中国と周辺国との間の衝突が心配される状況が続いており、米軍の艦船の進路をふさいだとの記事が流れています。米軍との間に緊張を作り出したことにより、こちらに精力を注いでいるのかも知れません。
そのせいなのか今のところ日本では、尖閣での衝突を引き起こされる前兆は聞こえてきていません。このまま時が過ぎてほしいと思っています。
この先のことを見てゆく上で、中国の経済の状況も検討する必要もあります。現状を調べてみました。
本屋さんには中国共産党3年以内に崩壊する!?という物まで置かれています。外部に敵を求めて紛争を望んでいる位ですから、現状の中国の情勢はどんどん不安定な物になってきていると思います。
経済の動向を解析グラフから見ると、急激に悪化するという状況ではありませんが、中国の国会の開かれる3月に良くなる演出がされるように見えています。
もともと中国の経済指標は当てにならないと言われており、貿易の統計数字にしても中国と香港の間の輸入と輸出の数字が合わないなど粉飾が指摘され続けています。
上記の本によれば中国の全国税関情報センターが、主に香港と広東各地域の間で2013年上半期だけで6兆円もの水増しがあったことを認めているとのことです。
経済誌などを見ると、中国の発表をそのまま載せることで、中国の経済は今もまだ大丈夫とする物もたくさんあります。
こういった物はリーマンショック前に景気をあおった情報と変わりのないものであり、当局の言うことを垂れ流しているだけのようです。
中国の統計が当てにならない状況は、現首相の李克強氏が「中国のGDPは人為的であるため信用できない」と発現していたことをウィキリークスに暴露される事からも明らかな現実のようです。
現首相でさえもこの様な発言を非公式にする位ですから、現実は誰にも分からないほどに混乱していて参考になる指標もないのでしょう。
実際のGDPですが、1997年から2000年にかけて24.7%伸びたとされていますが、この間の実際のエネルギー消費は12.8%減となっており公式統計は怪しいと米国の大学教授に指摘されているとのことです。
中国の地方当局のしたいことは個人個人の実績を良く見せる為の粉飾であって、現実の数字を伸ばす物でないことが指摘されているのです。
中国は現在景気が悪化しており、非常に苦しくなってきているはずです。実際にどうなっているのか分からないのですが、上記の本だけでなくこの先を考える上での異変は複数起きてきています。
まずこのGDPですが、2014年末から算出方式が国連の基準に準じたものに変わる可能性があると中国国家統計局がアナウンスしています。
これですぐに水増しが直るわけではないと思います。16日のニュースで同じく国家統計局が9月以来地方政府の統計水増しを難しくする報告書を書かせているだけでなく、ある県の2013年1~7月における鉱工業生産が約4億ドルも水増しされていたことを指摘したと伝えていました。国家統計局がどこまで地方の現実に迫れるのか、権力闘争の引き金にもなっていくように見えています。
普通に考えると、現実にこれだけの水増しがあるのであれば、中国のGDPは本当に当てになる物ではなく、2014年の末になっても正しい数字が出るのか疑問を感じます。中国国家統計局に大きな権力があるにしても、どれだけの粉飾による犯罪に迫れるのか、未知数だと思います。
経済に関して気になっているのは、李克強首相が経済の運営責任から外されているというニュースです。経済政策はこれまで国務院の責任であり、トップは李克強首相です。これが党主導で行う改革小組に変わるとのことです。
習近平国家主席のグループで権力を握る動きでもあると思いますが、実際の経済運営がうまく出来るのか、疑問符がつけられています。改革を進めると言いながらも公有制経済の堅持を打ち出しているからなのです。経済は統制しないとうまくいかないと言っているのです。
単純に考えてもGDPの算出も満足に出来ないところに、GDPの数字が小さくなる圧力がかかるのです。ここに加えてGDPの算出方式も見直して経済の成長を追求したいというのです。
正しい数字がもし出てくるのであれば、GDPは下がることになり、その責任が問われるのでしょう。前政権の責任に出来るかどうかは難しい時期になり何とも言えません。
この意味で習近平氏が責任を負わされる可能性もあると思います。加えて地方政府に大きな不満が出てくることをどの様に処理するのでしょうか。李克強首相の巻き返しが起きると、習近平氏の地盤は堅い物ではなく混乱が起きるかも知れません。
習近平氏は党中央が何でも統制できると考えているのだと思いますが、GDP算出までの混乱がどの様な物になるのか、予想が難しい状況です。
解析によればこの先経済はそのままで、3月に改善することになっています。この改善が本物なのか、粉飾なのか、ここに説明した理由で疑問を感じるところになっています。
3月の紛争は政権内部の争いであり、その後6月以降のものは地方との紛争になるという現実を感じる状況です。もちろんこれだけ混乱すれば、国外への紛争を求める力も強くなるでしょう。今まで以上の警戒が必要になると思います。
情報の公開が政治圧力として重要であることが地方に理解されると、大きく変わる状況が起きるかも知れません。中央は信頼できないとのことで、地方の分離独立の流れにもつながってゆくのでしょう。
最後に本の状況についての説明です。早く出したいと思って進めていますが、以前公表したらせんの力を始めとする科学の部分について、論文に書いて受け付けられてからに出来る方が良いと判断しました。オカルトにされるレベルでは多くの人にも受け入れられないので、この部分をクリアしたいと思っています。
投稿して受け付けられたところで内容を公表します。本の方は2月末から3月位まで遅れると思います。お待ち頂いている方すみません。
ただ、遅れる間に本はもう一冊を書くことになっており、なるべく同時期に出版したいと思います。太陽の伴星の本を最新情報に修正する事に加えて、今回の本に書ききれないらせんの力の関連を詳しく解説する予定です。
情報として今まで以上に広がってほしいと思い進めています。出版までもうしばらくお待ち頂ければ幸いです。
稲生雅之