南海地震と原発再稼働(11/14追記)11月10日

 本日は日銀の追加金融緩和に関する様々な批判を紹介しようと思っていましたが、南海エリアに地震のサインが出ていますので、こちらの紹介をしようと思います。
 現状のサインでは大きくてもM6クラスです。これからサインがもっと強くなれば予想される揺れも大きくなりますが、これは様子を見るしかありません。
 あえて本日この情報を出すのは、M6クラスの揺れが起きた場合ここに書いていることが多くの人の目に留まることになると思うので、地震と原発のリスクについての再考を促したいという目的です。

 サインの出ている場所は四国の室戸岬と紀伊半島の潮岬の中間の南側太平洋よりです。南海地震のエリアと東南海地震のエリアの境界線の南海寄りの場所になります。
 いつもの状況では和歌山県北部に地震の巣があり、この場所が小さく揺れることを繰り返しています。この巣が活発になると地震の起きる場所がここから広がる感じです。

 今回の状況はこれまでよりも少し南側に地震のサインが出たことです。上記地震の巣は中央構造線と呼ばれる九州から四国北側を貫いて愛知に至り長野に抜けてゆく線の上に存在しています。この線上において地殻の歪みの出やすい場所が地震の巣になっています。
 この巣に関連する歪みが大きくなって南側に張り出した物だと思いますが、御嶽山の噴火以降どの様な変化が生まれてくるかに注目していました。今回の変化はこのエリアの調整になると思いますが、位置的にプレート型の地震になるので揺れも大きくなりリスクが高まります。

 311に現れたような東北地方の地震と比較して、南海エリアの物は性質に違いがあります。過去の地震を調べてみるとこのエリアの地震は長く続くという特徴を持っています。
 この長さですが、311の地震の長さは強い揺れが1~2分で、その後広範囲に震源が広がるようにばらばらに何度も揺れました。
 これに対して東海から南海にかけての地震は、過去の地震で見ると10分続いてもおかしくないのです。

 震源地から離れると、地震の時間は延びる傾向にあります。1945年だったと思いますが、この時に起きた東南海地震では東京が10分揺れています。
 この原因を解明する研究を知らないので、個人的にはプレートの沈み込む角度の違いだと認識していますが、はっきりしないのです。地殻に溜まった歪みの解放のされ方が異なるので、その差が揺れの違いになって現れている物と推定しています。

 これまで起きてきたM4~5位の地震ですと、この地震の長さに相当する情報が明確に分からないのです。小さな地震ではその継続時間が長いという印象を受けておらず、大きな揺れになって始めてその特徴が現れるのかも知れません。
 大きな地震を望むわけではないのですが、現在8日に起きたX1.6の大規模太陽フレアの影響が出始めている様子で、太陽からの電気が地球に流れ始めておりきれいなオーロラが出ることになると思います。この関連効果で地震が少し大きな物になりやすいので、このリスクに注意を向けて欲しいと思っています。

 今回もしM6クラスで揺れるか、M5でも良いのですが、通常の地震よりも長く揺れる事態が起きれば、多くの人々が恐れる本番のM8クラスの地震がどの様に揺れるか、もっと真剣に考えるようになると思うのです。
 揺れの大きさが同じとしてその地震が2分で終わるか、6分で終わるかで、被害は単純に3倍になると考えて下さい。放出されるエネルギーも3倍になり地震の継続時間は被害に大きく影響するのです。

 川内原発の再稼働で様々な議論が行われていますが、このまま再稼働が認められて発電が開始される流になっていると思います。
 今回の地震の影響は起きたとしても川内原発にはそれほど及ばないと思います。これに対して本番では南海エリアの西南エリアに相当する日向灘から九州南方の地殻も同時に動く可能性があります。この時には大きな長時間の揺れが川内原発にも起きるでしょう。

 原発の耐震設計ですが、M6の地震に耐えられるという評価になっているといわれています。実際の評価では揺れのテストパターンを入力してその結果をシミュレーションしています。この時に使われる地震波はせいぜい数分なので、実際に揺れる可能性の高い10分近い揺れとは全く異なる物なのです。
 揺れが長い分配管などの弱いところは損傷のリスクが高まり、東京電力福島第一原子力発電所の1号機の様に配管から冷却水が漏れ出し、メルトダウンに至る事故を起こしやすいのです。古い物ほどリスクが高いのですが、こういった細部にまで至る耐震設計検討はなされていないのが現状なのです。

 川内原発の問題点はもう一つあります。火山が近くにある原発に共通する問題ですが、その火山の噴火の予知など出来ない事です。御嶽山の噴火が見直しを促しました。
 火山学会は誠実に対処し、噴火の予知は現在の技術では難しいとコメントしたのですが、原発を管理する側のコメントはリスクを無視する物でした。
 新聞によれば、

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日の定例記者会見で、規制委に原子力発電所の審査基準の見直しを求めた日本火山学会原子力問題対応委員会(委員長=石原和弘・京都大学名誉教授)に対し、「もっと早急に発信すべきだ」と批判した。
 原発周辺の火山の観測方法を議論している規制委の検討チームのメンバーの石原氏は2日、噴火予測の限界に触れ、「モニタリング(継続監視)で噴火予測ができるという前提は怖い」と規制委を批判していた。これに対し田中氏は「火山学会をあげて夜も寝ずに観測して頑張ってもらわないと困る」と不快感を示した。

