円の隠れた覇権          12月27日

 来年から再来年にかけての未来を調べて本に書こうとしていて、経済の予想をしている本を読んでいます。
 例によってアメリカについて行きたい人達の願う情報と、中国について行きたい人達の願う情報、日本ががんばる情報など様々です。

 このホームページと自著では、日本国債の価値が守られて日本円が一時的に国際決済通貨として使われる未来を紹介してきています。過大な負債を抱えたドルや他の通貨には、安定した国際決済通貨の役割は難しく、金や商品に裏付けされた新しい通貨システムの誕生までは円が使われる可能性があると思っています。

 聖書の暗号の立場での情報公開ですので、どうしてもこの内容が現実的な物なのかを問われることになると思っています。この意味で経済学者さんの意見に注意をしていました。あまり現実離れして見える事には、こちらの情報公開に足らない物があるのではないかと思えるからです。

 来年にかけての未来では、多くの人が大きな変化を予想しています。ユーロの行方、米国債や中国のバブル、イスラエルとイランの戦争などです。
 不安を煽って自分に有利な情報操作をしようとする物が多い中にも、必要な情報は隠されていると思います。

 高橋乗宣・浜矩子著「2012年 資本主義経済大清算の年になる」という本を読んでいたら、「隠れ基軸通貨」という言葉が出てきました。円が「隠れ基軸通貨」になっているという言い方をされています。
 この言葉は現在の状況を示すために使われていますが、非常にこの先につながる言葉だと感じたので、調べてみることにしました。

円の隠れた覇権 の解析結果
 2014年くらいまで一時的に円の隠れた覇権が続くかも知れない。貿易決済に使われる次の基軸通貨は、金などの安定した物をベースにしたインフレに対抗する物になるかも知れない。ドル、ユーロ、円、元は変わるかも知れない。負債と不正が影響している。
 戦争、平和、自由、支配、公正、偏向、食糧危機と情報公開につながっている。

 2015年までを平和に乗り切れば、その後の戦争のリスクは小さくなると思っていますので、ここでは2016年までを調べてみました。
 強調されているのは2014年です。これは順当かと思いました。でも、2011年から2016年まで全ての年が確認できると思ったのですが、2013年は確認が取れませんでした。

 この意味では2013年には何か大きな変化が起きるとなります。暗号解析としてはこの先この変化の意味を探して行く事になります。単純に考えれば、円の隠れた覇権はこの前後で続くが、この年は円か他の物が表立った覇権になる可能性があります。いずれにしても、全体に関わる何らかの変化が起きる可能性が高いとなります。

 何があるのか分からないので非常に歯がゆいのですが、この先2013年の変化を見て行く必要のあることが明確になりました。
 この年まで大きな変化が先送りされるのは、もし可能であればありがたいことだと思います。

 ドルの過大な負債も、ユーロ各国の問題も、中国のバブルも、様々に問題を起こしながらもここまで持つのかもしれません。その場合過大な負債という問題の本質は多くの人の目につくものであり、もはや先送りが難しく正面から向き合うことになるしかない可能性が高まるからです。
 アメリカの大統領選挙が2012年の末です。順当にゆけばここまでは大きな政治経済的動きにはなりにくいので、この可能性にはリアリティがあるかも知れません。

 この時期が来年のいつになるのか、それとももっと遅くできるのか、膠着状態の中で徐々に変化して行くのでしょう。
 さて、高橋乗宣・浜矩子さんの本には、私にとっては面白い表現が出てきます。P147の「日本の円の覇権なき影響力」などです。

 日本の円は日本のバブル崩壊以後、円高の進展もあって海外にあふれ出して行き、日銀の低金利政策もあって、世界市場で円が使われていました。
 日銀の政策転換はリーマンショックの原因にもなり、円には大きな影響力のあることが明らかです。今も円高は進み、海外では頼れる通貨として日本国債までも利用が進んでいるのです。日本円に覇権がないからこそ使われる部分があって、信頼されているのです。

 この立場だからこそ、ドルの債務を帳消しにしてやり直すには円が邪魔なのです。この問題は時間の経過につれて円の国際化が進み大きな物になるので、アメリカは早く動きたいのかも知れません。
 来年の日本には、色々な仕掛けに対するがまんが強いられる展開になるのかも知れないと感じています。

 最近ですが、日本と中国がそれぞれの国債を持ち合うことにして、結果としてドルの利用を減らす協定を結んでいます。これは普通に考えるとアメリカの最も嫌う物であり、野田首相は何も知らずに踊らされているのかも知れません。困った話です。
 波乱は来月形を持って現れてくるかも知れません。あと、金正恩政権がミサイルを発射するなど間接的な物にも警戒は必要でしょう。もし金正日が自分の死後の準備をしていたならば、ミサイル発射は政権を持続させるためにも利用でき、アメリカを利することにもつながります。

 来年は円を始め色々な物を守る覚悟を決める年となりそうです。  

稲生雅之
 今年1年間どうもありがとうございました。何とかソフトの販売を始めることが出来ました。来年は高速版と英語版ソフト、英語の本を何とかしたいと思います。よろしくお願い致します。
 次回は覚悟の年みたいな感じでお送りすることになりそうです。3日までにはお送りしたいと思います。