集団的自衛権の先にある物      7月1日

 中国、韓国、北朝鮮のそれぞれの抱える問題点が、ここに来て大きく動き出す可能性を高めています。この状況をまず説明したいと思います。
 北朝鮮との間に拉致被害者の帰国の話が急速に進んでいます。今頃どうして急にこの話が進むのかと不思議に思われると思います。事情は様々に語られていると思いますが、背景には北朝鮮が中国から受けていた経済援助が減らされているという状況があります。原油の年間50万トンの供与がゼロにまで減らされているようです。中国にこの余裕がなくなっているのか、それとも金正恩第一書記の張氏粛正に対する制裁であるのか、この点は明確ではありません。

 北朝鮮は経済が回転せず、食糧事情も悪化しているので、日本にすり寄っているとの話が流されています。これもどこまで正しい話なのかは明確ではありません。
 北朝鮮のマンギョンボン号という、過去日本と北朝鮮を行き来していた船の現在の写真が公表されており、北朝鮮が日本との交易を望んでいることは明確にされている現実です。
 日本の交渉ではこの船の入港をすぐに認める状況ではありません。これも交渉術としては明確な事なので、北朝鮮が実際に何を望んでいるのか、ここでも考える必要があるでしょう。実際には北朝鮮の政府筋のメンツをつぶす話が起きる事を期待している感じです。

 元々韓国と日本の間がぎくしゃくしているので、この間を取り持つ話が米国より出ており、オランダのハーグで日米韓の首脳会談がありました。この時に韓国の朴大統領は安倍首相との握手を拒んだと報道されていましたが、報道陣が引き払った後に笑顔で握手をしたとも言われています。一種の二股外交ですが、圧力の中にあってまだ朴大統領が冷静さを留めている証拠に感じました。板挟みに遭って苦しいところかも知れません。

 米国はこの会談の前までに、北朝鮮の崩壊が間近であり、その時韓国はきちんと対応が出来るかと迫ったそうです。韓国はまともに対応出来なかったとされていますが、現実は韓国の対応に北朝鮮の未来がかかっていると思います。
 この時日本の協力も必要になりますが、北朝鮮の金政権が倒れていれば、普通の日本人なら人道的協力を惜しむことはないでしょう。備蓄されているお米の一部供出です。まともに対応出来なかったという話は、どちらがやっているかは別として情報操作の一種でしょう。

 中国での異変は不動産価格の低落が隠せなくなりつつあるだけでなく、習近平氏への責任なすりつけとも思われる人事に現れています。
 中央財経領導小組と呼ばれる組織があるのですが、この組織は中国共産党内において国の経済政策を決定するための指導チームであり、経済運営の事実上のトップです。この組長は本来首相である李克強氏のポストなのですが、6月に習近平氏に交代したと伝えられています。

 李克強氏は、今の経済運営の失敗の責任が習近平氏となるように組織の責任者を彼に渡したのです。受ける方も受ける方ですが、渡す方も渡す方だと思います。胡錦濤前主席に連なる団派と呼ばれる人々の未来を守るためなのですが、権力闘争には勝ち負けがつきものです。彼が何を失うことでこの状況を生み出したのかは分かりませんでした。
 習近平氏は自身に様々な権力を集中させていますが、彼を本気で助ける人は残っていないと思えるほどに激しい闘争になっています。

 中国の経済の状況はがんばっても今年一杯かも知れないと感じています。強権発動で金融の制御が出来るところは西側世界と異なり中国のメリットです。それでも全ての状況を制御できるわけではないので、土地価格の下落などは彼の手には負えないでしょう。実際に北朝鮮への援助も出来なくなっているのかも知れません。
 こういった所まで追い込まれたときに彼には何が出来るのでしょうか。インフレを高進させる通貨の増発を引き起こすしかなくなるのですが、その後には国民の不満の大合唱と暴動の連鎖が待っています。こうなると戦争への道へと追い込まれるでしょう。

 この状況の中で彼はまだ、権力の掌握に取り憑かれています。軍部への腐敗撲滅キャンペーンで軍幹部を捜査しているというニュースも流れてきました。軍の掌握は重要事項ではありますが、ここに手を入れてどうしたいのかよく分からないのです。
 こう書く意味は、軍部は地区別に別れており、地方が政府に反旗を翻すときはその拠り所になりやすいのです。こういった所を現時点で頭から押さえるやり方で、彼らの経済的な不満を先々の混乱時まで押さえきれるのか分からないのです。