 とのことです。地震予知すら出来ない現状なのに、夜も寝ずにがんばったら火山の噴火が出来るというのはおかしな話であり、未知の科学の進展が簡単にできると考える愚かな物でしょう。早急に発信しろと言われても、今回の修正は御嶽山の噴火が予知出来なかったことが原因なので仕方がないと思います。
 限られた時間の中で夜も寝ずに出来る事とは、これまでの様に安全でないことを安全であると嘘をつくことでしょう。噴火が起きない限りにおいて、これで通るのです。

 自然科学の進展の姿という現実を無視しようとする、今の原子力行政のあり方が見直される事を願っています。多くの人々の声でなければ、この修正は難しいでしょう。
 今回のサインから実際にどの様な揺れが起きるのか分からないのですが、大きな被害にならない事を願っていますし、予想は現状大きくてもM6前後です。ただ小さな津波も起きるかも知れません。

 これまでの例で見ると、サインから大体1週間程度で地震が起きるか起きないかの結果が出ます。長い時で2週間程度でしたので、しばらく要注意です。
 日本全体での話ですが、前回までのHPに説明してきた様に北海道南方、東北沖、伊豆大島、九州の火山と日向灘、琉球列島もサインがありその周辺におけるM6クラスの地震には注意を喚起です。

稲生雅之
11/11追記
 岩手東方と紀伊半島南方にサインが広がりました。紀伊半島では奈良と滋賀で調整につながる地震も起きていますので、震源位置の可能性が東に移動しているレベルと思います。南海エリアに加えて東南海エリアのリスクも上昇しました。規模の予想は変わらずで大きくてもM6クラスと思います。
 岩手のサインは北海道南方からの領域の緊張を伝える物です。8日にM5.1が宮城沖で起きており、これに対応する変化でしょう。この領域のエネルギーが残っている事と連鎖の可能性を伝えています。

 北海道南方のサインは南海域よりも前から出ています。こちらがまず揺れて、その後数時間から数日で南海・東南海に連鎖する可能性もあると思われます。連鎖が起きても不安にならないように今から状況を予想しておきます。
 沖縄の自然信仰家の比嘉さんの心配している流れが、こちらで見る地震のサインに今回明確に現れているので、この状況も伝えておきたいと思います。氏の活動にご理解のある方には12日の朝と23日の朝それぞれ6時半に祈りの呼びかけをされていますので、ご協力を頂ければと思います。詳細は氏のHPを参照下さい。

 この先調整の地震が続いて起きて、こちらの予想が変化する可能性があります。その場合もこのHPから情報を発信致します。
 明日12日までは今流れている太陽からの電気の影響が残ります。23日は22~24日が新月と大潮のトリガーです。比嘉さんの言うようにここまでの注意が必要なのでしょう。小さな物へと分散分割されることを願っています。

11/12追記
 先ほど茨城県南部でM4.7の地震があり、関東での揺れとなりました。2時間くらい前から太陽風の速度上昇の影響で赤道環電流の形で地球に電気が流れておりこの影響を受けた物かも知れません。大きな物にならなくて良かったと思います。祈り合わせにご協力頂いた方ありがとうございました。

 こちらの予想は関東南部の震源での関東の揺れでした。科学としては8日の地震の影響が震源の南側である関東北部に及ぶことをもう少し考える必要があったようです。比嘉さんは茨城から栃木の地震の心配をしていましたので、まずはこの分だと思います。
 この先状況に変化も起きるかと思いますが、23日の前後にも注意をお願いします。比嘉さんにご協力頂ける方は引き続きよろしくお願い致します。

 その後の地震の発生状況を見ていなかったので、上記が中途半端な情報提供になりすみません。連鎖した地震が2つ程あります。北海道の東方のM3.7の物も入れると3つになりますが、この分はどちらかというとエネルギーの調整にこの部分を揺らした物でしょう。
 まず直後の奈良のM4.1です。こちらは心配していた南海、東南海への地震の連鎖を一時的に止める働きがあると思います。これで当面動かない物と思いますが、小さな揺れでエネルギーを抜くことになるかも知れません。

 お昼には宮城沖でM4.0が起き、こちらもこの領域のエネルギーの解放を先送りすることになると思います。
 北海道南方から東北沖にかけての歪みですが、この地震の他に上記のM3.7と苫小牧沖でM3.5が起きており、それぞれ小さくですが、状況を調整しました。
 こちらの分はエネルギーの蓄積が大きいので、23日頃にもう一度動くかも知れません。月末まで取り敢えずの注意です。
 科学の目には、自然のありがたい連鎖による不自然な地震だと見えています。重ねて書きますが、23日もよろしくお願い致します。

11/14追記
 南海地震とは直接関係あるわけではありませんが、九州の阿蘇の北側にある久住山で地下の温度上昇が計測されたそうです。この火山は中央構造線近傍にある物なので、御嶽山の噴火により中央構造線の西側には活性化が起きたと言えるかも知れません。今回地震の可能性のあった南海・東南海地震はこの活性化に関連した地震になります。

 M2.8と小さな物ですが、久住山の近傍での地震も起きており阿蘇山まで影響を及ぼしていると思います。大きな変化につながる予兆はまだありませんが、今回の一連の地震の連鎖にこの場所も含まれてきました。
 南海の物はこちらの予想よりもリスクが高かった様子で、内陸側での揺れで先送りされている様です。その余波は九州のこちらにまで及んでいますので、変化に注意が必要です。
 状況は来週改めて説明したいと思います。