経済の変化             10月14日

 9月に日本円とアメリカの債券、経済に注目する流れをグラフより予想していました。円高は9月に入って105円台から110円近くまで行き、今日現在は106円台に戻るところまで下げてきました。どんな仕掛けなのかはあとにならないと分からないのですが、株価の操作と合わせて大きな利益を出している人々が存在しているはずです。

 9月末の時点でアメリカの債券に異常な事態はもう起きないと思っていましたが、丁度その9月の末になってちょっとした変化が起きました。アメリカの債券運用で利益を上げて世界に名前を売っていたビル・グロスという人が、運用益の低迷の責任を問われて転職したと言う話です。新聞のニュースになるレベルです。
 債券市場における彼の発言の影響力が大きかったこともあり、これで債券市場の流れが変わるという意識も出ていたと思います。

 皮肉なことに、この直後からアメリカも日本も株価の低落が始まり、債券市場に株式市場から抜け出した資金が向かっている状況です。日本の株価も1万5千円を切っており、この先の展開は不透明感を増していると思います。
 アメリカも日本も上げ下げを繰り返しながら、これまでに上げてきた部分を吹き飛ばし、株の下落と円の上昇で、大きな変化を生み出しています。

 ドル安は政治が主導していますし、EUの景気の低迷が株安の原因の様に言われていますが、EUのこの状況は前から予想出来ていた物であって、何かの事件で演出された物ではありませんでした。
 結局の所、マスコミ主導で経済がうまく行っているという演出をして9月末までの株高を演出し、政治の主導でドル安と景気の先行き不安をあおった形ですので、事前にこの流れを知らされていた人々にとっては大きな儲けになったでしょう。

 FRBの政策はこの流れを支え、ウォール街の利害を重く見ているように感じられます。経済の低迷を避ける為には、これしかないという情勢なのかも知れないと感じるほどです。バーナンキ元議長にはウォール街だけでなく米国財政と経済の流れに多少の配慮があると感じましたが、イエレン議長のそれはまだ分かりません。今月試される様です。

 QE3が今月で完全に止まりますが、その後この資金で支えられてきたバブル部分がはげ落ちることになります。これまでにも繰り返されてきた経済の変動であり、三度目のこれを避ける難しさは分かっているはずです。
 これまではQEを再び行うというドルの劣化を我慢してきましたが、もう限界に来ているとFRBは考えており、QEの再開を阻止することが目標化してしまっている感じです。

 これに対してウォール街がどの様な演出をするのかはまだ分かりませんが、EUの景気低迷の影響を受けたとかいいながら、景気刺激策に戻すことにも可能性がありそうです。
 これまではFRB議長が交代すると、半年前後で経済的な事件が起きてきています。今回もこの意味ではFRB議長のせいにして市場を操作し、お金儲けをする準備は整っていますし、今現在この流れで進んでいるのかも知れません。今の流れに続きがあるのです。

 現在石油価格が85ドルくらいで低迷しています。これを上昇させるような政治的な変化を起こせば、市場の低迷は大きな物に出来ますし、円レートもさらに動くでしょう。
 イスラム国を使って戦争への道を模索しているところだと思いますが、トルコがクルド人地区に絡んで攻撃を受けており、政治的な不安の拡散の準備は進んでいると思えます。

 ただ、イスラム国は大きな組織ではなく長い戦争をしたい人と、クルド人の国を作り上げたい人の影響も受けており、クルド人の国作りはうまく進んでいる感じです。
 クルド人の国はシリア、トルコ、イラクに関連する地区になります。イラクとシリアはもう大きな抵抗をしないと思いますが、トルコのクルド人の為の動きがこれから出てくるように見えています。この場所のリスクが演出されるのです。

 この先の流れはテロの演出も含めて波乱含みではありますが、今月のFOMCは今月末の28,29日です。ここに向けてさらなる景気低迷の演出と、政治的なリスクも演出される可能性があると思います。少なくともこれまでの様にQE停止による景気低迷のリスクは分かっている物として、その不安をあおる演出も可能です。
 FRBにがんばってほしいと思いますし、大きな変化にならない事を願っています。

 台風19号はとても不思議な進路を取りました。非常に強い勢力で沖縄を通過し久米島を始めとするこのエリアの不安な場所への調整をした後に、九州の西から霧島の近くを抜けて四国に向かいました。
 その後ですが、日向灘を通過し四国、淡路を経て大阪です。この日向灘は8月末にM6の地震が起きた場所で、以後余震を繰り返してきた場所です。何らかの調整がここにも必要だったのでしょう。

 霧島は新燃岳の再噴火の可能性が懸念されるレベルのですので、この部分にも何らかの調整をした物と思います。激しい噴火にならないと良いのですが、エネルギーを適切に抜く為には必要な噴火が起きる可能性もあると思います。
 阿蘇と久住までは火山の状況に変化が見られますが、直近ではこちらよりも霧島の動きに注目が必要なのかも知れません。

 こちらの心配している伊勢湾に近づいた後に、急に向きを変えて御嶽山の近くを通って浅間山の近くにも影響し、太平洋側に抜けてゆきました。8日にHPに載せて心配したのですが、北海道の南側のM6の地震が11日に起きた場所にも影響し、東北・北海道の太平洋側で高まっていた地震のリスクも調整したようです。日向灘だけでなくこの場所にも目を向けることを促していました。

 この先M7クラスのリスクに気づいた場合ですが、HPだけでなくメルマガも臨時にお送り致します。チリの西方に続いて本日中央アメリカでもM7クラスの地震が起きていますので、釣り合いの必要な太平洋プレート西側とフィリピン海プレートではM6クラスへの分散が重要になって来ています。
 今回の台風での対処はこの状況にも対応していた感じです。私たちにはいざという場合の備えが必要なのでしょう。

 今後のリスクですが、数日変化の様子を見て考えることになると思います。現時点では12日に静岡市で彩雲が見られたとの情報がありました。彩雲と電気の流れの関係は本で改めて説明しますが、5月の関東南部のM6地震でもその直前に関東の広いエリアで彩雲が見られました。

 彩雲が出てもM4で終わる地震であったり、発生位置がずれるなど状況は様々です。今回は前回の台風が浜松に上陸したことと、このエリアでの地震の弱いサインが繰り返されていることもあり、注意を促したいと思います。2つの台風で調整していますので直近で起きる物は大きくならないと思いますが、この先伊勢湾の地震を含めて東海、東南海エリアには注意が必要です。もし津波の発生を伴えば九州から四国、関西まで広範囲に影響を受けるでしょう。

 半年単位で御嶽山の噴火の影響に向き合う必要があると思います。今回の彩雲だけでなくその他の地震雲や深海魚などの宏観異常にも注意して頂ければと思います。
 次のトリガーは24日の新月が部分日食でありこの前後です。本日発表の地殻の動きは通常の状態に戻っていましたが、これからしばらく台風の進路に近かったエリアでは調整の地震が起きる可能性があります。来週のトリガーには地震が大きくなりやすい分特に注意の喚起をお願いします。

稲生雅之