2012年の日本国債について   7月11日

 たくさんの方々がご自身の立場で日本の未来を心配し、アメリカについて行く方がよい、中国について行く方が良いという意見を表明されています。
 アメリカについて行く方が良いという方々はアメリカの実情を良く理解しており、アメリカが倒産寸前であることを知っています。アメリカだけでなく日本もEUも中国も債務を抱えている中にあって、アメリカが債務の問題と向き合う前に他国の問題をクローズアップして、そこで自国の債務をうまく軽減しようとしています。

 アメリカの実力なら、格付け会社とヘッジファンドにより市場を無理矢理にでもコントロール出来ると考えているようです。債務を抱えている中で最も弱そうに見える日本から、市場に混乱を起こさせる事が出来るとしています。円の暴落につられてドルもおかしくされたと演出したいようです。

 一方中国の将来性にかける方々は今問題を起こされると困るみたいで、日本円の暴落が起きる時期を2014年とかに先延ばししようとしています。日本の復興のことを考えると今は資金が回転するので、復興が一段落しインフレが始まるまでは日本国債は大丈夫であるとする意見でした。

 アメリカについて行く方が良いという方々は日本国債の償還が不可能であるという話しをしないといけないらしく、日本国債が95%国内消化され、日銀がインフレ政策により通貨価値を下げることを良しとしないでいることを避けて通ります。FRBも中国人民銀行も自国の通貨価値を下げる政策でずっと来ており、アメリカは自国の国債を買い上げないと市場で消化できない所に追い込まれていたのにです。

 この方々にはもう一つ特徴があります。日本政府の持つ資産の話しをしないことです。お金を借りるのに十分な担保があるのかは基本的なことなのですが、この議論には目をつむっています。他国の十倍もあるので、この有効活用には大きな効果があるのにです。
 結局アメリカの側にある問題の方が大きいのですが、格付け会社とヘッジファンドの実力の前には日本の国債は売り崩される可能性があると伝えてくれているのです。

 日本政府の資産を有効に使う手立てのない状況では、本当は不正だけど市場では有効な売り買いから国債暴落を演出されると伝えてくれているのだと思います。
 アメリカについて行く方が良いという方々は、日本国債売りの資金が大きく動いていることを警告しています。もちろんこの話に乗ると儲かるというセールストークの部分も否定しませんが、現実に起きていることです。政府資産を使うなどのその対策がまだ不十分であるので、市場がその隙を突こうとしていることを警告してくれているのです。

 中国はどうでしょうか。今中国では土地バブルの崩壊が避けられない物になっています。日本の例を見てもアメリカの例を見ても、その処理には時間も費用も大きくかかる物です。
 中国のその処理はまだこれからですので、まずは不良債権が明らかとなり、その次に処理と進んでゆくことになります。

 中国では今インフレが進んでいます。リーマンショックで発生したアメリカの需要減少を、自国向けの不動産開発で無理矢理埋め合わせをした結果です。政府が需要を作り出したのですが、本物の需要は始めから存在しない物です。結局問題先送りにしかならなかった、この政策の生み出した土地バブルとインフレに、これから向き合う必要があるのです。

 この影響は大きな物になるはずなので、本来であればアメリカ国債を売却して処理したいところです。でもこの処理にはアメリカ国債が崩壊する大きなリスクがあり、日本と同じく売りたいのに売れない状況があります。
 中国は資本主義ではありませんので、政府の強引な政策によりこの問題を国民負担で処理することになるのでしょう。長期に渡る不況かインフレで国民は苦しむしかないかもしれません。でも時間があれば、何とか出来ると思っているようです。この土地バブルの問題に今触れると、中国の将来性には大きな疑問符がつきます。その為に問題を内々に処理したいのでしょう。

 中国にかける方々がこの問題に触れない事が、この問題の大きさを教えてくれています。
 通常加味すべきリスクを下回る物について、自分達に不利なことは書かないのがどの世界でも一般的です。この触れたくないバブルのリスクは少し調べれば誰にも明らかなことです。これに触れないことで、その部分に問題があると教えてくれているようでした。
 もちろんこちらにもセールストークが少し入っていると思います。

2012年の日本国債 の解析結果
 日本国債の崩壊を目指して、不正な空売り、噂、脅しが行われる。格付けも不正に下げられる。政府の資産とローンにより守られるかも知れない。円による貿易になるかも知れない。インフレになるかも知れない。
 アメリカ、ヨーロッパ、中国の支配者の望みであり、ヘッジファンドなど、悪の資本が起こすことになる。債務者と米国債、アメロに関係する。食糧危機にも繋がっている。
 政策は戦争、力による支配から、国民のための経済発展に変わってゆくかも知れない。戦争、核のない平和に繋がっている。自由、構成にも繋がっており、真の独立になるかも知れない。
 
 アメリカもヨーロッパも中国も、自国の問題の解決に際してその責任を他国に向けようとしています。例えばドルの暴落が起きる前に円の暴落が起きると、円に問題があり、ドルがつられて暴落したと国民に説明し、自ら膨らませてきた本来の負債の責任の問題から目をそらせたいのです。それでもドルは自らの負債に釣り合う動きをしますが、国民の目にそれが円により起こされたと写ればよいのです。

