前回のHPでNYダウの下げなど、経済の下落を予想していました。今月に入って回復して落ち着いてゆくと思われたのですが、日銀の追加金融緩和の発表により流れは完全に逆で動きました。
安倍首相の2%へ消費税を上げるのは難しいという情報は、黒田日銀総裁の追加緩和を市場でサプライズに演出する為の嘘だったと思われます。騙されたと気づいたのは少しあとになってからでした。反省です。日米で彼らに連携した人々は大きな儲けを出したでしょう。
FOMCでQE3の終了が確定し、これまでの流れに合わせてこれから株価の下げと債券への転換が進む流れでしたが、これを止めて株高を維持する流れを引き起こしています。
日本のこれまでの金融緩和では景気を改善することは出来ていません。アメリカでは経済指標の改善が見られていますが、現実の景気が本当に良くなっているのかは意見が分かれており、経済指標の評価手法の変化の前に現実が分かりにくくされています。
今さらながらに考えてみると、この状況は是が非でもQEの継続を止める為の準備だったと分かった気がします。FRBがこの様な操作を必要とするほどの悪影響を、アメリカ金融に既に及ぼしているのです。リーマンショック時よりも大きなバブルを膨らませてしまっているのでしょう。
彼らは今日のアメリカの中間選挙で与党民主党が負ける流れは既に確定しているとして、この株価の動きを演出したのでしょう。次の共和党の大統領が戦争に入りやすくする為の流れを求めている物の様です。
昨日一時的にしてもNYダウの最高値を更新しましたので、民主党の政策は景気を維持し高めているという判断が増えて、彼らの選挙にはプラスでしょう。
この部分での間違いが起きて民主党が上院の過半数を維持出来ればオバマ大統領にとってプラスなのですが、実際にどうなるかは明日です。プラスである事を願うのみです。
日本の衆議院選挙についても様々に噂が流されており、12月にやるかも知れないという事まで言われていました。今日になって来年4月が良いという話が出されており、どこまでも情報操作に踊らされていると感じています。
11月の株価はある程度下げるところまで動くと思いますが、12月の消費税上げの判断を維持出来るように政府日銀でがんばる物でしょう。あと1ヶ月少しの間を維持すれば良いので、出来ている流れで進んでゆくつもりだと思います。
来年の4月には消費税がもう2%上がることになり、その後は大きな景気の落ち込みになるのですが、ここに総選挙を重ねることで国民の関心を与党の勝利に引きつけて、経済の問題から政治に綻びが出ないように進めたいという事なのでしょう。
この選挙で勝てれば、以後安定した政治が可能になり、自民党のやりたい放題になるのです。日銀もここから大きく政策を転換するでしょう。
元々12月には日銀の金融緩和の出口戦略が出される予定だったと思います。未だに景気が回復しない中にあって、この出口戦略は消費税上げの中止と合わせてアベノミクスの失敗を確定させることになる状況でした。
80ドルにまで低下している石油価格の低迷がインフレ率の上昇を押しとどめていることは現実ですが、これだけが理由で景気が回復しないのではなく、金融緩和をしても資金は金融市場に回るだけで景気の回復にはつながらないのが現状です。
恐らくですが、安倍氏と黒田氏が困っているところへ、国際金融資本の申し入れがあったのだと思われます。彼らはQEの継続を望んでいましたがFRBの物は諦めざるを得ないところに追い込まれていたのでしょう。
続いて少し前に書いたようにEUでドイツに断られて、仕方なく日本に頼んだように見えています。実際に日本が対処出来るかは疑問に感じていたと思えます。日銀の評決が割れた事実からも明らかでしょう。
もうすぐアメリカのQEは止まるが、これで景気が減速しお互いが困るよりも、もう一段の金融緩和を実施してくれれば、その間に情勢を改善する事に協力するとでも言われているのではないかと思います。
お互いに準備して進めた事であれば、納得の行く状況です。
今回の追加緩和は、アベノミクス本来の失敗を先延ばしする物であって、市場の操作でしかないのです。しかもアメリカのFRBとオバマ大統領には一時的に恩を売ることが出来、自分の責任も先延ばし出来るのです。
その責任が追及される前に政権基盤を選挙で安定させてその後の経済運営の失敗を強権で乗り切ろうとしている状況なので、現実の問題を先送りするだけの悪質な市場操作だと思います。これまで1年半実行して結果の出ない物をあと半年無理したところで、望む変化は生み出しにくいでしょう。景気を支える人々と企業に相手にされていないのです。