 習近平氏の予定かどうかは分からないのですが、尖閣列島への紛争も8,9月と高まるのがグラフの予想です。不満はこれからどんどん高まりますので、このガス抜きに来るのでしょう。
 こういった北朝鮮にかかる流れは米国の一部の人の描いた物であり、関係国を巻き込む戦争を望む流れでしょう。中国の指導者と北朝鮮の指導者に事前に話をつけて、北朝鮮の崩壊を演出し利用する物であると思います。その結果として、自民と公明の米軍への協力である集団的自衛権の修正を勝ち取ったのです。彼らは何かの利益を餌にされて、相変わらず利用されるだけだったのでしょう。情けない話です。

 恐らくこの続きは現実にこれを決めて良かったとする紛争の演出になるでしょう。ベトナムでの中国との衝突、フィリピンでの緊張の高まりと、同列に進む戦争への準備の一環でもあるのです。この後日本で戦争対策の法律の制定がどんどん進むことになります。
 特に公明党には平和という物がどういう物なのか、与党であると言う利益に溺れて分からないのでしょう。戦争を望む人々に押し切られる形での修正になっていると思います。

 まだ明確には分からない事があります。北朝鮮の状況をこの先どの様に落ち着かせるかです。結局日本が入船を拒むので交渉は決裂し、リスクを高めたという結果と原油は米国や中国が結局納入するという流れかもしれないです。彼らの立場を改善するという演出ですので、米国の役割かも知れません。彼らは拉致被害者を帰国させて安倍首相の立場を良くすることを望まないと感じます。
 とにかく集団的自衛権を勝ち取ったので、あとはこれを利用して紛争を起こせば良いだけなのです。残念ですが、本当に戦争が現実に一歩大きく近づいたのです。

 戦争を望む人々の攻勢はまだ続くと思います。アルゼンチンとウクライナは国家破綻に追い込まれようとしています。この破綻が戦争に対してプラスかマイナスか、これもよく分かりません。ウクライナは選挙で正当な大統領を選んだのですが、ロシアとの間の協調に失敗して9月頃に国家破綻に追い込まれる流れを引き寄せている感じです。こちらは結果として戦争を望む側の失敗事例になるのです。
 アルゼンチンは米国の失敗になるのか、まだ分かりません。米国では法律までヘッジファンドの言いなりのようです。この現実に対する世界の失望を見る事になるでしょう。

 イラク問題ではISISに全ての責任を押しつけて、残る人々は自分達の利益を手にすべく準備が進んでいる感じです。クルドの独立宣言を始めとし、こちらは始めから実質3分割に向けた出来レースに見えていますが、ISISも何かを勝ち取ろうとしているはずです。この部分はまだよく分かりませんが、自分たちを正体不明として闇に葬る為の動きは加速しています。
 ロシアが戦闘機を提供するに至りましたが、スンニ派のサウジなど今後どの様に対処するのか、先が見えてこないのです。このままだとサウジが追い詰められる結果です。

稲生雅之
地震と平和について
 硫黄島と西之島の近くでM6の地震が2回も起きました。この地震によりフィリピン海プレートに大きめの調整が必要になっています。
 もともと日本列島の位置の調整が起きており、GPSのデーターより見ると、東北、北海道以外の場所ではその動く方向が逆転しているのです。GPSのデーターは過去の物が見られないのでどれくらい久しぶりの逆転なのか明確ではないのですが、こういった動きには当然ながら調整の地震が起きるものです。

 5月の始めの地震で一段落し6月も一部地震が残りましたが、これで一段落であって欲しかったです。結局地球は常に動いていますので、改めての地震のリスクが現れています。
 地震のパターンはフィリピン海プレートの北側の調整を示しています。関東から九州にかけての海側のエリアと中央構造線沿いです。関東、伊勢湾などは比嘉さんの警告されているエリアです。

 こちらがデーターを無視してもしょうがないので、このエリアのリスク上昇をお伝えしたいと思います。こんなに続く物なのかと思いますが、今の状況を生み出しているプレート固着点でのM6の連鎖が起きた以上、大きな影響があるのは仕方のないことなのです。
 比嘉ご夫妻は中国の西安での御神事に行くとのことで、以下の日時での祈り合わせを呼びかけています。ゆっくり地震のイメージでのご協力と、平和への祈りに興味のある方はこちらへもご協力をお願い致します。

 以下メールの切り抜きです。 
7月6日(日)午後3時30分よりの祈りあわせ。場所はご自宅、神社や思われる場所等にて。(海底火山の噴火、プレ-ト型地震、活断層型地震、津波、原発事故、意図的災害、政治経済の混乱)の回避。
7月7日(月)午後11時よりの祈りあわせ。場所はご自宅、神社や思われる場所にて。(人類の統合、調和和合。自然界と人間界との調和、和合を)

 7日の平和の祈りは米国やグアテマラからも参加される方がいます。よろしければご協力をお願い致します。