アフリカでエボラウイルスによる感染拡大が始まったのは今年の2月とのことで、7月末から感染拡大が止められないとして非常事態になっています。8月になってWHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言、2009年以来3度目の緊急事態宣言となっています。
患者数を見ると6月以降に感染が拡大しており、この時期からの感染拡大がそれまでとは異なる広がりを見せている様です。
ウイルスをこちらの解析したグラフで見ると、今年心配した3月以降では5,6月が高くなっていました。この先の未来で見ると、悪い人たちの希望は9月に高まっていますが、可能性の高い未来ではありません。彼らが人々の不安をあおる時期の予定でしょう。
現状その後の12月以降にかけて高まりが見えていますが、この時にインフルエンザになるのか、それともエボラウイルスが再燃するのかは分からないところです。
元々エボラ出血熱としては致死率が50%くらいあるので、大きな感染拡大が始まる前にウイルス保持者が亡くなってしまうとされています。これまでにも何度か感染の拡大がありましたが、今回ほどひどくなることはなく封じ込めに成功してきています。
本来もともと大きく広がらないはずのウイルスです。
今回のエボラウイルスは何か違うのか、その点はよく分かっていません。インフルエンザの1000分の1の変異確率とのことなので、新しい物が生まれてきている可能性は低いはずですが、既存のウイルスとの遺伝子の一致が97%という情報が流れました。
この変異が意図的な物か、それとも何か異なる物なのか、明確には分からないままに事態は進んでゆきそうです。
今回の感染拡大はなぜ起きているのかはよく分かりません。この拡大によりエボラウイルス向けの新薬のテストが行われており、少ない在庫の全てをはき出す形での治療が進んでいます。どの様な結果になるのかまだ分かりませんが、他の薬も含めて投与への道が広がってゆくようです。
日本の薬も存在していて、こちらはインフルエンザ用の薬なのですが、そのウイルス抑制効果がエボラウイルスにも効果があるとして検討中らしいです。こちらは大量生産されていると思われますので、この先感染の拡大が広がれば、治験にもすぐに投入されることになるでしょう。
単純にはもし日本に入ってきても、感染の拡大はなくすぐに封じ込まれると思います。意図的に感染の拡大が起きるように改良されているとしても、これまでの経緯を見る限り大きな感染力を獲得している心配はほとんどないでしょう。
現状の問題は、現地の人々が引き起こしているパニックにも似た対応です。
現地の人々はエボラ出血熱のことを詳しく知らないので、患者が亡くなって帰ってこないことを不安に感じているようです。暴動にも似た方法で患者を施設から解放しているとのことですが、今ニュースになっている事件よりも早い段階からこの状況は生まれていたようです。
西側の医療関係者が、もともとAIDSのウイルスを他の病気用のワクチンに混入させて拡大させたという前科があるので、アフリカの人々が彼らの医療を信頼しないのも根拠があると思います。患者数の拡大が6月から広まったことにも不信感があるでしょう。
残念な状況ですが、こうして広まるにしても、患者数が増えると人々は感染の封じ込めしか効果的な手段がないことに気づき、その様な対処になると思います。
薬の開発という観点から見ると、エボラの専用薬は無意味ではありませんが、元々感染の拡大は抑えられる物なので、薬の絶対数は大量販売される可能性が低い物です。恐らくその為に開発をする人が少なくて使える薬がないのではないかと思います。
インフルエンザの治療薬には何百億円もの資金が公的にも投入されていますので、開発状況はエボラ出血熱とは比較出来る物ではないでしょう。
近年うつ病の有効薬が開発されて販売が軌道に乗り、ここ数年患者数の拡大に比例してその薬は販売実績を伸ばしています。きれいな相関グラフになるほど、この業界は新しい患者を開拓してきています。これまで患者にならなかった人々も法的な区分の修正により患者に取り込み、薬の販売を自己の利益として伸ばしてきています。
自分たちの利益のためにここまでする人々の状況から考えるならば、ウイルスを遺伝子操作して流行るようにすると、その治療薬は爆発的に売れる事になります。この意味での鳥インフルエンザとタミフル騒動など、薬の販売には大きく寄与したでしょう。
この意味ではエボラウイルスを感染拡大するようにしても、はたして望む結果が得られるのか、治療薬の準備も含めてうまく行く戦略ではないでしょう。
今の時点で多くの人々を不安にさせることには成功していますが、その後の大きな広がりはあまり期待出来ないレベルの物であったと思えます。
バイオテロの検討例で見ても、使われる物は911でも出てきた炭疽菌や、天然痘です。これ以外にも家畜を大量に殺す口蹄疫やボツリヌス菌などをばらまく物であり、流行するインフルエンザを含めて、人々の不安をあおるだけでなく致死率が低くともたくさんの人々が影響を受けることを期待しています。
AIDSのHIVウイルスを他のワクチンに混入させて感染を拡大させたことを例に考えると、エボラも同様に何らかの方法で感染の拡大を狙っていると思います。ただ、AIDSの治療薬が存在しない時からその手法が用いられたように、今回のエボラも治療薬の存在のない中での拡大であり、不安をあおる以外には次なるウイルスの改良と人減らしの効果しか狙っていないと言われる物でしかないでしょう。
もし感染拡大が起きる遺伝子変異が見つかれば、この可能性が高いと言うことになると思います。ただ現状の彼らはうまく行ってない状況です。遺伝子操作が難しいのでしょう。
この9月に何が起きるのかで、未来の状況も変化すると思います。その結果年末のウイルスの流行予想も変化するでしょう。
9月に向けての動きは様々な物があるようです。日本の内閣改造や北朝鮮との関係改善も影響があると思いますし、日本の経済の状況も見直しをしたいと思っています。
稲生雅之