マヤの長老アレハンドロさん、グランドマザーのエリザベスさん、NZの長老テ・ホロハウさん、比嘉ご夫妻のイベントにお越し下さった方々ありがとうございました。今日は彼らに関連するお話です。
お昼に本屋さんでマヤの天文表が見つかったという記事を目にしました。日経サイエンスの2012年8月号です。
今日は大雪山の解析結果をお伝えする予定でしたが、この記事に数値が4つほど出ていました。この数値について意味の分かった部分の解説をお届けしたいと思います。
まずは数値の出ている写真をこのページの最後に載せます。記事からの引用です。科学論文になる物なので、本物と思います。
文字は欠けていて読めないところもあるのですが、マヤの暦の計算に関する知識に基づいて復元されたとのことでした。
写真は遺跡の壁画です。グアテマラの熱帯雨林の奥深くにあるシュルトゥン遺跡から2010年に見つかった物とのことです。今から1,200年前に栄えた古代マヤの都市です。
考古学者によれば、壁画のある部屋は、暦の作成に携わる聖職者か書記、あるいは天文学者の仕事場だったのではないかとの事でした。
この壁画以外には、27行の数表が見つかっています。177または178日の月の動きを記録しているらしいです。
太陽の伴星の本に引用しているマヤの暦は、ドレスデン絵文書と言われる物からの引用です。ここに見つかった27行の数表は、ドレスデンの物によく似ているとのことですが、まだ解明は出来ていないようでした。
保存状態の良い物はこの27行の数表と、今回写真を載せた壁画らしいです。
それでは写真の数値です。
第一行 1,195,740日
第二行 341,640日
第三行 2,448,420日
第四行 1,765,140日
これらの壁画の数値に対して、こちらの探している数値は30,368年です。関連する数値は
1,366,560日
18,980日
などとなります。数値の意味は、詳しくは太陽の伴星の本をご覧下さい。
まず簡単に気がつくことは、第二行を4倍すると1,366,560日になることです。従いこれらの数字には、30,368年につながる意味のあることが期待できると思います。
期待の持てる事を感じ取ったところで意味を調べてゆきます。まずはこれらの数値が1年365日ベースなのか、1年360日ベースなのかを調べます。
この区別は、単純に割り算してどちらの数値で割り切れるかできまります。すると第二行は双方で割り切れますが、他の数値は365日がベースと分かりました。
太陽の伴星の本に書いたことですが、365日ベースで考える歳差運動周期に関わる数値52年は18,980日で表されます。この数値で写真の数値を割ると
第一行 63倍
第二行 18倍
第三行 129倍
第四行 93倍
となりました。
30,368年は18,980日×576回でも表せます。この576という数値と上記数値との関係を調べてみました。すると単純な以下の計算で576と関係しています。584回の方が良いのですが、こちらは難しかったようで含まれていませんでした。
(63×2+18)×4 = 576
18×32 = 576
(63+129)×3 = 576
93×6+18 = 576
18×2+93 = 129 これを63に加えて3倍すると576
となります。これらの数値は30,368年という数値に単純な計算で到達できることが明らかです。
日経サイエンスの記事によれば、マヤの人々は公倍数に強いこだわりを持っていて、常にそうした数値を探していたとのことです。
この意味で公倍数の対象である大本の数値が、計算上30,368年であることは否定の出来ない所となります。
この遺跡の他の遺物からどのような説明や数値が出てくるのか分かりませんが、今回公表された4つの数値は歳差運動周期30,368年に矛盾しない物です。
日にちにこだわる彼らが30,368年を数字で直接残してくれていれば良かったのですが、今のところこの数値を目にすることはまだ出来ていません。
数値は伝承される中で間違われたり、意味が失われることで別の数値に書き換えられたりする可能性があります。この意味では今回公表された数値は30,368年と矛盾しない数値で良かったです。
中南米には他にもたくさんの遺跡があり、暦に関わる数値が残されていることと思います。歳差運動周期として30,368年がマヤの遺跡から見つかるときを待っています。
稲生雅之
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以後の使い方の説明会ですが、比嘉さんと登る予定の富士山登山に合わせてスケジュールを決めます。北海道から回りたいと思っていますが、詳細は決まり次第こちらのHPとソフトウエアのHPで公表したいと思います。
以下のHPより購入予定者向けの説明会の申し込みを受け付けます。よろしくお願い致します。
購入予定者向け会場説明会申し込みページ