イランとアメリカの2012年    1月10日

 アメリカとイギリスがイランの核開発が最終段階に達したことにより、核爆弾への転用の危機を心配しています。
 彼らに石油輸出を止められるイランはホルムズ海峡の封鎖を警告しています。それでも石油の価格は大きな変化もなく、バレル100ドル程度で推移しています。2~6ヶ月の猶予期間を設けた欧米の石油封鎖の動きなので、まだ通貨にしか影響が及んでいないだけのようです。

 それでも本当に戦争になるのなら、この危機を見越して石油の価格は上がりそうな物ですが、落ち着いた状態にあります。
 調べてみるとイランの海上戦力、航空戦力はアメリカの物とは大きな差があり、通常戦力ではホルムズ海峡の封鎖は一時的な物になりそうです。

 これらが理由でホルムズ海峡を通過する石油にまだ不安がないのかも知れません。日本語のネット情報でもイランとアメリカの通常戦力の差を指摘する物はありました。でも、イランの新しい巡航ミサイルの性能については射程の200kmが出されているくらいで、正確なことが分かりません。

 ただこの巡航ミサイルは大量生産されているとありますし、他にも対艦ミサイルがあるので、これらの影響が排除できるまでには、かなりの時間が必要になる可能性があるのではないかと思えています。
 現在イランのアハマディネジャト大統領は外遊中でベネズエラのチャベス大統領と話しています。アメリカはガイトナー財務長官が12日に日本に来るとのことで、石油の輸入の話になるのでしょう。
 両国とも申し合わせたように、石油を利用した政治的な動きを強化しています。

 元々イランの核に敏感なのはイスラエルであり、核開発を阻止したいと思っている様です。イランには核爆弾を作成する能力はあっても、その意志を持たないというのは信じられないとしているのでしょう。
 国際的にはイスラエルは核爆弾を持っていることが疑い無しなのに、イランの能力のみが懸念され、イスラエルと北朝鮮の核爆弾は脅威ではないようです。

 今回戦闘が始まると、イスラエルの巡航ミサイルと航空機が核施設を破壊すると言われています。イスラエルには自信があるのかも知れませんが、結果はやってみないと分からない部分があるのが戦争です。
 もしこれが地下への核攻撃で、かつ失敗すると、イランの報復はイスラエルには止められない物になるでしょう。絶対に成功する自信があるのかも知れませんが、アメリカなど他の国がストップする可能性も大きいと思います。

 戦争が始まるのか明確になるまで2~6ヶ月あるのですが、この間情報戦による脅しが繰り返され、結果として石油の価格が上昇することが予想されます。
 戦争しないで石油の価格だけ上昇すれば、双方得る物はあります。この結果を狙っているとも思えるのですが、アメリカはこの期間を使って他にも多くのことを行おうとしているのかも知れません。

 混乱すると言われている2012年はこの戦争の危機より始まりました。石油価格の上昇はこの状況から最低限得たい物だと考えていると思います。
 イランの石油とペルシャ湾からの石油がストップすると、アジアもEUも困ることになります。インフレとなり、EUの債務問題も悪化することになり、アジア(中国や日本、韓国など)もインフレに苦しむことになるでしょう。

 その結果は中国の混乱であり、EU、日本の景気の減速です。アメリカは有事のドルで少しだけ回復するのかも知れません。石油を長期間止めることが、他国の経済を追い詰めることにつながると考えているようです。もしこうなれば日本も他の国々も国債の格付けを下げられて、苦しくなるでしょう。

 イランはホルムズ海峡経由で物資を輸入しているので、長期間の海峡封鎖は自己利益に反しています。アメリカはイランよりも有利な立場だと思いますが、他の国々の経済を締め付けることになるので、その反発は大きな物だと思います。
 これでも戦争を望むのであれば、アメリカも、イギリスも経済的にぎりぎりまで追い詰められていて苦しんでいる事の表れだと思います。

 実際にアメリカ経済もイギリス経済も、リーマンショックの負担に耐えかねているのです。今年と来年の経済を予想するために色々と経済を見直してみましたが、損失を先送りして負債を増やし、実体経済は悪化しています。これでは債務の不履行になるので、この対策としての戦争を望んでいる部分もあるのでしょう。
 
イランとアメリカの2012年 の解析結果
 イスラエルとイギリスのアメリカへのロビー活動が関係しており、戦闘はあるかも知れないが、大規模な戦争は起きないかも知れない。脅しにより石油の価格を上昇させ、インフレを起こすことが目的かも知れない。アメリカ経済の崩壊を回避するためでもある。
 戦争、平和、自由、支配、公正、偏向、食糧危機と情報公開につながっている。

 未来はまだ決まっていなくて、戦争のリスクが顕在化した段階です。このリスクにより物事を悪い方向に動かしたいのが一部の人達の望みでしょう。
 イランもアメリカも望む以上、石油価格の上昇はこれから始まると思います。短い時間で元に戻ると良いのですが、戦争が始まるまでの約半年を稼ぎの時間と考えるのが順当かも知れません。これから戦争を煽って各種情報操作が始まり、911の様なテロにも注意が必要ですが、大規模な戦争は回避するように動く可能性が高そうです。

 戦争を望む人達は大規模な物につなげようとすると思いますが、これをどれだけ止められるかは他の国々の動きにかかっていると思います。日本、中国、EUの各国の姿勢が問われるのでしょう。 
 アメリカ国民には厭戦気分もあるところであり、一部の人達の望みだけで大規模な戦争を起こすことは、既に難しくなっていると思います。長い戦争準備期間がこの側面を明らかにするように願っています。

稲生雅之
 操作の講習会を以下予定しています。詳細はソフト販売のHPにてご確認の上で申し込みをお願い致します。解釈の講習については以下の講習が一段落したところで、改めてご案内致します。

操作講習会

1月14日 土曜日 13:00 ~ 16:30(15分前開場)
ハートンホテル心斎橋
別館4Fアゼリアの間
住所 〒542-0086 大阪市中央区西心斎橋1-5-24

2月4日 土曜日 13:00 ~ 16:30(15分前開場)
貸会議室プラザ 八重洲北口
5階-3号室
住所 〒103-0028 東京都中央区八重洲1-7-4 矢満登ビル 5階

操作講習及び質問会

1月15日 日曜日 13:00 ~ 17:00(15分前開場)
ハートンホテル心斎橋
別館4Fアゼリアの間
住所 〒542-0086 大阪市中央区西心斎橋1-5-24

1月22日 日曜日 13:00 ~ 17:00(15分前開場)
株式会社アーバンオフィス
第一会議室
住所 〒 812-0013 福岡市博多区博多駅東2-5-1 アーバンネット博多ビル4F

2月5日 日曜日 13:00 ~ 17:00(15分前開場)
貸会議室プラザ 八重洲北口
3階-5号室
住所 〒103-0028 東京都中央区八重洲1-7-4 矢満登ビル 3階