5月30日の大きな地震には、正直なところ大きな疑問を感じます。31日に気象庁が暫定で出している震源深度が682kmもあるのです。M8.1にエネルギーは下がっていました。地震発生直後の震源深度の値は590kmでした。今の値も直後の暫定値M8.5もこの位置とこの深度では非常に大きな値でした。
深い場所で地震が起きないわけではなく、北はカムチャッカと南はソロモン諸島の近辺での地震は深い場所での発震が多くあります。これらはプレートの構造が影響しており、プレート境界面が大きく角度を変える場所に於いてある程度頻発する物と考えていました。
2013年の5月24日に発生したオホーツク海深発地震と呼ばれるM8.3の地震は発生深度が609kmでした。
似たものを探すと2012年8月14日の発生で深度が654km、サハリンの東側で起きている物があります。こちらもプレート境界に乗っていると思います。
今回の地震で困惑するのは、発生している場所と深さが、この種の地震に見るプレート境界面に乗っていないことです。深さがおおよそ500km位になるのが、本来この小笠原近辺の位置で起きる地震です。
今回の地震はここからさらに200km近く深い場所での発生であり、動いているプレートがない場所での発生に見えるので、揺れる理由が見当たらないことになるのです。気象庁の公表した資料で見ると、普段地震が起きる場所よりも深い位置に今回の震源が存在することが明らかです。
気象庁にも間違いがあるかもしれませんが、地震発生から1日後の公表データーでの位置修正です。普通であればより震源に近づく修正でしょう。
深い場所における地震波の伝わり方に対して、私たちの経験がまだ不足しているのかも知れません。この理由が震源を本来の位置よりも深めている可能性もあると思います。
フィリピン海プレート周辺を広範囲に調整すると、深度地震の可能性が上昇することは理解出来ます。それにしても2個の台風でここまでやれる物なのかと思います。
2個目の台風の調整は明らかですが、1個目がここにまで調整を及ぼしていたことにはまだ納得が出来ずにいます。気圧の低下で海面が持ち上がるとき、地盤も一緒に影響を受け、時間が長いほど深いところにまで影響が及ぶという感じです。
この地震の電気的なトリガーはほとんどかかっておらず、月齢も中途半端です。この意味では大きくならない地震をこの時に引き起こし、広範囲に調整をしたことになります。
311後の日本のように地震が起きやすくなると言う意見が大半になると思いますが、こちらとしてはあと2週間程度様子を見る必要があるという状況です。
その間大きめの誘発地震が起きるかもしれないと思いますが、被害を引き起こすような物にはなりにくいと思います。
これまでの東北地方の地震の状況から考えるとこのエリアでの地震抑制は1~2ヶ月程度です。これに対して今回の地震は、影響の及んだ領域を考えるとフィリピン海プレートの地震を抑制することにもなると思います。
期間は数ヶ月のオーダーで遅らせることになり、場合によっては1年以上このエリアの大きな地震を止めることにつながる可能性を感じています。同じ時間で蓄積されるエネルギーの量に差があるので、このエリアでは効果が長続きするはずです。
揺れの起きた場所では、東海から南海までの地震の発生エリア全体を深い位置から揺り動かし、この場所に存在していた潜在的な歪みを解放しているのです。実際にこの効果を実感出来るのはもっと先になると思いますが、南の海での調整がこの結果を生み出したのかも知れません。
地殻変動の遠因としてマリアナなどのもっと南から北上してくるエネルギーを意識していますが、このエネルギーの一時しのぎにはなるでしょう。海底火山の噴火があるのかと思っていましたが、そこまで進めない様子で今回の一時しのぎとなった感じがします。
リスクは先延ばしされたと思いますが、解決にはつながらない物です。
この地震と口之永良部島の噴火は直接関係のある物ではないと思います。この地震はこの噴火による調整を待ってから動かしているので、琉球エリアの調整を意識し、南海エリアとのつながりにも何らかの変化を生み出していると思います。
事前に火山ガスの量が増えたり有感地震が増えていたそうですが、直前の噴火予知は今回も出来ませんでした。噴火予知のレベルはまだこの状況であると改めて感じさせられる結果となりました。
誘発される地震には2週間程度注意が必要です。少し大きめに揺れてもおかしくないので、注意を喚起です。6月3日に満月があるので、ここしばらくは注意が必要です。日本中どこでも地震は起きうる状況です。本格的な梅雨入りまで注意が必要でしょう。
箱根も地震直後は噴気を弱めていましたが、今は元通り多量に水蒸気を放出しています。このままの活動で収まってほしいところです。
遺跡の数は結局52個まで増やしました。アジアの国々の関係性を明らかにする必要を感じたので、主にその分の数を増やしました。当時の人々が広くアジアに分布し今と同じように強国に苦労して対処し、活動していたことを明らかに出来ていると思います。
前文明の存在が明確になると宗教の影響など変化の避けられない物は変化に向けて動くことになります。今の社会のあり方を見直す上では、隠されてきた情報の公開を求めることが必要になり、多くの人々の行動が重要になります。
こちらは資金面の苦労が続いてまだまだ大変そうですが、この先他人事として変化を見ているだけでは良い方向へと流れが変わる事はないでしょう。多くの人々が過去の政府の非を非難し対策するように行動しなければ、ガス抜きをされる程度で良い結果につながらずこれまで以上の権力者の横暴が戻ってくる事になります。
自然の調整は存在達の影響が大きくあると思いますが、政治経済を動かすのは私たちであり、この変化に向けた行動が必要になることを伝えておきたいと思います。彼らは自分達の役目をがんばっていると言いたいようです。私たちはこれからでしょう。ご理解のある方の協力・協調が必要なのです。論文の公表後にこの文章を読む方には特にお願いしたいと思います。
稲生雅之
イオン・アルゲイン