 3月末に日本の国債について調べた時も、状況はほとんど同じでした。当時は中国のバブルについての公式発表がまだなかった事と、インフレについて調べていませんでした。日本以外では負債に向き合う中で、安易に紙幣を増刷する方法が取られて来ているのであり、時間の経過につれて紙幣の量は増えてゆき、インフレになっているのです。
 インフレが進めば進むほど、債務と言うよりも国の経済全体の問題に向き合う必要が出てきます。

 他の国々は脇の甘い日本の国債に色々と問題を起こし、自国の問題を他国の問題にすり替える事を望んでいます。
 この関連では今、ギリシャの国債問題をデフォルト扱いするかどうかで、アメリカの格付け会社とEUがもめています。ルール上はEU側に無理があるように見えますが、元々アメリカの格付け会社には公正な基準などありません。さんざん利益を誘導したあとで、事が起きてから格付けが下げられるのはいつものことです。

 EUはこの事もあり、アメリカのごく一部の会社が恣意的に格付けを行っていることを問題視しています。この先彼らは自分たちの望む格付け会社を公的に設立するなど、アメリカの格付け会社のやり方に対してメスを入れる方向で動くのかも知れません。
 アメリカが利用したい物は、ギリシャなどのEUの債務問題、日本の国債などです。中国にも米国債を暴落させる動きを誘導するかも知れません。アメリカはなりふりなど構っていられないところまで追い込まれているのです。

 EUはアイルランド、ギリシャ、ポルトガルなど自国の債務の問題と向き合わないと行けない国々を内部に抱えており、ユーロの価値に調整が必要な状態にあります。
 中国とて同様です。土地バブルから生まれる不良債権を処理する必要もあれば、インフレを抑えて行く必要もあるのです。

 中国は強権的に市場を押さえようとするでしょう。2年は持つかも知れません。
 日本はこれから復興需要が必要になり、この資金を何とかする必要があります。アメリカについて行く方が良いという方々はこの資金がもう出せないと言いたいようですが、日本には資産もありますし、日銀はアメリカのQE1,QE2の様な対応を取っていませんので、まだまだ余力があるのです。

 結局の所、もっとも問題が大きいのはアメリカであり、彼らが自分たちの負債の問題に正面から向き合うことが必要なのです。時間の経過は世界の多くの人々に対してこの真実を、徐々に浮かび上がらせることになるでしょう。
 アメリカと中国が破産しそうになる事には、核を利用した戦争戦略が影響しています。EUの問題はEUの信用を利用したアイルランドやギリシャが自国の能力を過大評価したり不正を行ったことが問題です。債務処理は必要なので、EUとしてまとまっていられるかが問題ですが、中核国の体制はアメリカと中国ほど揺らぐことはないでしょう。

 何も生み出さず、防衛の範囲を超えた過剰な軍備、使うことの出来ない核兵器の制作と維持に資金を使い続けることに問題があるのです。優位さを維持しないと国が滅びるという強迫観念の元にアメリカは動いており、中国は同じ戦略を将来の国の繁栄にあわせて実行しようとしています。

 核戦略は、核兵器を製造する会社には利益をもたらしてきましたが、結果その国を破産させる所まで来ています。一部の指導者の推進する政策ですが、この先にある負債の問題が明らかになる中で、情報公開により核を手放して行くことが出来る物なのです。
 日本は敗戦後アメリカの属国として今に至りますが、この状態を維持するのか、独立に向けるのか、中国に依存先を変えるのか、私達には選択肢があるようです。

稲生雅之
PS 10日から伊豆諸島の青ヶ島に来ています。この島の火山、噴気を見るのが目的でした。青ヶ島は全体が火山の島で、外輪山内部のカルデラに内輪山が存在し、そこに火口と噴気口(写真で内輪山の茶色に写っている斜面)が存在しています。3度目の正直で飛行機とヘリが飛び、やっと青ヶ島に来れました。
 写真は外輪山の散策路にある展望台から内輪山の丸山を撮った物です。丸山の火口から虹が立ち上っているのが見て頂けると思います。虹の色をきれいに撮ることも難しいのに、このアングルにこの位置での虹がきれいに見えることはとても珍しいことだと思います。

 10日は午前中にM7.1の余震が東北地方でありました。福島の震度もそれほど大きくはなく、津波も小さくて良かったです。9日から地震の対策をして頂きありがとうございます。対策は13日までお願いしたいと思います。太陽に小規模のフレアが4回連続し、その後にガスの吹き出しもありましたので、ここにも注意を払いたいと思います。

 添付のこの虹は10日の夕方の物です。地震の後に出た物でした。ただの偶然と言われるとは思いますが、私にはこの虹が地震対策にご協力頂いた方々へのメッセージに見えるので紹介したいと思います。地球と自然からです。
 地震の対策をしていても、地震を完全に止めることは出来ないことなので、その実感がわかずだんだんやる気が薄れて行くことを心配していました。
 現実に電磁波は今も出されており対策は重要なのですが、そのリアリティを伝えることが難しいと感じていました。

 自然は地球を自然な形に守ろうとしているし、その手伝いをして下さった皆さんへこの美しい世界を守っていこうと伝えてくれているようです。色々な場所での地震も噴火も将来の物を含めて調整を手伝っていける可能性を感じています。
 私が一人で頑張ってもこの様な虹を見ることはなかったと思いますし、今までこの様なことはありませんでした。多くの方の思いに地球と自然が答えてくれた物と思います。
 今までご協力頂き本当にありがとうございます。地震対策の先は長いです。今後ともよろしくお願い致します。