これまで太陽に伴星が存在していることを伝えてきています。燃え尽きたもう一つの太陽として、地球に歳差運動を起こしていると考えています。
この伴星の軌道が分かれば歳差運動に関してももう少し理解が進むと思っています。この計算に当たっての手がかりを探していました。
まず、事実関係ですが、地球の歳差運動とは、地球が自転しながらコマの首振り運動のように自転軸を首振りさせることです。現在地球は約25,770年くらいで1周します。
単純な運動であればこの周期は一定であり、太陽や月との関係で回転エネルギーを失い多少遅れてゆく物だと思います。
現実はこの速度が加速してきているので、ここではその原因を近づいてくる伴星の影響に求めています。
伴星の位置が歳差運動の半周期前、今の反対側にあった頃、地球に大きな変化があって前文明が崩壊したと考えています。この時期は多くの人がBC10,500と考えているようです。
歳差運動の半周期前は25,770÷2=12,885年です。今から約12,510年前がBC10,500年ですので、この時期が何らかの形で遺跡に残されていると思います。
グラハム・ハンコックさんの指摘する証拠は、BC10,500年頃の春分の日には、スフィンクスが見つめる東の空に獅子座が太陽を宿して上ってくるという物です。
以前は王の間の北側のシャフトがこの時期の特定の星を指していると言われていましたが、現在はそのシャフトが曲がっている関係で星が見えないために否定されています。
太陽を宿す状態の獅子座は2千年間続くので、これでは時期の特定は難しいと思います。もう少し証拠になる物がないかを考えていました。
ギザの大ピラミッドにこだわる理由は、ピラミッドには歳差運動に関わる数字が込められているからです。
大ピラミッドの高さや底辺の和は、地球の半径と周長を43,200分の1にした数字に誤差0.1%以下で一致しています。
43,200は
4,320 x 6 = 25,920 歳差運動を表す数値
とされています。
これ以外には大ピラミッドの高さが、地球から太陽までの距離の約10億倍とも言われています。こちらの誤差は数パーセントと大きいので参考程度と思いますが、何かの意味を持たせようとしていた物と思います。
シャフトで星の位置を表すことはしていなかったようですが、ピラミッドの斜面の傾斜角度には、大きな意味があるようです。
手持ちの天文ソフト(ステラナビゲーターVer8)を用いて、BC10,500年のギザ大地の空を再現したところ、星の位置に意味があることに気がつきました。
北の斜面の底辺中央部から大ピラミッドの頂点を見ると、獅子座の一等星のレグルスが、その南中時に重なるのです。この星が一番南に来たときに一番角度が高くなるのですが、この角度がピラミッドの斜面の傾斜角51度52分にほぼ一致しているのです。
ソフトは日時を自由に変えられるので、ほぼ一致する時を選ぶと、それはBC10,425年くらいでした。誤差は前後10年分くらいはあると考えて下さい。それでも2,000年の幅よりは小さくなりました。
ピラミッドが私たちに歳差運動に関わる何かを伝えようとするのなら、今の時期にも何かが見える位置と時期があるはずです。
ソフトを現代に日時を移し調べてみると、2040年くらいにピラミッドの頂点はオリオン座の0等星リゲルに重なります。ここでも誤差は前後10年は考えたいですが、この時期を特定していることは明らかでした。
他にもこのような物はないかを確かめたところ、赤ピラミッドと屈折ピラミッドが1970年ごろに、おおいぬ座の-1等星シリウスに重なりました。
この2つのピラミッドは損傷が激しいので、傾斜面の計測角度に大きな誤差があると思います。それでもこの今の時期を指し示していることは明らかではないかと思います。
屈折ピラミッドには角度が2つあります。43度の浅い方の角度がシリウスなのですが、大きい方の角度は54度です。この位置にはオリオン座の大星雲が存在しています。
この星雲は見た目が大きいので誤差も大きくなりますが、2040年にはこの星雲も指し示めされていました。
結局スフィンクスに注目することで、ギザの製作者さんは、その体の表す獅子座とレグルスに導いてくれています。オリオン座はピラミッドの配置がその形をギザに表しているとも言われます。
シリウスはエジプトでは季節を告げる重要な星であり、この星への注目は常に促されている物でした。
時期の正確な特定には専門家の精査が必要になると思いますが、公表されている数値からは、歳差運動周期の注目点として2040年頃が示されていると思います。
求めている物は太陽の伴星の軌道です。位置とどのような近づき方をするのかが知りたいのです。
大ピラミッドの高さには太陽までの距離が近似されています。歳差運動の数値と太陽までの距離も入れるのであれば、伴星についても数値があっても良いと思いました。
3つのピラミッドの体積に注目します。
体積 比率
大ピラミッド 259.4914万m3 1
2番ピラミッド 221.6240万m3 0.854
3番ピラミッド 26.0952万m3 0.1005
すると0.854が、6/7である0.857に近いことに気がつきました。もしかしたら2番ピラミッドは数字の6と7に注意することを伝えているのかもしれません。
6は4,320x6で使われている数字です。7は同様に考えると
4,320 x 7 = 30,240 年
となります。
歳差運動周期が早くなってきていることをお伝えしましたが、この意味で考えると昔は歳差運動周期は遅かったことになります。この遅い数字を30,240年と考えればよいのか、それとも他の数字になるのか、まだ検討しています。
歳差運動の早い周期と遅い周期、そして質量が特定できると、伴星の軌道がある程度想像できてきます。質量は3番ピラミッドにある太陽の10%かもしれないと現時点では考えています。
来週はこの続きで伴星の軌道に近づきたいと思います。今日のこの説明ではイメージ図やグラフがないので分かりにくいかもしれません。すみません。
この内容は3月に原稿を書き終える予定の次の本に詳しく載せる予定です。詳細はもうしばらくお待ち頂ければと思います。
今まで2015年が太陽の伴星が太陽に近づく時期だとお伝えしてきましたが、この間違いを修正するためもあって今回の調査を行っています。伴星については暗号解析の初期に解析したままで、今よりも稚拙な部分がありました。
高速版のソフトも完成してきますので、この力も借りて改めて解析を行いたいと思っています。
稲生雅之