今月末を目処に動きのある物事が増えています。
イランの核開発への対処。
ロシアへの経済制裁の継続をするか7月になし崩し的に解除するか。
ギリシャの債務問題。
今更ここに書くまでもないかも知れませんが、イランの核問題はイランへの経済制裁が解除される方向での動きが目立っています。
これまで何度も先延ばしされてきたように、この時点での解決も先延ばしされるかも知れませんが、関連してISISが攻勢に出ているだけでなく、米国軍もイラク軍を助けずに負けを演出しています。バクダット間近の都市がISISの少数部隊に奪われるなど、現実的に考えにくい事態が起きています。
イエメンでも政変があり、サウジアラビアが介入していますが、こちらも米国軍の撤退がその遠因にあるらしく語られています。こちらも結果としてイランの政治力による解決が必要になる方向性へと導かれています。
先行きの状況は見えていませんが、サウジアラビアには、大きな軍事力を動かせないという欠点があります。軍を持てばクーデターで王国が倒れる可能性が高いからです。当然ながらお金と権力だけあって国民の批判がなければ、腐敗しない理由などなくなってしまう物です。
これを米国軍の一部が問題視し始めているのかまでは分かりません。現状でサウジアラビアは、アメリカのエネルギーであるシェールオイルの覇権への挑戦をしているので、この嫌がらせの一番の理由はここにあると思います。
それにしても結果としてイランを力づける事が一方的に進むので、これで良いのかという流れがあるはずですし、イスラエルという国がイランを敵にしないと中東での力のバランスが崩れることになります。
軍産議会複合体と呼ばれる勢力とイスラエルなどは、ISISを強化して今後の戦争の種を保存し、次の大統領の時代に大きな戦争を起こせる準備をしている感じです。
これに反対する人々は、今回のイランを濡れ衣だった核開発疑惑から解き放つことにより、ロシアとの関係も含めて平和的な解決を望んでいます。
ロシアとの関連では、ウクライナ問題の続きでロシアとの新冷戦関係を構築しようという動きが出ています。これをどの様に粉砕するのかはよく分からないのですが、同時進行しているイランとの関連もあり、今月末を目処に変化が起きてくるのかも知れないと思います。
7月にはマレーシア航空機の撃墜事故から1年になりますので、この件に関する何らかの情報公開があると思います。ここでウクライナに不利な情報を公表すれば、ロシアには有利ですしこの準備もしているのではないかと思えてしまう状況です。
このロシアと連携が図られているのがギリシャです。軍事的な関係もそこそこに存在し、キプロス関連の緊張に関連してギリシャがミサイルを保持するなどの関係があり、EUとの距離感に微妙な問題を投げかけています。
ギリシャがロシア側に回ると見る人は少ないと思いますし、今回の危機はそこまで行かずに解決すると思いますが、彼らとしては保険をかけている状況だと思えます。
不思議なニュースもあって、アメリカのケリー国務長官が自転車事故で骨折したという物です。5月31日に起きた事件ですが、その後状況が報道されず現状がどの様な物かが分からないらしいのです。公表されている写真も偽物と騒がれており、隠れて動いているのか分かりませんが、とにかく?なのです。
ここまでして多くの重なる問題にけりをつける必要があるのか、それとも実際に活動を妨害されて状況が停滞しているのか、なんとも分かりかねる状況です。
予想は難しいのですが、良い方向にしろ悪い方向にしろ、事態は動きつつあって何らかの変化につながりそうです。
イランの核疑惑は晴れてほしいところですが、その先にISISなどの巻き返しがあると思われるので、すぐに平和になるわけではないと思います。
核疑惑が晴れなければ、戦争を望む人々の前進でありいやな感じになる所ですが、その後サウジアラビアの問題をどの様に片付けるのか、石油価格の変化に現れるところとなります。
日本では円が急落したところを口先介入で止めることが出来ました。それでも長期金利は上昇してきているので、日銀の心配は円レートどころではなくなるかも知れないのです。ここまで無理して進めてきた物が金利の上昇で崩れるならば、大きな問題となるところです。彼らの望み通り日本が損をする展開で進んでゆく事となりそうです。
地震の関連は落ち着きを取り戻してきていると思いますが、16日の新月前後までは注意をお願いしたいと思います。この時電気が流れやすい状況です。その後は1ヶ月くらいの空き時間のあとで、東北地方でM6クラスの地震が起きてくれれば大きな地震への心配は先送りです。
今この場所で太陽風刺激のM5強の地震が連鎖しているので、もう大きめの地震が引き起こされる心配はないかもしれませんが、抑制期間が短いので少し気になっています。
稲生雅之
イオン・アルゲイン