの「平和維持軍」が「ロシアの侵略からの保護」を口実にウクライナ西部に配備されることになる、とナリシキンは木曜日の声明で概説した。
作戦の詳細は現在ワルシャワとアメリカ政府の間で議論されている、と彼は主張し、作戦はNATOの命令なしで実行されるように設計されており、ボランティア国だけが参加していると付け加えた。
ワルシャワはこれまでのところ、その大義に加わる他のどの国も見つけることができなかった、と彼は付け加えた。しかし、ポーランド当局は、彼らの行動に対する「不必要な証人」の数を最小限に抑えたいと考えているため、これに無関心である、とナリシキンは述べた。
モスクワに対抗するという彼らの公式宣言された目標にもかかわらず、ポーランド軍はウクライナの一部に配備され、ロシア軍と交戦する可能性はほとんどないだろう、と彼は説明した。
ロシアのデータによると、ポーランド軍の実際の「戦術的目的」は、ウクライナ国家警備隊から戦略的施設を支配することになる。ポーランドの諜報機関は、どうやら今、ウクライナ民族主義者に対するワルシャワ寄りのカウンターバランスを進んで形成するキエフ・エリートの「信頼できる」メンバーを探しているようだ。
ポーランド政府は、ウクライナ西部に軍隊を定着させることは、高い確率で、ウクライナの分裂につながるだろうと、彼は主張した。この場合、平和維持軍が配備される予定の領土の支配はワルシャワの手に残るだろう、とスパイチーフは続けた。
この計画は、第一次世界大戦後に締結された歴史的な協定を繰り返す試みのようで、西側諸国は、まず、ウクライナの一部を占領し、国民を「ボルシェビキの脅威」から守り、後にそれらの地域をポーランド国家に含めるワルシャワの権利を受け入れた。
ウクライナの西部辺境は、ポーランドが東ガリシア地域とウクライナ・ソビエト社会主義共和国に編入されたヴォルィーニャの大部分との手当に同意した第二次世界大戦後に最後に再描画された。ワルシャワは、以前はドイツの一部であった土地で補償され、最も顕著なのは港湾都市グダニスク(ダンツィヒ)を獲得しました。
ナチス・ドイツは1939年8月にポーランドに侵攻し、6年間の占領への道を開き、ポーランドの土地が赤軍によって解放された1945年に終わりました。
1943年、東ガリシアとヴォルィーニャは、ナチスと協力したウクライナ民族主義グループOUN-UPA(ウクライナ民族主義者組織 - ウクライナ反乱軍)によって行われた大量殺戮の現場となった。当時、最大10万人、ほとんどがポーランド人とユダヤ人が殺害されたと考えられています。
数年前、ポーランド議会は、第二次世界大戦中のポーランド人に対するウクライナ民族主義者の犯罪を「ジェノサイド」と認めた。残虐行為を承認した指導部のメンバーは、今やウクライナの国民的英雄と見なされている。

ウクライナにおける人道支援のための共同調整本部の声明
https://t.me/mod_russia_en/1237
キエフ当局による民間人に対する非人道的な扱い:
ニコラエフでは、領土防衛戦闘機が懲罰的な襲撃を行う
ドネプロペトロフスク地方のマルガネツでは、ウクライナの過激派がニコラエフ貯水池のダムを採掘しており、ナショナリスト自身が爆破を計画しており、「ロシア軍の前進部隊とされる」と非難している。
https://t.me/mod_russia_en/1238
ロシア軍をさらに有罪にするための民間人虐殺による新たな冷酷な挑発
ツポフカ、ハリコフ地方
https://t.me/mod_russia_en/1239
ルーマニアへの穀物、トウモロコシ、油糧作物、家畜の毎日の大量輸出
これまでに約2,000万トンが輸出されています。
外国の武器と弾薬は、食料の深刻な不足を考慮して、引き換えに逆ルートでウクライナに持ち込まれます
https://t.me/mod_russia_en/1240

