今年の2月にアメリカ司法省が、アメリカの大手格付け機関であるスタンダード・アンド・プアーズを提訴したニューズが流れました。サブプライムローンの関連金融商品を埠頭に高く評価して、複数の金融機関に損害を与えたという物です。政府はその金融機関に保険を提供しているので、この保険の損害が問題になった物と思います。
EUでも1月に格付け会社の規制に関する改正法案が欧州議会を通過したとのことです。2020年からの規制のようですが、国債に関しては年に3回しか格付けが出来なくなり、しかも発表時期も前年に決めて公表する必要があるそうです。格付け会社の民事責任を問える修正も含まれているとのことで、大変に厳しくなっています。
格付け機関は、リスクを甘く見ることで、あとで紙切れになるような私的債券をアメリカ国債と同様に高く格付けして取り扱うことで、販売会社と共に利益を上げてきました。
エンロンやワールドコムなど、破綻するとその瞬間から格付けが低下するのです。事前に危ないと評価するのではなく、事後に格付けを修正しているだけのように見えるお粗末な物なのです。
リーマンショックの時も、この状況は繰り返されました。その結果がこの2月の提訴になるのです。格付け機関には責任という概念が希薄なのでしょう。
債券の販売は証券会社、投資銀行が行っていました。これらの会社にも責任はあり、時の流れの中で、その責任が再び問われることになるかも知れないと思っています。
国の国債に関しては、格付け機関は政府の依頼も受けないのに勝手に格付けを行って公表しているのが実態だそうです。責任ある評価をしているなら一定の評価を得られるのでしょうが、過去の実績は他の格付け同様に無責任な物となっています。
EUの国々も、アメリカ政府も格付け機関の格下げにより被害を受けています。無責任な行いによる政府への攻撃と見なせるほど、行き過ぎた行いとなっています。
リーマンショックに関しては、結局政府が国民の税金で多くの金融機関を救済したのです。金融機関は直後から利益を上げていると言いながらも、税金による救済資金がなければ多くの金融機関が立ち行かなくなったであろうギャンブルをしていたのです。格付け機関はそのために使われた物であって、どちらも責任を問われる必要があるのです。
今回格付け会社を評価するにあたって、新しい方法を試してみました。
高機能版のバイブルコードメッセージを使ってグラフを調べて行くことが最近の解析作業になっていました。一つのことを調べるのに10個前後のグラフを書く必要があるので、かなり時間のかかる作業になっていました。
普通のPCでこの作業をするには24時間でも足りないことがあるので、これでは使いにくいと感じています。
今回試したのは、グラフでなく、ある一つのことを10個前後のメインキーワードで調べて評価する事です。グラフの評価と同様に、可能性の高い何かが分かると思いました。
今回評価したのは格付け機関と、これに提訴を行ったオバマ政権です。この2つに同じ評価を行って比較してみたのです。
どちらの言葉もメインキーワードを10種類選びました。その選び方ですが、
格付け機関+戦争
オバマ +戦争
という感じで、戦争、平和、自由、支配、公正、偏向、目先、永続を加えてメインキーワードを作りました。
この8個に加えて格付け機関で2種類、オバマ政権で2種類を使い、それぞれ10個のメインキーワードにして比較を行いました。
サブキーワードとして比較する言葉は、戦争、平和、自由、支配、公正、偏向、目先、永続をそのまま選んでいます。どちらが何を強調して出すことになるのか、調べてみたのです。
格付け会社のそれぞれのメインキーワードにおける1番
利益配当 7回
食料品 1回
不足 1回
アナウンス 1回
オバマ政権のそれぞれのメインキーワードにおける1番
食料品 3回
利益配当 2回
偏向 2回
戦争 1回
不足 1回
公開 1回
格付け機関が利益を追求していることは誰にもよく分かることですが、ここまでまとまって出てくると、調べ方にも偏りがあるのかと考えてしまいました。こちらとしては良いこと悪いことを半々にして評価しているので、これで良いのだと思います。
オバマ政権が備えなければいけない物に、この先の食糧危機が該当するのか、こちらは改めて調べてみる必要を感じた所です。
単純に考えると、この先の経済の混乱がアメリカで起きると、大恐慌の時代のように食料についても問題が出てくることになります。この問題をうまく対処した結果、後の時代に彼の仕事としてこれが評価されるのか、現時点では明確に出来ていません。こちらはグラフで調べて行く必要があるでしょう。
今回の様な調べ方で、今まで以上に物事を様々な角度から見ることが可能と分かりました。ソフトの操作は大変ですので、簡単に操作できるように修正を検討したいと思います。
この操作は、core2duoという少し古いPCであえて行いました。操作の手間が多くその分時間もかかりましたが、ソフトで操作を自動化すれば、小1時間でこの処理が可能になると思います。大半のPCで動かせるでしょう。
物事の側面を調べる上で役に立つ使い方になると思っています。
この先グラフで調べる未来と、この調べ方による物事の側面は、組み合わせて使うことが可能です。その組み合わせにより、もっと確からしい未来を見られればよいと思っています。
稲生雅之