事故炉の再臨界           6月18日

 前回2号炉の爆発音と再臨界、水蒸気爆発について解析をしました。その時他の炉でも再臨界が起きている可能性のあることを見ることになりました。
 今日はそのつづきとして、再臨界について解析をしてみました。私達は現在福島第一原子力発電所の事故に意識が向いていますが、リスクがあるのは本当にここだけになるのでしょうか。

 まず今までの再臨界の疑われる事例を見ておきます。
3月13日~15日 何度か中性子が計測されている。
3月15日 2号炉爆発音発生 暗号によれば、再臨界が起きたと思われる
4月7日 1号炉放射能と炉心温度上昇

主な爆発事故
3月12日 1号炉水素爆発
3月13日 2号炉水素爆発
3月15日 4号炉水素爆発
6月14日 4号炉より煙発生

 3月13日から15日の中性子が計測された事ですが、1,3号炉の爆発事故により漏れ出したウランやプルトニウムの出す自然な中性子を計測したのではないかと電力会社は説明しています。
 ここで中性子についてですが、中性子とはウランやプルトニウムの核分裂反応に際して放出され、検出される原子核の構成要素の一つです。原子核は陽子とこの中性子によって出来ており、核分裂反応に際して不要となった中性子が原子核の外に放出されます。

 次に原子炉の臨界について説明します。ウランやプルトニウムは自然状態で時々中性子を出して核分裂をしていますが、この時に出てくる中性子をウランやプルトニウムに当てると、中性子を取り込んだウランやプルトニウムが核分裂を起こします。
 その時にも中性子を放出するので、この中性子はまた他のウランやプルトニウムを核分裂させます。もちろん核分裂反応中には放射線も発生しています。

 中性子と核分裂反応を起こすウランとプルトニウムが増えてゆくことで、連鎖的に反応が継続することを臨界と呼んでいます。この状態では反応に伴う熱が放出され、原子炉では水と熱交換機により、電気エネルギーとして使えるようにしています。
 この臨界は中性子の発生する数が、原子核や周辺に吸収される量を上回ると起きることになります。自然界のウラン濃度では十分な中性子発生が出来ないので、ウランを濃縮して臨界を起こすようにして原子炉で利用しています。

 中性子は通常、原子炉の内部にしか十分な量は存在せず、建屋の外に漏れ出ることはほとんどないはずです。
 それが検出されたので、電力会社は水素爆発で漏れ出たウランとプルトニウムの自然放出のせいにしたいようです。

事故炉の再臨界 についての解析結果
 2011年3月11日の東北の地震で炉に事故が起きている。燃料棒と炉がメルトしている。炉だけでなく、プールでも起きている。
 再臨界は一部分で起きていて、3月15日、旧暦3月5日(新暦4月7日)余震のあと、6月14日にも可能性がある。2012年まで続くかも知れない。
 連鎖反応による核分裂が継続的に弱く起きており、形状、冷却の調整、熱のバランスによる。同位体、中性子の計測によるが、分からないことが起きている。リスキーで爆発が起きるかも知れない。
 管理者は詐欺をしており、政府の転換により情報は公開される。

 事故の初期には色々な嘘が政府、電力会社によって流されました。メルトダウンはしていないと言っていながら、現実には3つの炉全てがメルトダウンでしたし、プールにある燃料棒は安全であると言いながら、実際には水素爆発の事故まで起きています。
 今の時点で疑っている嘘は2号炉に関する物です。15日に2号炉は爆発音と共に内部の圧力が抜け、大量の放射能を漏らしています。この原因は、冷却水のポンプの燃料がなくなったことに気づかなかったミスにされています。本当にそうでしょうか。

 1号炉が水素爆発を起こし、3号炉もそれに続きました。2号炉は比較的良い状態にありましたので、この爆発はなんとしても防ぎたいと思っていたはずです。でも現実は冷却がトラブルを起こしたのか、冷却水がなくなってメルトダウンに至っています。
 色々なケースが考えられるのですが、燃料供給ミスという人為的な物の陰に何か隠したい物があると思えるのです。今までメルトダウンを隠したように、メルトダウンに繋がる何か、制御棒がうまく入っていなかったなどのトラブルがあったのかもしれません。