 ゼレンスキー大統領は少し前のグテレス氏と同じであり、おとり作戦の演者でしかないでしょう。今更プーチン大統領と実際に直接話せるなど全く考えていないでしょう。呼びかけをすることで、とにかくロシアが和平を壊すという、米英の望む演技をさせられているだけです。
 ロシア側もつき合っていられないので、停戦協議は「制裁解除も議題」という形に突き放しているのでした。
 最後のポーランド状勢ですが、重要な部分が最後に載せた「ルーマニアへの穀物、トウモロコシ、油糧作物、家畜の毎日の大量輸出、これまでに約2,000万トンが輸出されています。」の部分です。飢餓が迫っているのにロシアに穀物輸出をした1930年代と変わらぬリスクがあるのに、軍事物資に変えているという状況です。これも国民の飢餓と命など全く気にしていない米英の動きの結果でしょう。ひたすらにウクライナを戦争における食い物にしているのでした。
 ポーランドは中に西側の悪魔を抱える所まで堕しているのでしょう。戦車を200両もウクライナに送ると流れていて、どうしてここまで積極的になれるのか不思議でしたが、新しい武器は米英から調達できて、焼却すべき古い兵器が食糧になって、ウクライナ西部を掠め取る役に立つのでした。これで国際政治の、今なら普通の姿でしょう。背後にいる軍産議会複合体の姿です。国民はこの先も長く苦しむしかないのでした。

 ひどい姿は明確になってきていますが、上手く流れていない部分も明らかでしょう。英国の妄想作家はSWIFTからロシアを追放できたので、それで強気になれるのではないかと思います。しかしながら続きの効果的な大戦略がないので、この先は思う様には行かないでしょう。
 ジョンソン首相もこれを理解した上での動きでしょう。彼も続きを米軍に任せていますが、この先ロシアが南部と東部をウクライナから切り離して独立国として支えると、手出しが難しくなるのです。
 この時点でやっとですが、プーチン大統領の強面で、英国に向けてミサイル巡洋艦モスクワを沈めたのは、お前らの潜水艦からの偽旗ハープーン攻撃だったと証拠をつけて賠償請求が出来るのです。ジョンソン首相には独断でロシアと戦争になる攻撃を許可する権限などあり得ないのであり、彼は失脚して、その関連で英国の悪事を隠せなくなるのではないかと思います。妄想作家も運命を共にして当然なのでした。まだまだ詰まないのに、詰めが甘いのでロシア側に崩されるのでした。彼らは勝つしかないのですが、どんどん勝利から離れているところです。

 米国は何をぐずぐずしているのかが不明瞭です。偽旗NBC兵器による攻撃を断行するしかないのに、これを実行すべき場面を失わされているのでした。ロシア側はこれを事前に予測して公表までをしているので、すぐにバレる偽旗NBC攻撃など出来ないのでした。
 ここまでをバイデン政権の政治家達が既に予測できているので、人材の流出が始まっているのではないかと思えるのでした。ザハロワ氏は「カマラ・ハリス米副大統領のチームで何が起こっているのか、書きたくもない。」程だとしています。
 こちらも軍産議会複合体を批判する記事である「米国にフェイク大統領を産み出した軍産議会複合体こそウクライナに戦争を起こした1~」の続きが止まったままなのですが、ここにはハリス氏の無能ぶりが載るのでした。
 重要な他国との外交の席で説明できないことがあると、平気で笑ってごまかすのでした。これで副大統領であり、信じられないのです。フェイク大統領は始めから操り人形であり、役に立たない飾りです。彼が老衰で死ぬなどで、ハリス氏が滅茶苦茶をやる係かと思っていたのですが、その能力全くなしです。政治家としての説明責任さえ果たせないのでした。
 続きは新しく副大統領になる人が担うのでしょう。過去においてケネディ大統領が暗殺された時に、選挙を経ずして副大統領になったのは確かロックフェラーの一族出身者でした。すごい歴史の国だと思います。軍産議会複合体として邪魔な大統領を殺してこの地位を獲得したと、国民に見せているのでした。大いなる脅しですが、いよいよここででおしまいでしょう。
 フェイク氏とハリス氏を不正選挙で選んだ者達こそ、自称悪魔達の中心人物です。彼らが躍起になってもトランプ元大統領を無力化することが出来ないのであり、ウクライナ戦争における失敗というか大失態は、彼らの姿を米国民の前に明らかにする流れでしょう。

稲生雅之
イオン・アルゲイン