中国のバブルについて       6月22日

 今月の初めに中国人民銀行により、地方政府の債務保証残高が日本円にして約180兆円も存在することが明らかにされました。中国人民銀行は日本で言えば日銀に相当する銀行です。180兆円は中国のGDPの3割以上に相当します。
 債務保証の中のどれだけが不良債権化しているのかはっきりしません。ネガティブに見る人の中にはその大半とする意見もありますし、5~6割とする意見もあります。

 正確な数字の公表はなされないと思いますが、人の住まないマンションがたくさん作られているなど、不良債権が非常に多いことを予想させる情報はたくさん溢れています。
 加えて、広州での暴動の発生など、この先の未来を見る上で重要と思われる変化が起きてきています。暴動は偶発的な物かも知れませんが、タイミングに何か理由があるのかと思い、調べてみることにしました。

 中央銀行が債務保証の残高を公表した以上、不良債権に対策を取り始めるのは間違いない物と思われます。既にそのやり方も情報としては流されています。
 日本での不良債権処理とアメリカでの不良債権処理を思い出してみて、国民にとってよかったことはあるでしょうか。誰に聞いても良いことなどほとんどなかったという答えかと思います。

 暴動は市民の不満の爆発でもありますが、背景には様々な要因が考えられます。結局の所インフレが進行し、庶民の生活は苦しくなっていることがあるとおもいます。
 この中にあって地方政府の権力者は、土地投資会社を設立して債務保証を行い、自分のお金儲けにはげんでおり、国民の生活など見向きもしない風潮のようです。
 インフレ的状況ですから、権力を用いて私的なお金儲けをする権力側に対する不満は大きくなっていた物と思います。既にニュースになるほど暴動の鎮圧に苦労する状況が生まれてきています。

 日本のようにお金を使わずに不良債権を処理しようとすれば、経済は落ち込み苦しい生活になります。アメリカのようにお金を使えば、インフレに向かって進んで行く事になります。
 今の中国には、お金を使わずに不良債権を処理することは非常に難しいと思います。リーマンショック後に景気が上向かないので、政府が音頭を取って地方に土地投機をさせたのです。その結果経済の落ち込みは小さくすみましたが、実需を伴わない大きなバブル経済を作り出したのです。

 明らかなバブル経済であり、インフレも同時に進行しています。これは国際的な流れでもあり、自国で経済規模が拡大する中で起きています。見せかけの経済が拡大した中でインフレは進行したのでした。
 ここで不良債権処理にアメリカ式に資金をつぎ込むとどうなるのでしょうか。インフレはさらにひどく進展することになり、庶民の暮らしはますます苦しくなります。

 今アメリカは不良債権処理に行ってきた金融緩和措置を止めるところに来ています。インフレの弊害などが出てきたからです。この様な例が目の前にあるので、中国がインフレを伴わずに不良債権処理をすることはほぼ不可能と思われます。
 この先の苦しさはアメリカも中国も同じです。自国の不良債権に向き合わないといけないのですが、相変わらず他国のせいにして切り抜けようとする流れがあるようです。
 EUはいま、ギリシャ他の債務の問題で揺れています。アメリカも債務の法律上の上限に到達しており、対処が必要です。日本は震災以後の動きが難しく、中国も自国の問題を明らかにして、保持している米国債がどうなるのか、他国にまで不安を感じさせています。

中国のバブル についての解析結果
 2011年か2012年にバブルが崩壊するかも知れない。腐敗した地方政府の不良債権処理により、お金が増えてインフレが発生するかも知れない。バブルは避けられない道だったかも知れない。アメリカ国債が暴落するかも知れない。
 暴動から自治を求める動きが生まれ、地方政府は、国を分けることになるかも知れない。戦争にも、平和にもつながっている。
 アメリカと日本、琉球の領土をめぐる紛争から戦争を求めている。
 ウイルス、干ばつ、太陽活動など、気象の変動により新しい季節になる。食糧危機につながるかもしれない。地震も起きるかも知れない。海面も上昇するかも知れない。
 自由、公正、情報公開が求められる。

 経済誌に、日本の所持する米国債を売れとの記事が出されています。この様な意見が出て来ることを心配していましたが、このタイミングで現実の物となっています。今日本が売れば、アメリカの国債を一時的に値崩れさせることになります。
 アメリカはこの状況を利用して、日本は恩知らずな国として信用できないと様々な圧力かけ、日本国債の信用を貶め、日本の国債から世界的問題を起こさせるような流れが出来てくるかも知れません。

 これは日本の政治家が、その底にある意味も分からずに日本の所持する米国債を売れとニュースで流した時に始まります。この可能性は低いと思っていますが、この発言をつり出す準備は出来ているので、気をつけてほしいと思いますし、意図して国益をアメリカに売り渡す政治家も心配ではあります。

 中国も手持ちの米国債を利用したくなっており、不良債権処理の行方は注意が必要です。中国もなりふり構っていられないところに追い込まれているのです。中央政府には経済をコントロールできないことが明らかとなるので、その先にはかなりの混乱が生まれてくると思います。
 外に向かって出て来る時は尖閣諸島に再び紛争を仕掛けてくるでしょう。

 中国内部ではひどい干ばつが続いた後は、洪水災害となっています。今年の中国は非常に厳しい状況に追い込まれて行くようです。
 外に向かって出て来る力は相対的に弱くなると思いますが、油断は禁物です。アメリカも中国も、そしてEUも、自国の不良債権と向き合う必要が出ています。
 本来自国の問題に向き合えればよいのですが、責任を他国になすりつけるべく、色々な動きが生まれてくることになるようです。

 それでもこの先には、今の中国に対してさえも、自由、公正、情報公開が可能性を持って出されています。ここにつながる道はまだよく分からないのですが、中央政府に経済をコントロールする能力がないことが明らかになる中で、大きな変化が生まれてくるのかも知れません。

 日本の地震についてですが、明日以降に磁気嵐の発生と、昨日発生したフレアのCMEガスが地球に届く可能性が高まりました。
 フレアはそれほど強くなかったのですが、比較的長時間ガスを放出し、量が多いことが懸念される状態です。
 まだ3月11日の地震の余震が収まらない状況下ですので、再び対策をお願いしたいと思います。今日から26日くらいまで、ガスの拡散とお住まいのエリアと福島近傍がゆっくり揺れるイメージをお願い致します。

稲生雅之