ギリシャの2012年           5月22日

 昨年の9月12日にEUとギリシャの2012年として解析をおこなっています。以下がそのときの解析結果です。

EUとギリシャの2012年 の2011年9月時点の解析結果
 ECBの国債買い付けによりインフレになるかも知れない。ヘッジファンドによる空売りや格付けなどが、債務者ギリシャにユーロからの分離や崩壊(デフォルト)を促すことになる。
 ギリシャとECBの不良債権に対する情報公開により、金利のクラス分けなどユーロは再構築されることになるかも知れない。
 戦争と平和、自由と支配、公正と偏向につながっている。

 ユーロの国々には国債の過剰な発行という問題があり、今問題になっているギリシャだけでなく、スペインやイタリアにも問題は広がっています。
 欧州中央銀行(ECB)は資金供給を大規模に行ってきており、インフレの芽はすぐにも出てくる状態になってきています。

 ギリシャは総選挙により新しい政権が出来るはずだったのですが、この政権の成立が出来ませんでした。緊縮財政で走り続けることに国民が嫌気を感じている事の表れと言われています。
 6月17日に再選挙が行われ、ここで緊縮財政を続けるかどうかがもう一度問われることになるようです。
 この直後にその結果が出るのか分かりませんが、政権の成立が混乱することは多くの人の予想するところです。

 予想はギリシャをデフォルトさせると大変なことになると言う話と、財政規律を守れない国はユーロにとどまる事は出来ないという話に分かれています。
 アメリカ、イギリスのメディアの流すお話は前者の大変になるというお話です。
 ギリシャがデフォルトしてユーロを離脱すると約80兆円もの損失が出るので、これを行うとユーロが大混乱に陥りユーロその物が崩壊するとしています。

 もう一方のお話はドイツに代表されると思います。
 ギリシャは通貨統合に参加できるほど成熟していないので、改革を通じて財政を健全化することが出来ないでいる。ユーロからの離脱は長期的にギリシャが自立する手段チャンスを持つことになり望ましいはずである。 

 ギリシャは元々不正会計を通じてユーロに参加し、その後も不正を繰り返してきています。今になっても財政規律を取り戻すことよりも、債務の削減が手にすべき利益と勘違いしています。
 他国に債務をぎりぎりまで放棄してもらう以上は、普通自国内部でも同様にぎりぎりまでの努力が求められるでしょう。財政を均衡させ、積み上がった借金を返済しないといけないのに、この義務から逃れたいのです。これでは共通通貨の価値を維持できないので、この通貨を使う資格がないと言うことになるのです。

 ドイツはギリシャがデフォルトして自国通貨のドラクマに戻る道筋を詳細に考えていると思います。この時に大きな損失を出すかもしれませんが、以後ギリシャをドイツの税金で支えることは必要なくなるのです。ドイツの人々の未来を守る物であり、ギリシャの未来はギリシャの人々が考えてゆかないといけないのです。
 フランスの新しい大統領にもこの損失見込みは正しく伝えられているでしょう。未来の可能性としてはギリシャのデフォルトと、通貨ドラクマの復活に可能性が高まっていると思います。

 アメリカとイギリスの意見がギリシャのデフォルトは大変なことになるという物です。日本のメディアは彼らの情報を伝えればよいと思っているらしく、伝えられる意見はこちらよりの物が大半です。
 大変なことになるという言葉の真の意味は、彼らの金融機関がギリシャのデフォルトにかけたCDS保険金が請求され、債務が増大して金融危機が起きかねないほどになると言うことです。これはある意味CDS保険でのお金儲けが行きすぎた事による問題です。ギャンブルの責任はその本人が取ればよいことです。自分たちの責任をギリシャのせいにする情報操作をすでにしているのです。

 結局アメリカとイギリスの金融機関の立場を守るために情報操作を行っている物であり、世界の未来を考えて情報が伝えられているわけではないのです。日本のメディアはアメリカ・イギリスの情報を大切にしますし、特に経済情報はニューヨークとロンドンの物が大半を占めています。
 これらだけの情報では未来を見てゆくことは難しいでしょう。ドイツの情報はドイツの有力誌シュピーゲルより調べました。

 メインキーワードは同じ物を使い追加で調べた物が以下となります。

EUとギリシャの2012年 の今回の解析結果
 アメリカ・イギリスの資本・メディアによる情報操作によりユーロへの寄生を続けるか、ドイツの情報によるデフォルトとそこから未来の自立へと戻るか、2度目の選挙が行われる。
 情報操作により混乱するかもしれない。

 今年はまだ、秋の中国の政権交代とアメリカの大統領選挙が残っています。この時期までずるずるとギリシャの問題は先延ばしされるかもしれませんが、ユーロ中核国のドイツとフランスが財政規律を重視しています。スペインやイタリアが自国の問題と正しく向き合うためにも、ギリシャに甘い態度を続けることは出来なくなってゆくでしょう。

 本日はこの解析結果の集約一覧という表を載せてみます。優先1~3に出されている言葉がこのメインキーワードの場所で強調されている物です。
 情報操作が資本とメディアにより行われていると伝えています。未来を考えた借金であること、2(回目の選挙)があるとしています。

 今までは優先7~8に分類される物もデーターを残していましたが、今後は残さずにその分データー量を減らすことが可能になります。改訂版ソフトウエアの改良部分です。
 集約一覧にすると、出されている言葉が見やすくなることを実感頂けると思います。
 5月18日より解析ソフトウエアの予約を始めました。今月末にはリリースの予定です。以下リンクを入れておきますので、よろしくお願い致します。

暗号解析ソフトウエアのHP

 昨日の船橋は曇りでした。雲を通して時々見えた金環日食の写真を2枚ほど載せます。金環日食ではそれほど空が暗くならないと分かりました。20年以上前に新婚旅行でメキシコの皆既日食を見に行っています。この時も薄い雲を通した観察でちょっと残念だったのですが、今回もまたでした。それでも少しでも見えて良かったと思います。実体験はやはりしないと分からないことがたくさんあると思います。

 当時はティオティワカンのピラミッドを本に書くことになるとは夢にも思いませんでした。太陽の伴星の本に紹介している太陽のピラミッドに登ってきています。景色など覚えていないのですが、今思うと不思議な運命だったのかもしれません。

 いつも地震を心配する声があるのですが、今回は金環食による影響を心配されていると思います。
 現状太陽からの影響は弱くなっています。また、月の軌道は地球に力を及ぼしていますが、これからこの力も小さくなる方向です。もし起きるにしても大きな物にならないように願っています。恐れるヒマがあったらその分ゆっくり地震のイメージで地元のエネルギーを抜き取る方が建設的です。よろしくお願い致します。

 残念ですが、地震をあてて有名になりたい人が増えているので、地震を脅す情報操作が増えるのは2012年中ずっと続くと思います。予知防災など用心をするに越したことはありません。こちらの感じるリスクが上昇したら、改めてこのHPからお知らせしたいと思います。

稲生雅之