各国の首脳も夏休みを取るので、残りの8月中はこの先事態が大きく動く可能性が低くなる気がしています。これまでに準備された物に対してその結果を見ながら9月を迎えるようです。大きく動く準備は進んでいると思います。
その中で経済の動きにつながる物に注目しています。イラクの限定空爆では株価に動揺が見られましたが、既に回復に至っており心配には及ばなかったようです。ただ、本格的な空爆は先送りされているだけだと思います。
ロシアの経済制裁関連により、ロシアだけでなくEU経済への影響が懸念される事態になっています。こちらの変化もこれからです。
イスラエルはガザより撤退しましたが、空爆は続いており、死者も増えている状況です。こちらは泥沼にはまるような感じですが、イスラエルが空爆を止めれば落ち着くことになると思います。
イラクの4日続いている限定空爆ですが、初日の物はクルド人地区に影響が大きく及びそうなので、戦闘機2機での空爆を実施したとのことでした。
イスラム国の火器を破壊した物と思いますが、イスラム国側はゲリラ戦法で答えるとの声明を出しており、この先の状況はまだ分からないままになります。
世界の株価は一度下がって元に戻っています。当面大きな影響が起きないと判断した物だと考えますが、この状況で時が流れるとは思えない状況です。
戦闘機2機での空爆と言うことから、非常に効果の小さな介入であることが予想出来ると思います。彼らの得意な誘導ミサイルや巡航ミサイルで拠点を叩くという攻撃ではないので、取り敢えず危機を迎えたエリアに戦闘の膠着状態を求める程度の効果しかないように見えています。
この空爆で何をしたいのか、その先の流れがよく分からないままです。加えてシリアとイラクの国境の近くでは、クルド人の少数民族がイスラム国に逃げ場のない山頂まで追い込まれており、その場所にいる4万人もの人々に救援物資が投下されたとのことです。
本日周囲に存在するイスラム軍の装甲車とトラックに爆撃を加えたとの声明がありましたが、米国自身も多少進撃を止める程度であるとコメントしています。これだけでは解決出来ないという意思表示でしょう。
イスラム国の残虐行為は今も宣伝されており、これに対する対処がないことに少なからず疑問を感じています。空爆だけでは対処出来ないことは分かるのですが、政治的に追い込むことに加えて、一時大量の攻撃で情勢を変えることを目指していると思います。
今のレベルの空爆では、オバマ大統領と民主党への支持が回復するとは思えません。何らかのテストを行いながら、この先の空爆の効果を見届けようとしている感じです。
イランとの核協議は4ヶ月も延びていますので、その間様々な駆け引きが行われる可能性が高く、9月に大規模な空爆が行われるのかよく分かりません。今が小手調べだとすると9月にある程度の規模を伴う空爆になると思えるのですが、その後を安定させることの出来る指導者の状況次第でしょう。
ロシアの情勢はEU経済の状況とロシアの経済の状況を悪化させる方向に進むように見えています。その様に見せているだけかも知れませんが、ウクライナで墜落したマレーシア機のブラックボックスの情報が公開されるとそこから動きがあると思います。
今のロシアの動きにはこの情報公開を公正にするようにと言うメッセージを感じます。経済への影響の出る制裁を双方が繰り出していますが、現在までの所決定的に関係を悪化させる物にはなっていません。ロシア産のガスの供給も続いています。
ウクライナの内部の混乱はそれほど伝わってこないのですが、キエフの広場での抗議行動は今も続いているとのことです。誰がこの抗議を続けているのか情報がないのですが、ウクライナの今の政府に対する抗議も大きな物があるのかもしれません。
東部地区においては戦闘の影響で物資が不足し人道援助が必要になっており、本日双方の合意の下にトラック280台分の物資がロシアより輸送されるとのことです。赤十字を通じた援助だけでは間に合わず、この流れになっているようです。
現時点での東部地区の危機を作り出しているのは、ウクライナ側の攻撃の要素が強いと感じています。航空機を撃墜した証拠をロシアや西側に確保されても困るので、この墜落地域への攻撃は主にウクライナ側が行っていると言われており、西側で宣伝されている親ロシア派が行っていると言う情報には大きな疑問を感じています。
ここでロシア側が簡単にウクライナとの紛争に突入するとは思えないのですが、西側EUの正義に大きな疑問を感じる事態が起きると、何らかの報復が起きてくるのではないかと思えるのです。この事態が起きないことを願っていますが、ブラックボックスの情報はまだ流れてこないままです。少なくとも音声はもう明確なはずです。
公表前後に何度かやり取りが起きて、その後にロシアの決断につながると思います。何らかの形でウクライナ東部地区のロシア人の状況を改善する決断になると思えます。
9月の変化が起きるまでにまだ半月くらいありますし、指導者の夏休みの間にそれぞれの利益の調整が図られて、ウクライナの紛争については今の政府側に責任追及の手が及ぶのではないかと思います。ウクライナの政府のためにロシアとEUが割を食うのは常識的に考えても得る物が少ないのです。迷惑を振りまくウクライナが得をするだけで、彼らには周りの国々の状況に対する配慮がないのです。
ウクライナ政府の動きは一部の勢力による扇動であり、政治的にはうまく行かない流れでしょう。この先どの様にウクライナ政府を動かすのか分かりませんが、少なくともIMFによる金融攻撃が待っているのは避けられないでしょう。
イラク情勢もマリキ首相派だけが得をする状況を変えたい物だと思います。変化はマリキ首相の交代として出てきた感じですので、こちらはその事態を見守ることになるでしょう。大規模空爆を前提に首相の交代劇が行われているのかも知れません。
日本の地震の動きですが、台風11号により大きく変化が起きつつあり、この先の変化を見届ける必要がある状況です。フィリピン海プレートの北西側に大きく影響し、その後四国・関西を抜けていったので、このエリアにもエネルギー調整が必要だったのでしょう。
北海道と東北の分はM6クラスが起きて一時的に収まりがついたと思いますが、台風から離れていた関東には地震のリスクが残っています。震災級はないと思いますが、静岡の東部も含めて南側で少し揺れても不思議はありません。伊豆大島が少し動くなど、この部分の調整が残っている感じなのです。
地殻の歪みはゆっくり動いた台風により大きく調整されました。口之永良部島の噴火も含めて、これから変化が起きてくると思います。しばらく様子を見ないとこの先の変化は分かりません。
今回の台風では不思議なことがあり、船橋の気温が台風の来る前に一時的にしろ低下しました。台風前には普通は上昇するのですが、今回は前線の影響で低下したのです。気候の変化もこれまでとは異なる部分を見せられています。
具体的な変化の感じられたところで改めて、情報を提供したいと思います。
稲生雅之
8/17追記
東京を東西に流れる多摩川沿いにリスクの出ている感じです。台風後の調整過程にあるので、この場所で揺れると決まったわけではないと思いますが、注意は促したいと思います。震災級ではないと思いますが、場合によっては同じ規模で数時間から数日の範囲で連鎖にも可能性があります。揺れが続いても不安にならないように注意下さい。本日の半月トリガーから8月末の新月までの様子見が必要です。
伊豆大島から富士を通って甲府、諏訪、草津に至る構造線域にも引き続き注意が必要です。関東南部に加えて多摩川沿いも注意を促す場所として追加となりました。