 政府、電力会社がどれほど嘘をついているのか、私達は追求する必要があるのです。この場所の暗号の伝えることは、非常に重要でした。
 燃料棒が溶け出したところまで情報開示は進みましたが、まだ重要な事が足りません。溶けた燃料がどの様な振る舞いをするのかを誰も分からないのが現実なのです。この様な事態を想定した実験などの経験的なデーターが存在せず、加えて状態を計測する手段がないのです。メルトダウン以後の溶けた燃料の振る舞いなど誰にも分からないのです。

 暗号は4月7日に余震により再臨界が起き、6月14日の4号炉プールも再臨界のせいで白煙が上がったとしています。
 3月15日に関してはこの暗号上では最大限の強調が出されています。メインキーワードの真上に3月15日の5文字が重なっています。非常に強い強調手法です。3月15日の爆発に再臨界が影響しているのは間違いないと思います。
 同様に強い強調をもって浜岡原子力発電所が出されています。浜岡という文字がメインキーワードの隣に並んで出されています。これも非常に強い強調です。

 福島の事故炉では再臨界は今も継続して弱く続いているので、燃料の残っている部分の温度が下がりにくいのです。加えて4月7日のように予期せぬ余震などの外的要因により再臨界が突発することも考えられるリスキーな状態にあります。
 停止している原子力発電所も現実には安全ではないのです。燃料棒の温度を十分に下げない限りは、燃料棒が溶けて再臨界に繋がる可能性があるようです。

 現在の福島第一原子力発電所に注意が最大限に必要ですが、残る原子炉も安心できる状態ではないことを知る必要があります。東海原子力発電所、浜岡原子力発電所を始めとして他の原子炉にもリスクが存在していますので、地震などの災害には本当に備えが必要です。

 この様な大げさな警告をしないといけない一番の理由は、政府と電力会社が嘘をついて自分達に都合の悪いことを伝えようとしないからです。彼らの隠している間に事態は深刻化し、2号炉の爆発を招いたように、他でも重大な事故が私達の知らない間に起こされるかも知れないのです。溶けた燃料棒の状態を誰も正確に予想することが出来ない以上は慎重に物事を進める必要があるのであり、対策を進める上で、炉の中の状態を知ることが非常に重要になるのです。

 状況を知っていれば必要に応じて避難も出来ますし、その必要な対策を国民レベルの協力の下に行うことさえも出来るのです。何を守るべきかを考えられるからです。
 彼らの求める自分たちのための利益は、情報を隠すことによる他の人々の犠牲の元に成り立っています。これは民主的でもなければ、健康を知らない間に奪うという非人間的な事でさえもあります。

 福島の原子炉メルトダウンの事故も、放射能の拡散も健康被害も、まだ全く止まらない状態なのです。これをよく知るために政府に情報開示を迫らないと、多くの被害が私達の知らない間に拡大されてゆく可能性があります。今までに彼らの嘘でどれほどの人々が放射能にさらされたでしょうか。本当に残念な状態なのです。
 どの様に情報開示を求めることが出来るのか、今以上に出来ることをもう少し考えたいと思います。

稲生雅之
PS 木曜日も金曜日も外出していて色々なことを調べたりしていました。今現在色々な場所を調べたり、暗号でそのつづきを解析したりする事が増え、今回メルマガの作成が遅れてしまいました。ソフトの完成も視野に入って来ていますので、いわゆる調べるべき宿題が増えてきているのです。

 基本月曜日と木曜日にメルマガをお送りする予定ですが、今後は今回の様に時々遅れることがあるかも知れません。それでも週2回のペースは守りたいと思っています。
 地震を調べようとすると、どうしてもするべき事がたくさんになってしまうのです。今回はお待たせすることになってしまいすみませんでした。今後も頑張りますのでよろしくお願い致します。