中国経済の2013年          11月5日

 混乱の続く日本と中国の関係ですが、11月8日から始まる中国共産党の党大会で、大きな方向性が見えてくると思います。
 現状江沢民氏が押していると思える軍の力と、胡錦涛氏の共産党の力と、どちらが優勢なのかははっきりしません。
 事前に流れている情報では、胡錦涛氏の科学的発展観が共産党の党規約に入るらしいので、彼らが優勢に進んでいるのかも知れません。

 これに対して、江沢民氏の動きもその動向がまだ詳しく伝えられていますので、胡錦涛氏が完全に権力を掌握したとは見なせないようです。
 8日にふたを開けたら分かることだと思いますが、暗号解析の立場、未来は決まっていないという立場から、少しその広がりを見てみたいと思います。

 2013年の中国の経済について調べました。暗号解析ではキーワードの選択が重要になります。キーワードを選んだあとで、どれだけの言葉が出てくるかで、キーワードの持つ情報の広がりを見ています。
 中国という言葉と、経済という言葉と、2013年を組み合わせてキーワードを作りました。検索の結果は2つのマトリックス・キーワードの出ている場所となりました。

 この様な場合、この2つの場所に書かれていることが、ほぼ同じケースもあれば、全く異なったりします。内容は様々なのですが、その意味は中身を見て考えてゆくこととなります。
 今回の2つを順に紹介し、内容を説明したいと思います。

1つめの中国経済2013年 の解析結果
 江沢民氏の闘争により、尖閣と韓国が利用されるかも知れない。経済の混乱、失敗の責任が国内で闘争になっている。

2つめの中国経済2013年 の解析結果
 国内の権力の失敗により責任問題となる。海外に闘争に出るよりも国内であり、経済の安定が求められる。

 9月の18日に中国の権力闘争についてお伝えしましたが、ここでも同様の方向が示されています。
 江沢民氏は反日教育をして日本を外敵に仕立て上げて利用してきた人になります。この流れは今も変わらず、軍事的な動きを利用して、国内の問題を海外に向けて国民の目をそらせようとしています。

 胡錦涛氏にしても、経済の失政は問題を問われるレベルの物であり、経済は2013年には成長が鈍化し、その路線の修正が必要になってきています。
 この2つの勢力の権力闘争が今の中国の中心であって、国民や経済などはその次のお話です。自分たちの生き残りをかけるに等しい権力闘争ですから、勝たないわけにはいきませんし、国民にも勝って生き残ることの重要さが染みついてゆきます。

 経済は政治が安定しなければ、簡単にひっくり返る物だと中国が実地に教えてくれました。今までこの様な話は政情不安定な国のお話だと思っていましたが、中国の政治システムは、現状では個人の権力闘争で簡単に変わる物のようです。
 この状況では、今までのように日本と中国が協力して何かをすることは難しいでしょう。隣に大きな市場があるのは変わりませんが、つきあい方を考えないといけないところに来ていると思います。

 国民に事実を教えず反日教育を行い、これを利用するだけで、国内の権力闘争に勝つことが最優先されているのです。韓国にもよく似たところがあると思います。
 日本から真実、現実を伝えることは難しいのですが、それでも、ほんの一部の権力者に煽られて戦争になるのは避けないといけないことです。

 尖閣諸島の問題から戦争になるのは、本当に愚かなことであり、中国のほとんどの人々は事実を知らずに戦争に導かれるのです。彼らが自身でこれを止めることも必要ですが、今は日本がこの状況を何とかする必要があると思います。
 日本も経済を優先し、市場原理で利益を上げる、成長しないといけないという部分にも一定の必要性はあるのですが、その続きが戦争になるような物にはストップが必要だと思います。中国市場におもねる姿勢だけでは上手く行かないでしょう。

 解析結果を見ると、この先もまだ、軍と党の権力闘争は続くように感じられます。本当の問題は共産党が経済を上手く運営できないことであり、次期総書記の習近平氏がこの難問に臨むことになります。彼は戦争と経済問題の間で揺れ続けることになるのでしょう。
 簡単な答えは尖閣で戦争を起こして利用することですが、アメリカに勝って日本にも勝つという戦略は非常に困難な物になるでしょう。この意味では戦争をしたくないはずなのです。

 この先はまだ長くて2014年の解析にも関わって来ると思います。私たちは今すぐにでも戦争が起きるように感じる部分があるのですが、実際に戦争を起こすとなると日本も中国もあと2~3年位を使って準備をしてからになると思います。解析からは2013年に大きな戦争になることは感じられない状況です。
 もちろん紛争を続けて次第にエスカレートしてゆくなど手段は色々考えられますが、中国経済を立て直すほどの戦争にはそれなりの期間が必要になるはずでしょう。

 江沢民派が勢力を盛り返して戦争を挑むにしても、準備には時間が必要であり、単純な紛争では満足できない大きな理由がここにあるのです。
 この時間は日本人が戦争を回避する時間でもあるので、欧米の一部の人々に惑わされることなく、平和を守って欲しいと思います。今後の方向としては、中国が各地区別に一定の勢力を持って、権力闘争がその質を変えないと上手く行かないのかも知れません。

稲生雅之