加えて日銀黒田総裁に、今の追加金融緩和の出口戦略が存在しなかったことが明確になったと思います。今のままなら出口よりも自分が責任を取らされるだけだと考えているのでしょう。
今のやり方では景気の回復など出来ないのであり、その失敗を政治と一緒になって政治的に処理することを考えている様です。少なくとも日銀は景気の回復は諦めていると見るべき状況だと思います。出来る事は政府と金融への利益供与だけでしょう。
この状況で政府資金のGPIFなどを用いてもうしばらく市場の操作を続けて、選挙まで何とか間を持たせようと努力するのでしょう。今の状況でどこまでゆけるのか分かりませんが、来年の4月の選挙まで日銀はFRBに代わって金融緩和を続け、市場に資金を供給して世界と日本の株高を維持するのでしょう。
その後の出口戦略は立たないにもかかわらず、まずは目先の株価の維持で進むことになります。
日銀の放出資金回収という出口戦略では、株価は下げ景気も悪化し、悪い材料しかでないことになります。金融市場は自分が儲かれば良いので、この時とばかりに売りたたいて自分の儲けにするのです。税金でツケを払うのは私たちであり、円の価値が劣化する中で苦しむことになるでしょう。その後悪い方のインフレに振れるのであり、金利の上昇は国債の不安定化にもつながる可能性があると思います。
経済の流れを見る上では、今回の追加金融緩和は未来の流れを変えることになったと思います。グラフで未来を調べる上でISISの登場を検討するべきか迷っていたのですが、少なくとも今回の追加金融緩和はその流れを大きく変えることになったと思います。
グラフの未来を見る条件の修正作業にこれから取りかかる事になると思います。作業にかなりの時間がかかるので、その状況を見るのは来月以降までかかると思います。
アベノミクスの失敗が明らかになるのか、それともこのまま選挙でうやむやにされて行くのか、調べる事になると思います。恐らくどちらの流れも存在すると思いますが、何がこれを決めることになるのか、注意することになると思います。
今回の様なあからさまな市場操作が悪であると言えると良いのですが、これについてもこの先考えることになりそうです。
日銀の内部でも今回の政策には反対が出ており、5人賛成4人反対でした。国益を守りたい人も何とか残っているようです。あと一人足らなかったことは本当に残念です。
ただ負け惜しみのようですが、景気の減速が明確になって来年混乱の避けがたい中国を始めとし、世界にとっては今混乱しない方が良かった部分があるのかもしれません。この半年で良い方向への変化を期待したいと思います。
現在大型の台風が南の海上に発生しており、925ヘクトパスカルもの威力です。関東の南側を抜けてゆくと思います。金曜日に近づいて以後離れて行き、その後に今回の調整の影響が出てくると思います。
前回の説明通りの状況に変わりはありません。調整中は大きな変化は起きにくいと思います。注意が必要になったところで改めてここで説明したいと思います。
稲生雅之
11/7追記
台風の通過後の状況ですが、東北沖北海道南方にサインが出ています。台風は西之島の調整をした様子で、全体のエネルギーが弱まるように動いた感じです。
他のエリアでは奄美大島北西沖の緊張が収まらず、九州全域のどこかの火山の噴火・関連地震か、サインの出ている日向灘の地震でエネルギーが調整される感じです。伊豆大島でも小さな地震が続いており、こちらにも同様に注意が必要です。
太陽も再び活発になってきており、太陽風の影響が強まればM6前後までの地震になると思います。今日が満月で来週中頃までは大潮としてもトリガーの影響が残ると思います。次の半月が15日なので、今回をやり過ごしても続きがある状況です。
ここまでに指摘したエリアでは過去から溜まった歪みのエネルギーが抜けきらない様子で、M6レベル以下の中小規模の地震を繰り返しています。今回の御岳噴火の影響でその傾向が強まっている状態です。
鳥海山と蔵王山は変化なしで、様子見状態です。
11/8追記
本日朝2時頃にX1.6の大規模太陽フレアが発生し、CMEが地球に2~3日で到達します。ここから数日リスクが高まります。上記エリアではM6強まで可能性があるので、津波の発生も含めて注意を喚起です。
同じく本日9時頃宮城沖でM5.1の地震がありました。上記東北沖に対応しますが、北海道南方、青森や岩手などまだエネルギーが抜けたわけではありませんし、前震にもなり得ます。引き続き注意をお願いします。
昨日の説明に加え、CMEの影響に備えて奄美大島周辺、琉球列島まで注意を喚起です。