母系社会               1月12日

 ザ・フナイの1月号に載った記事に母系社会と言う物があります。今年の初めに経済の未来を最新の解析結果に合わせて紹介しましたが、関連してこの種の社会の変化もお伝えしたいと思いましたので、ここに修正版をお送り致します。
 母系社会は、ムーの最後の時代がそうでした。進んだ社会ではこの様になるのかと漠然と思っていましたが、私達の未来に同じ物をかみんちゅさんが見るので、その可能性を確かめてみた物です。

母系社会の解析結果
 母系社会になる。母子を大切にし、人口の減少に対応する。世界も日本も宗教や習慣から自由になり、家、民族、国家が混ざってゆく。

 母系社会とは、母方の血縁関係を重視し、子供と財産が母方に属して相続されて行く形です。父系社会の日本人にはぴんとこないと思いますが、母とその子供の関係が重視され、母子の生活環境を優先する社会です。父は自分の働きで生き、母子は財産と父の働きにより守られるという感じです。父親がいなくても女性の自立がたやすい制度とも言えます。

 多くの国で離婚率50%の現状では子育てが上手く行かないので、結婚や家の制度について考えることになるようです。父系社会として離婚をせず生涯を一人の相手と添い遂げるのはキリスト教の理念であり、現実の社会には対応出来ていないのです。離婚を難しくするなどによりこの様な理想を法律化しても無理があるので、この点が自由な方向に修正されることになると思います。

 世界を見ると一夫多妻も一妻多夫も存在しており、男女比などの状況に応じて自由にして行く事になるのかも知れないです。大勢は一夫一妻の母系社会により母と子供を大切にする世界になって行き、家の存続なども考えた、習慣や宗教観に左右されない責任ある自由な形に変わって行くと思われます。

 経済的に豊かになると多くの人々が自由を望むからこそ、この離婚率50%と婚外子の増加という現実が既に起きているのです。そして、法律はこの現実にはまだ対処できていないのです。少子化する中で子供達を守って行かないといけないと思いますし、経済の混乱は母子家庭などの弱者に厳しくなりがちです。日本で普通の、夫の働きに大きく依存する夫婦では、離婚時に母子の生活が上手く守れないのです。ここには母の子育ての苦労が、資産に当たる物として正当に評価されていない現実の問題があるのです。

 日本の現在の夫婦別姓法案には良い部分もあるのですが、実質的な一夫多妻を増やすことになるだけでなく、現在の正妻とその子供が相続で不利になる物になっています。子育ての責任が伴っていない点の改善が必要であると思われます。

 この変化の起きてくるきっかけを知りたいと思っていました。
 母系社会は原始社会において、父親は分からないけれども母親は分かるという現実から生まれた物であると言われています。その後の社会の発展において、氏、家という制度を守るために、一夫多妻と相性がよいので使われていった側面と、戦争などの社会情勢の急変により人口の男女比が崩れ、取り残された寡婦とその子供達を守るために使われていた側面を持っています。

 イスラム教圏にこの制度は今も残っていますが、今現在そこに残っているのは、家の存続のための側面と、婚姻にはお金が必要で、お金のある人がたくさんの妻を娶るという現実のようです。貧しい人には結婚が出来ないようでした。
 家の存続以外には複数の妻を娶る人は減ってきているようですが、それでもやはり、お金のある人が実践しているようでした。イスラム教の本来の趣旨とは異なるのですが、制度という物はこの様な形で残る物なのかも知れません。

 イスラム教圏の批判をしているわけではありません。現実の問題に対応出来ないきれい事を言ってみても、この世界が良い方向に変わってゆくとは思えないからです。
 家という制度を通じて私達は、無形有形の財産を未来に繋いできています。家の存続なくして子孫を守って行く事が出来ないという視点に立って、イスラム教国にはこの流れが残されている部分があるのではないかと思います。

 日本で一夫多妻についてインターネットで調べて見ると、読売新聞の発言小町というエントリーに一夫多妻についての現実的な意見がたくさん出されていました。
 男性が複数の妻を持ちたがるのかと思いきや、自分の都合で2番目の妻でいたいが、自分の都合の良い時だけ主人が必要な人、金銭面の都合で貧しいくらいなら裕福な2番で良いと言う意見など、非常に現実的な意見が沢山あることに驚かされました。もちろん一妻多夫の強者さんもありです。
 結局お金があれば自由にしたいと言う事と、愛よりもお金という現実です。

 母系社会に変わって行く理由は、私達が今までのようにお金から縛られなくなることで、もっと愛という物に重点を移せるように変化するからかも知れません。
 ムーの時代に寿命が10倍長かった話を前回お伝えしましたが、もし10倍長ければ、結婚してしばらくして意見が合わなくなった場合、お互いのこころについて理解が進むと、次の選択は離婚であり、残りの長い人生をお互いにもっと相性の良い人と一緒にいることを選ぶのではないかと思います。その結果が当時の母系社会であり、そして、これに近い物が経済的な豊かさから今起きている高い離婚率でもあると思います。

 まず、以前お伝えした愛とお金のバランスですが、この場所に母が基盤と言う言葉が確認できました。母系と日本語では出せなかったのですが、同じ意味にとらえています。
 続いて今紹介している母系社会の場所ですが、ここにはお金と愛、バランスと言う言葉が確認できました。
 やはり矛盾なく意味はつながっており、お金の愛のバランスが愛の側に傾いて行く事がこの先の母系社会を導くようです。

 母系社会になる話をすると一夫多妻の話が出るので、不届きな輩が喜ぶという返事が返ってきます。実際にそうなる部分もあるのかも知れませんが、この変化は、その人のお金という欲の側面からその人の持つ愛と言う物の側面を見せる方向になってゆきます。不届きな輩さんの望む方向とはちょっと違うと思うのですが、変化は私達に平等にゆっくりと訪れると思います。

 前回のメルマガでかみんちゅさんの大阪の勉強会でお話しをすることになったことを伝え忘れていました。本来お送りする明日とあまり変わらないかも知れませんが、その為に急いで本日の発信です。
 1月15日土曜日は大阪で午後から1時間くらい経済の話をします。申し込みが必要なので、以下のHPよりお願いします。新大阪駅の近くですが、場所などの詳細はこちらでご覧下さい。

こころのかけはし 大阪勉強会紹介ページ

 23日日曜日は東京とのことですが、場所が未定で勉強会をするかどうかまだはっきりしていないようです。勉強会があれば1時間ほどお話しをすることになると思います。
 詳細は改めてこのメルマガにてお送り致します。よろしくお願い致します。

稲生雅之